正当な批判を萎縮させない制度に 新聞協会、ネット中傷対策巡り総務省に意見

正当な批判を萎縮させない制度に 新聞協会、ネット中傷対策巡り総務省に意見
https://www.pressnet.or.jp/news/headline/200722_13670.html

 新聞協会は7月22日、総務省が検討するインターネット上の匿名の誹謗(ひぼう)中傷対策について「正当な批判を萎縮させるような制度設計は避けなければならない」とする意見書を同省に提出した。SNSなどの運営事業者は投稿の削除を含む対応指針や苦情受け付け態勢などを日本語で示すことが望ましいと主張した。

 総務省の意見募集に応じた。同省のプラットフォームサービスに関する研究会(座長・宍戸常寿東大院教授)は2日、SNSなどに誹謗中傷とみられる投稿が多数書き込まれた場合は、運営元が対応することが必要だとの考え方をまとめた。投稿の削除を含む対応指針などを明らかにし、表現の自由の制約や不当な私的検閲とならないよう工夫すべきだと提起していた。

 意見書全文はこちら。

(2020年7月22日)


令和2年7月3日

インターネット上の誹謗中傷への対応の在り方についての意見募集


 総務省は、「プラットフォームサービスに関する研究会」(座長:宍戸 常寿 東京大学大学院 法学政治学研究科 教授)において議論を行っているインターネット上の誹謗中傷対策に関して、その対応の在り方について、令和2年(2020年)7月4日(土)から同年7月24日(金)までの間、意見を募集します。


1 意見募集対象


 インターネット上の誹謗中傷への対応の在り方について(案)(別添1PDFのとおり)
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2 概要


 本研究会では、インターネット上の誹謗中傷対策に関して議論を行っているところですが、今後の検討の参考とするため、今般、その対応の在り方について広く意見を募集することとしたものです。
 なお、「インターネット上の誹謗中傷への対応の在り方について(案)」については、電子政府の総合窓口〔e-Gov〕(https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public)の「パブリックコメント」欄に掲載するとともに、連絡先窓口において配布します。

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3 意見募集の要領及び提出様式


 別添2PDF及び別添様式WORDのとおり
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4 募集期限


 令和2年(2020年)7月24日(金)(必着)(郵送の場合も同日必着とします。)
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5 今後の予定


 意見募集の結果を踏まえ、インターネット上の誹謗中傷への対応の在り方について検討を深めた上で、一定の取りまとめを行っていく予定です。
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<関連資料>


○「プラットフォームサービスに関する研究会」配布資料等
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/platform_service/index.html
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連絡先
総務省総合通信基盤局電気通信事業部消費者行政第二課
担当:中川課長補佐、大澤専門職、行徳官、吉田官
電話:03-5253-5843
FAX:03-5253-5868
電子メールアドレス:platform_service_atmark_ml.soumu.go.jp
(※スパムメール対策のため、「@」を「_atmark_」と表示しております。送信の際には、「@」に変更してください。)
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自殺対策を推進するためにメディア関係者に知ってもらいたい基礎知識(2017年版)

自殺対策を推進するためにメディア関係者に知ってもらいたい基礎知識(2017年版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/who_tebiki.html

すぐわかる手引(クイック・レファレンス・ガイド)
やるべきこと

どこに支援を求めるかについて正しい情報を提供すること
自殺と自殺対策についての正しい情報を、自殺についての迷信を拡散しないようにしながら、人々への啓発を行うこと
日常生活のストレス要因または自殺念慮への対処法や支援を受ける方法について報道すること
有名人の自殺を報道する際には、特に注意すること
自殺により遺された家族や友人にインタビューをする時は、慎重を期すること
メディア関係者自身が、自殺による影響を受ける可能性があることを認識すること

  
やってはいけないこと

自殺の報道記事を目立つように配置しないこと。また報道を過度に繰り返さないこと
自殺をセンセーショナルに表現する言葉、よくある普通のこととみなす言葉を使わないこと、自殺を前向きな問題解決策の一つであるかのように紹介しないこと
自殺に用いた手段について明確に表現しないこと
自殺が発生した現場や場所の詳細を伝えないこと
センセーショナルな見出しを使わないこと
写真、ビデオ映像、デジタルメディアへのリンクなどは用いないこと


WHO
自殺対策を推進するためにメディア関係者に知ってもらいたい基礎知識(2017年版)日本語版[PDF形式:2MB]

訳 自殺総合対策推進センター

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メディアの今>ネット規制「悪用の歯止めを」専修大教授・山田健太さん


<視点 見張り塔から メディアの今>ネット規制「悪用の歯止めを」専修大教授・山田健太さん
2020年7月21日 07時49分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/43840/

 ヘイトスピーチ被害やSNS上での書き込みが原因とみられる自殺を受け、ネット上の誹謗(ひぼう)中傷・名誉毀損(きそん)に対し、政府(総務省、法務省)・自民党・民間団体、さらに世間の声もこぞって規制強化を求める構図が生まれている。総務大臣は八月中に省令改正による開示対象の拡大(電話番号等の追加)を実施する意向だ。さらにパブコメを経て早ければ年内にも、プロバイダー責任制限法で定められている発信者情報の開示手続きの「円滑化」として、特別な司法制度を新設して名前の割り出しを簡素化しようとしている。
 しかし政府が表現の自由規制に積極的な時は要注意だ。例えば二〇〇二年の人権擁護法案では、人権侵害の事例に政治家へのつきまとい取材や批判報道を加えたことで、メディアを中心に強い反対のなかで廃案となっている。それに前後して実現した報道被害に対する損害賠償額引き上げにおいては、裁判所の相場表のトップに政治家が据えられることで、日本は他国に比しても政治家からの対メディア訴訟が多い国になってしまった。
 総務省研究会では、委員の半数が議論不足と指摘する中で、政府意向に沿った結論が示された。政治家への批判や不正の内部告発といった表現までもが誹謗中傷規制の対象となりうるだけに、最近の法律の常套(じょうとう)句になっている「表現の自由に配慮」といった文言を付加するだけで、問題が解決するとは思えない。
 ビラやデモといった誰もが手軽に発信できるプリミティブ表現は、行政の恣意(しい)的な判断で規制されやすいメディアだ。電子版のビラ・デモともいえるSNSが同じ道を歩むことは避けるべきだろう。だからこそ、開示請求者から公人を除外するなどの「悪用の歯止め」を組み入れるなど、恣意的な運用を抑える仕組みが求められている。表現活動が大きく制約されているコロナ下だからこそ、より自由に敏感でありたい。
  ◇
5.26 4月に設立したSNS事業者でつくるソーシャルメディア利用環境整備機構(代表理事・曽我部真裕ほか)が緊急声明発表
6.1 法務省が「インターネット上の誹謗中傷等に対する法務省プロジェクトチーム」を設置
6.11 5月に初会合を開催した自民党「インターネット上の誹謗中傷・人権侵害等の対策プロジェクトチーム」(座長・三原じゅん子)が提言発表
6.23 5月に設置した公明党「インターネット上の誹謗中傷・人権侵害等の対策検討プロジェクトチーム」が提言発表
6.29 IT企業でつくるセーファーインターネット協会が誹謗中傷ホットラインを開設
7.10 総務省「発信者情報開示の在り方に関する研究会」(座長・曽我部真裕)が中間とりまとめ発表、パブコメ実施

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ネット中傷の抑止策、慎重な検討を求める意見も

https://this.kiji.is/654130871501620321?c=39550187727945729

ネット中傷の抑止策、大筋了承
有識者会議、電話番号も開示

2020/7/10 12:30 (JST)7/10 13:37 (JST)updated
©一般社団法人共同通信社

総務省は10日、インターネット上で匿名の誹謗中傷を受けた被害者が投稿者を特定しやすくするための制度見直しに向けた有識者会議で、改正の方向性をまとめた中間報告案を提示し大筋で了承された。投稿者の電話番号を開示対象に追加することが柱。情報開示を迅速にする新たな裁判手続きの創設も法改正を視野に引き続き検討し、被害者の救済や不適切な投稿の抑止を図る。

 今後、国民からの意見募集も経て正式決定する。電話番号の追加は今夏に省令改正で実施する。新たな裁判手続きについては今後詳細を詰めるが、この日の会合では、有識者の半数に当たる6人が連名で慎重な検討を求める意見を出した。

 

 

 


ネット誹謗中傷をめぐる対策が本格化 批判との線引き、「匿名性」の高さに課題も
7/9(木) 16:00配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/a72a9a24a7b1977abad7c40bda75463c8105ba7e
産経新聞

 インターネット上での誹謗(ひぼう)中傷をめぐる対策が本格化している。国は悪意のある投稿を抑止するため制度改正を急いでおり、事業者サイドもネット掲示板の不適切な書き込みを発見・削除する仕組みを導入。こうした技術を会員制交流サイト(SNS)のメッセージに応用しようという動きもあるが、「表現の自由」との兼ね合いや批判と誹謗中傷の線引き、匿名性の高さといった課題も横たわる。

 


 ■迅速に裁判を

 総務省は6月25日、ネット上で誹謗中傷された被害者が投稿者を特定しやすくするための制度改正に向けた有識者会議を開催。投稿者情報の迅速な開示に向けた新たな裁判手続きの創設を検討する方針が示され、高市早苗総務相も「裁判手続きに時間がかかる課題がある。議論を深めてほしい」と要請した。

 国が本腰を入れるきっかけとなったのは、出演したテレビ番組での振る舞いなどについてSNS上で誹謗(ひぼう)中傷を受けていたプロレスラーの木村花さん(22)が死去した問題だった。

 誹謗中傷の書き込みをした投稿者を特定するためには現在、サイト運営者や接続業者(プロバイダー)に開示請求訴訟を起こさなければならないケースが多い。総務省は、より簡単な手続きで裁判所の決定を受けられる仕組みづくりとともに、裁判なしで事業者から任意の開示を受けやすくする方策も検討。7月にも改正の方向性を取りまとめる方針だ。

 ■批判と誹謗中傷

 法務省によると、ネット上でプライバシーを侵害されたり名誉を傷つけられたりして人権を侵害されたケース(人権侵犯事件)は平成22年は680件だったが、昨年は1877件と3倍近くに急増している。

 こうした状況を受けて、事業者側も対策に追われている。

 ポータルサイトを運営するヤフーは、自社ニュースサイトの掲載記事につけられるコメント欄に誹謗中傷などの不適切な内容が多数書き込まれるようになったのを受け、専門チームのパトロールや人工知能(AI)を活用し不適切な投稿を判断する技術を導入。1日平均で約29万件寄せられる記事への投稿のうち、約2万件を削除している。

 ただ、問題も残る。今月1日に配信された人気女優の綾瀬はるかさんと韓国人俳優の交際を報じる記事では数時間で1万件以上コメントが書き込まれ、直接的な誹謗中傷の文言は見受けられなかったが、ヤフーニュースのツイッター公式アカウントに寄せられた記事へのリプライ(返信)の中には、韓国に対する差別用語を用いた中傷的な内容が散見された。

 ■批判も度を超えればアウト

 ネット上の書き込みをめぐっては、「批判と誹謗中傷の境目の判断が難しい」との声もある。

 ネットの誹謗中傷に詳しい藤吉修祟弁護士によると、誹謗中傷に当たる書き込みは、事実無根のこと▽執拗(しつよう)にプライバシーを暴露するもの▽度を超えた批判-の3つに分類される。

 藤吉氏は「書くことによって評判が落ちるものや、たとえ事実だったとしても、公益目的でないものも名誉棄損(めいよきそん)に当たる。また、公開されていないことを暴露することはプライバシー侵害に当たる」と指摘。

 意見や批判についても、度を越えた批判は「違法に当たる」とし、「たとえば商品を否定する場合は誹謗中傷になる可能性が少ないが、人格や容姿を否定するような中傷はアウトになりやすい」とする。

 一方で藤吉弁護士は「自由な意見を述べることができるのがネットの魅力であり、まっとうな批判は大事。開示手続きなどの簡素化はするべきだが、誹謗中傷(という概念)の範囲を広げる必要はない」としている。

 ■匿名で高まる攻撃性

 ネット上で誹謗中傷がはびこる最大の理由は、書き込む側の匿名性にある。

 総務省の平成27年の調査によると、日本におけるSNSの匿名利用はフェイスブックの15・2%、ツイッターは76・5%、インスタグラムは68・1%。他国に比べて高い水準といえる。

 木村さんのケースでは、主にインスタグラムをはじめとしたSNS上での誹謗中傷が激しかったとされる。ヤフーは、掲示板のコメント欄の監視で培った技術を、SNSの運営事業者などに提供すると表明している。

 ネット企業でつくる「セーファーインターネット協会」も6月29日、ネット上の書き込みによる中傷被害対策の窓口を設置し、相談受け付けを開始した。被害者などからの相談に応じて内容を確認し、悪質な投稿についてはSNS事業者や掲示板の運営者に削除を依頼するという。

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「問題」が生じかねない地域に住むのを「避ける」こと、誰が教えている?

「解放新聞」(2020.07.05-2958)
http://www.bll.gr.jp/info/news2020/news20200705-4.html


7同対協が人権意識調査〜結婚、就職、ネットの差別情報などへの意識状況が判明
埼玉

 【埼玉支局】 2019年に県内7つの同和対策協議会や人権施策推進協議会が実施した住民の人権意識調査の報告書が発表され、人権問題に関する県民意識の状況、とりわけ同和問題に関する意識状況の概要が判明した。

 同和問題に関連した質問では、「同和問題を知っていますか」との質問のうち「言葉も内容も知っている」と回答したのは、北埼玉49・7%、北足立47・8%、入間41・5%、比企51・3%、秩父40・3%で、ほとんどの地域では半数近くの市民が「知っている」と回答。

 「知らない」と回答したのは、北埼玉14・6%、北足立19・7%、入間17・1%、比企8・4%、秩父15・1%だった。この回答を年代別に見ると、18〜20歳代は「知らない」が60歳以上の2倍から9倍近くおり、若い世代では同和問題を知らない人がひじょうに多い特徴が見られた。

 「同和問題に関し、特に問題があると思うのはどのようなことですか」という質問にたいしては、7つの地域いずれもが「結婚について周囲が反対する」を一番にあげており、就職、交際がそれに続いた。

 今回は、「インターネットによる差別情報の掲載」が質問に加えられた。埼葛32・2%をはじめ北埼玉の12・5%まで、どの地域でも2〜3割の市民が、ネットの差別情報の掲載を「問題」としてあげている。

 前回の調査から加えられた「住宅や生活環境を選ぶ際に、仮にその場所が同和地区であった場合、避けますか」との質問にたいしては、①まったく気にしない②どちらかといえば気にしない③どちらかといえば避ける④避ける⑤わからない、の5つの回答が用意されている。このうち①と②を合計した「気にしない」と、③と④を合計した「避ける」を比較すると、どの地域でも「気にしない」が4〜5割あるのにたいし、「避ける」は3割前後にとどまっているが、依然として同和地区を「避ける」意識が根強く存在していることがわかり、それが同和地区調査や身元調査につながっていると推測される。

 「あなたが結婚する相手が同和地区出身とわかった場合、あなたはどうされますか」との設問では、「家族、親せきの理解を得て結婚」が回答で一番多く、北埼玉の52・9%から北足立の41・2%まで4〜5割を占めた。

 一方、「絶対結婚しない」は、いずれの地域でも1〜2%で少数だが、「家族や親せきに反対があれば結婚しない」の回答をあわせると4・5%(秩父)から8・6%(北足立)の間で「反対する」と回答。根強く反対する市民がいることがわかる。

 今回の調査では、「部落差別解消推進法」の認知についての質問が設定されたが、比企の65・9%を除き、北埼玉、埼葛、北足立、入間、秩父はいずれも「出来たことを知らない」が70%台となっている。どの地域もほとんどの市民が法律ができたことを知らないことが浮き彫りになった。

 埼玉県連は、こうした結果の分析をすすめ、今後の人権・同和行政の課題を整理するように各協議会に求める方針だ。


「解放新聞」(2020.07.05-2958)
法務省が調査結果を報告 〜自民党差別問題特命委・部落問題小委合同会議
http://www.bll.gr.jp/info/news2020/news20200705-2.html

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法務省 部落差別の実態に係る調査結果 公表(令和2年6月)

法務省は人権擁護局のページに以下のデータをUPしました。
http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken04_00127.html#%E8%AA%BF%E6%9F%BB
部落差別の解消の推進に関する法律(平成28年法律第109号)
第6条に基づき,部落差別の実態に係る調査を実施しました。
■調査結果
調査概要【PDF】
部落差別の実態に係る調査結果報告書【PDF】
■参考(調査に係る調査研究報告書)
部落差別解消推進法6条の調査に係る調査研究報告書(公益財団法人人権教育啓発推進センター)【PDF】

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ひろゆき氏「日本の法律でやっていいことはオンラインでもやってもいい」…SNSでの誹謗中傷問題で

ひろゆき氏「日本の法律でやっていいことはオンラインでもやってもいい」…SNSでの誹謗中傷問題で持論

2020年5月26日 13時52分スポーツ報知
https://hochi.news/articles/20200526-OHT1T50082.html


 TBS系情報番組「グッとラック!」(月~金曜・朝8時)は26日、SNSでの誹謗中傷の問題について取り上げた。

 居住地のパリから中継で出演したインターネット掲示板「2ちゃんねる」開設者・西村博之(ひろゆき)氏(43)に、同局の国山ハセンアナウンサー(29)が、「2ちゃんねる」を開設した際にどのような考えで匿名で利用できることにしたのかを質問。ひろゆき氏は「ツイッターと一緒で、匿名でも本名でも使う人が自分で選ぶべきだと思う。本名を書いたらデメリットがある人は匿名を使えばいいし、本名を書いて問題ない人は本名でやればいい。自分の情報をどこまで出すか決めるのは本人。僕が本名出せとかいうものではない」と答えた。

 さらに、国山アナから「その中で誹謗中傷みたいなことが起きていても、ひろゆきさんとしてはあまり何も感じてないですか?」と率直に問われると「日本の法律でOKなものと、やっちゃいけないものがあって、例えば『気持ち悪い』というのは、実は日本の法律上はほとんど問題ないんです。法律上問題無いよねというものをもし変えたかったら、日本の法律を変えるしかない」と述べ、「ネット上で、侮辱で裁判になった例ってほとんど無い。なのでそれを変えたいなら、まず日本の法律を変えましょう。日本の法律を変えた上で、オンラインにそれを制限しましょうと。そもそも日本の法律で『やってもいいですよ』ということはオンラインでもやってもいいということなんですよね。それは匿名か本名か関係なく」という持論を展開。

 MCの落語家・立川志らく(56)は「そこは法律だけど、これは道徳の問題なんです。道徳なんです。人のこと『バカ』とか『気持ち悪い』ってのは、法では罰せられなくても道徳でそういうことをよしましょうと…」と遮るように入り「なんで落語家が道徳についてを語らなくちゃいけないんだ」とした。

ネットでの誹謗中傷、韓国では07年に「インターネット実名制」を導入も…12年に過度な規制による違憲と判断されて廃止に

2020年5月27日 6時0分スポーツ報知

https://hochi.news/articles/20200527-OHT1T50002.html

 高市早苗総務相は26日の閣議後記者会見で、会員制交流サイト(SNS)で誹謗(ひぼう)中傷を受けていた女子プロレスラーの木村花さん(享年22)が23日に死去したことに関し、インターネット上に書き込みをした投稿者の特定を容易にし、悪意のある投稿を抑止するための制度改正を検討する意向を示した。年内に改正案を取りまとめる方針で「スピード感を持って対応したい」と強調した。

 これまでネットでの誹謗中傷が多く、芸能人の自殺につながることも多かった韓国では、07年に「インターネット実名制」を導入。大規模サイトに書き込みをする場合には、本人確認などが必要となった。だが、12年に過度な規制による違憲と判断されて廃止。昨年10月には歌手のソルリさん(当時25)が、同11月には元「KARA」のク・ハラさん(同28)が自ら命を絶ったことで再導入を願う声も上がっている。

 フランスではネット上での悪質なヘイトスピーチを24時間以内に削除することを企業側に義務付ける法案を今月採択。ドイツでも同様の法律が17年から施行されている。一方で表現の自由が損なわれるとして、法的対策に慎重な国も多い。

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想田和弘監督、ミニシアターを救う“仮設の映画館”を始動


「日常と自由を手放さぬために、映画の灯を取り戻す」 想田和弘監督、ミニシアターを救う“仮設の映画館”を始動
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200424-00010002-asahiand-ent&p=1

4/24(金) 17:02配信

街から映画の灯が消えた。

コロナ禍の直撃と緊急事態宣言の全国への拡大で、各地の映画館が臨時休館を余儀なくされている。これほど長期間にわたって一斉に劇場が閉じられたことは戦時中にもなく、日本映画史上初の出来事とされる。乏しい公的支援と見通せぬ先行きのなか、特に窮地に立たされているのが単館系ミニシアターだ。

そんな状況を打開しようと、「仮設の映画館」という画期的な取り組みが始まろうとしている。公開予定だった新作を有料配信して料金を各映画館に振り分けるもので、いわば製作、配給、劇場、そして観客によって成り立つ「映画の経済」をオンラインで実現し、スクリーンに再び灯がともる日まで共に乗り切ろう、という試みだ。

この起死回生策を考え出したのは、『選挙』『精神』などのドキュメンタリーで知られる映画監督・想田和弘と、配給会社「東風」。

「十分な補償のない休業要請には本当に腹が立つ。でも、私たち映画人だって、座して死を待つつもりはない」

そう決意の面持ちで語る想田が3月末に米国から帰国して直面したのは、日本社会の異様な「空気」。文化支援の貧しさや無理解だけではない。感染者を罪人のように叩(たた)き、人々の不安や疑心暗鬼によって「個」の営みや自由が押しつぶされかねない風潮に、暗澹(あんたん)たる気になった。

緊急事態宣言という副作用を伴う劇薬をいとも簡単に服した日本は、コロナ禍を克服しても、後戻りできないところにまで行きかねないのではないか――。近年の日本社会の変化を「熱狂なきファシズム」というきな臭い言葉で読み解いてきた想田へのインタビューは、当然ながら、映画の話題にとどまらなかった。

(取材・文=石川智也)


観客ゼロ、閉館の瀬戸際 「なりふり構わず助け合うとき」

ニューヨークで暮らす想田とは昨夏に現地で会い、次回作について少しだけ耳にしていた。その際は「詳細はまだナイショ(笑)」だった新作『精神0』は今年2月、ベルリン国際映画祭でエキュメニカル審査員賞を受賞。日本公開(5月2日~)に合わせて帰国するということで、あらためて話を聞くのを楽しみにしていたが、本人もプロモーションどころではなくなった。

「映画製作者としての立場だけを考えるなら、思いきって公開を1年くらい延期してもらいたいというのが本音でした。観客の皆さんに安心して鑑賞いただくには、それが最良の選択だろうと。でも、このままではほとんどのミニシアターが閉館せざるを得ないというほど、切羽詰まった状況です。仮に公開を1年後に延期しても、その時には上映できる映画館が全滅した焼け野原だった、という可能性だってある」

それほどまでに、いま全国のミニシアターが置かれている状況は厳しい。

収益減は今年の2月から始まり、3月末には観客ゼロの回がでてしまう劇場や自主休館に踏み切る劇場が続出。一般社団法人コミュニティシネマセンターによるアンケート(4月10日現在、32館)によれば、観客数は3月後半では2~4割減の館が22%、4~6割減が41%、6~8割減が15%で、4月前半になると4~6割減が36%、6~8割減が41%、8割以上が23%となっていた。

ミニシアターは大資本のシネコンと比べると経営規模が小さく、入場料収入が売上のほぼすべてというところが大半だ。収入がなくても固定費はかかるため、その月の入金がなければ即座に廃業の瀬戸際に追い込まれかねない。

緊急事態宣言による休業要請に従っても都道府県からの「協力金」は一時的なうえに額に格差があり、政府が今年度補正予算に組み込む「持続化給付金」(法人で上限200万円)も、とても損失を補える額ではない。

「行政の動きの遅さや支援の乏しさは本当に腹立たしい限りです。でも、いまは文句を言っている暇すらない。私たち映画人や映画愛好者は知恵を振り絞り、なりふり構わず助け合って、なんとか生き残るすべを模索するしかありません」


配信でも“リアル劇場”と同じ興行システム 「どんどん参加を」

そこで配給会社「東風」とひざを詰め議論し思いついたのが、本来の公開日5月2日から『精神0』をネット上の“仮設の映画館”で配信するというアイデアだ。だが、単なるデジタル配信では製作者と配給会社がネットフリックスやAmazonプライムビデオに取って代わるだけで、意味がない。

この構想のミソは、休館していても映画館が収入の道を確保できる点にある。

「東風」のサイト「仮設の映画館」には『精神0』を上映する予定だった全国30館以上のミニシアターが掲載されている。利用者はその中から最寄りの映画館や応援したい映画館を選び、ストリーミングで視聴する。

鑑賞料金は劇場の一般的な当日料金と同じ1800円。この売上を劇場と配給会社で折半し、さらに配給と製作者(想田)で分配する。通常の興行収入と同様の仕組みだ。

「これは休館が長期化すればするほど、必要なやり方。お金の流れとしては通常の劇場公開モデルと同じなので、“観客”の支持さえあれば持続可能です」

「ただし、1作品だけでは続かない。大事なことは『精神0』でこの試みがうまくいって、お金がきちんとまわることを示し、他の配給会社や製作者や劇場がたくさん乗ってきてくれることです。僕らはこの仕組みを独占したいとはまったく思っていない。むしろ多くの人に共有してもらい、できれば改良もしてもらいたい。どんどん広げ、みんなで生き残りましょう。そういう話なんです」

15日には、映画監督の是枝裕和、井上淳一や俳優の安藤サクラ、井浦新ら30人以上(もちろん想田も)が呼びかけ人となったプロジェクト「#SAVE The CINEMA ミニシアターを救え!」が、休業補償などを求める要望書と約6万7千筆の署名を国に提出している。また、若手監督らが13日に立ち上げたクラウドファンディング「ミニシアター・エイド基金」は3日目で目標1億円を突破した。

ただ、コロナ禍が1年あるいは2年続けば、寄付や一時的な支援だけで危機を脱せられるかは心もとない。長期化を見据えるなら、壊れかけた「映画の経済」を回復しようという“仮設の映画館”の試みはきわめて有効で、可能性がある。いまは「あれかこれか」ではなく、「あれもこれも」手を打つべき時だろう。

配信は5月2日午前10時から5月22日午後9時まで。「東風」は「本物の映画館と同じく、ヒットしたら延長されるかも」としている。


乏しい公的支援、世論も追随 「文化芸術は二の次か?」

それにしても、今回あらためて顕わになったのは、文化芸術に向けるこの国のまなざしだ。

「隣の芝生」がこの上なくまぶしい青さに映るドイツは、個人や自営の小規模起業家(半分近くが文化セクターで働いている)への支援で500億ユーロの予算を組んだ。グリュッタース文化相は「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ。特にいまは」と述べ、文化施設を維持し芸術文化によって生計を立てる人々の存在を確保することは政府の最優先事項であると明言した。

「一番の問題は、私たち主権者に『文化芸術は私たちの生活にとって必要不可欠であり、公のお金で支えなければならない』というコンセンサスが弱いことです。教育や医療に公金を投じることに誰も疑問は持たないけれど、文化は二の次でいいと、多くの人が考えてしまっている」

「だから、相変わらず文化予算は貧弱で、文化助成について根源的な考え違いをしているとしか思えない政治家の発言が許され、支持を得てしまうという現実があります」

昨年の「あいちトリエンナーレ」問題では、「カネを出すなら口も出す」と言わんばかりの行政トップの発言に批判が殺到するどころか、「公的施設を使い公金を受け取るなら、国民の感情を損ねる表現をすべきではない」と賛同する声が少なからず挙がった。そこにあるのは、文化助成があたかも“国からの施し”であるかのような発想だ。

仮に一部の人には不快であっても多種多様な表現が流通し、それに触れる機会があることが民主社会成立の条件である、だからその「場」を担保し表現の送り手と受け手を媒介する美術館や映画館は、経営主体にかかわらず“パブリック”な存在で、私たちに不可欠なものだ――そうしたあるべきコンセンサスが希薄なのだとしたら、想田の言うとおり、問題は結局のところ政治ではなく私たちの側にあるのだろう。

「でも、それはもしかしたら、我々芸術文化に携わる者たちにもそうした認識が薄く、政治や世論への訴えかけをずっとサボってきたからではないかという反省もあります。そのツケをいま一気に払わされているのかもしれない。いずれにせよ、今回のコロナ危機で、ふだんは見えにくかった日本社会の矛盾や病理がさまざまな場面で噴き出していると思います」


「異様」な感染者差別の光景「ウイルスより人間が怖い」

その「病理」のひとつが、感染者に対する差別的言動だろう。感染を本人の落ち度や責任感の欠如の表れであるかのように扱う風潮が広がり、医療従事者までもが心ない仕打ちを受ける例も相次いでいる。3月25日に帰国した想田には、異様な母国の景色だった。

「日本に来る前にNYでロックダウンを1週間ほど経験しましたが、少なくともアメリカではそういう報道は見なかったし、僕らの周囲でもそんな事例は聞いていません。日本に来てみると、『バイオテロ』という言葉が飛び交ったり、感染者が座っていた新幹線の座席まで報道されていたりして、驚きました。ウイルスよりも人間の方が怖い、まさにそう思わせる状況です」

「我々帰国者を見る目もそうです。新型コロナウイルスはもはやルートが分からない感染者が多発していますし、きちんと対策を取っていても感染してしまうことは起こり得る。症状や自覚のない感染者だってたくさんいるはずです。つまり、誰もが被害者ではなく感染させる側になり得る」

「自分がすでに感染者かもしれないという可能性に思い至れば、自分と感染者との間に線を引き相手を異物のように排除するなんてことはできないはずです。感染して非難されることを恐れて医者に診てもらうのをためらったり、症状や行動履歴を隠したりといったことが、実際に起きている。でも、これではさらに感染を広げるだけです」
「公益」の下で犠牲になるもの 「後戻りできなくなる可能性も」

歴史をひもとけば、感染症は差別や嫌がらせと分かちがたく結びついてきた。そして、「非常事態」という名の下に結束や秩序順守が前面に押し出され、本来は例外のはずの私権制限が原則化し、異論を封じ込める空気が醸成される。これは想田が「9・11」後の米国で目の当たりにした状況と酷似している。

「いまはものすごく相互不信を引き起こしがちな状況です。誰もが孤独に陥り、潜在的なリスク要因に過敏になっている。人々が分断されている一方で、不安に駆られ急に集団化して個人を叩く。個人の自由や基本的人権に対する最大の危機だと思う。『公益』と個人の自由がこれほど対立する状況は、日本では過去70年以上なかったことです」

トランプ米大統領はウイルスとの戦いを「戦争」になぞらえ、戦時指導者のイメージを誇示している。「有事なのだから筋論を言っている場合ではない」という風潮はいまや先進国も含め世界に広がっている。だが、想田は特に日本でこうした現象がエスカレートしかねないと危惧している。

「日本にはそもそも、個人を犠牲にしても全体を優先する思想や態度が会社や学校、家庭にまで浸透しています。民主主義のシステムを少しずつ、確実に切り崩してきた権威主義的な安倍政権が支持され続けていることと無縁ではない。僕は『熱狂なきファシズム』と名付けていますが、それは主権者の無関心と黙認のなか、低温やけどのようにじわじわと進む全体主義のことです」

「こういう社会は、自民党が改憲案で盛り込んだ『公益』『公の秩序』という超越的価値に飛びつきやすい。『いまは非常時なんだ』『人が死んでいるんだ』という掛け声とともに、一気に『人権が制約されるのも仕方ない』という方向に行きそうで怖い」

大仰な言い方かもしれないが、1940年代の日本も、ある日突然爆弾が降ってきたわけではない。物資が手に入らなくなり、すぐに戻ると思っていた人が帰らず、社会の雰囲気が変わり、段々と状況が悪くなっていった。日常と非日常との境目はおそらく、一目でそれと分かるようには訪れないものだ。

「制限や制約のある生活に慣れ、大事なものを手放したことに気づかぬまま、ちょっとずつ日常の風景が変わっていく。すべてが終わった時にはもう後戻りできない遠いところに来てしまっていた――そんなことにならないか、非常に危惧しています」

「映画を観る」とは時間と空間の共有 「人は『感応』を求める生き物」

ならば、こうした社会の荒廃を食い止め、人々の豊かで多様な営みを支えるのが、まさに文化芸術の役割だろう。命か自由か、ではない。どちらも不可欠で、取り換えは利かない。

「仮設の映画館」というネーミングについて「東風」の担当者、渡辺祐一はこう解説する。

「災害などの非常時には、生活に必要なものは必ず仮設でつくられます。例えば、仮設のトイレ、仮設のシャワー、仮設の住居……。同じように、人々に喜びや笑いや感動を届ける映画というものは、なにか非常事態があった時でも仮設で設置されるくらい必要とされるものであってほしい。そういう思いも込めています」

想田は、コロナ禍の収束後には本物の劇場で『精神0』を公開したいと考えている。“仮設の映画館”で鑑賞した人も劇場に足を運び、あらためて「映画館っていいもんだなあ」と実感してもらいたいという。映画と映画館は不可分と信じるからだ。

「電車やバスや車で劇場まで出掛けて、赤の他人同士がひしめき合ってひとつのスクリーンに見入る。場内で誰かがクスッと笑い、ひとりで観ていたらまったく気づけなかったユーモアやギャグに一緒に反応する。そして帰りがてら誰かと感想を語り合い、家に帰って感動を反芻(はんすう)しながらブログに書いたりツイッターでつぶやいたりする。そうした行為すべてが、映画を映画たらしめているんです」

「いくらテクノロジーが発達しても、じかに会ったり集まったりすることへの我々の希求が消えることはない。『感応』し合うことは人間の根源的な欲求です。今回のコロナ危機によって、あらためて皆そのことに気づいたんじゃないでしょうか」

「またワイワイがやがやと映画を観る日が必ず戻ってくる。そのためには、映画館には絶対に生き残ってもらわないと!」

一癖も二癖もある支配人やこだわりの強いスタッフによって運営されるミニシアターは、街の文化を映す鏡のような存在だ。独自すぎる作品セレクション、ロビーに貼られた往年の名画のチラシやポスター、手書きの紹介記事、ほこりっぽい堅椅子、もぎりのオジサン、売店のあんパン……。それらすべてが、私にとっても特別な映画の世界への誘(いざな)いだった。

暗闇の中で銀幕に没入し、見知らぬ人とうたかたの時間を共有していると、自他の境界線が溶け出し、誰かとつながっているかのような錯覚にとらわれる。

映画とは、つくづく不思議なメディアだ。

最近にわかに増刷を重ねているというアルベール・カミュ著『ペスト』の終章に、こんなシーンがある。猖獗(しょうけつ)きわめる疫病に立ち向かい、極限状態でも人間の尊厳を保ち続けた主人公のひとりは、「どういうことをいうんです、平常の生活に帰るっていうのは?」と問われ、笑って答える。

「新しいフィルムが来ることですよ、映画館に」

(敬称略)

■プロフィール
〈そうだ かずひろ〉 1970年、栃木県足利市生まれ。93年からニューヨーク在住。NHKなどのテレビ用ドキュメンタリー番組を手がけた後、ナレーションやBGMを使わない「観察映画」シリーズの製作を開始。『選挙』(2007年)で米ピーボディ賞、『精神』(08年)で釜山国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞、『Peace』(11年)で香港国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞など受賞歴多数。主な著書に『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』(講談社現代新書)、『演劇 vs.映画』(岩波書店)、『日本人は民主主義を捨てたがっているのか?』(岩波ブックレット)、『熱狂なきファシズム』(河出書房新社)など。

■作品情報
『精神0』
監督・製作・撮影・編集:想田和弘  製作:柏木規与子
製作会社:Laboratory X, Inc  配給:東風
2020年/日本・アメリカ/128分/カラー・モノクロ/DCP/英題:Zero
5月2日(土)より「仮設の映画館」ほか全国順次公開
公式HP:www.seishin0.com

■著者プロフィール
石川智也
1998年、朝日新聞社入社。岐阜総局などを経て2005年から社会部でメディアや教育、原発など担当した後、2018年から特別報道部記者、2020年4月から朝日新聞デジタル&副編集長。慶応義塾大学SFC研究所上席所員を経て明治大学感染症情報分析センターIDIA客員研究員。著書に『それでも日本人は原発を選んだ』(朝日新聞出版、共著)等。オピニオンサイト「論座」等にも論考や記事を多数執筆している。

朝日新聞社

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ようやくPCR検査拡大へ、すべてに対策が遅い……88歳の医師は思う

ようやくPCR検査拡大へ、すべてに対策が遅い……88歳の医師は思う


 


https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200424-00010001-yomidr-sctch&p=1
4/24(金) 15:12配信


 


読売新聞(ヨミドクター)
心のアンチエイジング~米寿になって思うこと 塩谷信幸


 


 新型コロナウイルスが発生してから、80歳以上の高齢者の感染危険と肺炎による死亡が問題になっています。高齢者の感染に対する抵抗力の弱さは、抗加齢に関わる医師の間でも常識となっています。普通なら風邪で済むものが、高齢者の場合には肺炎になりやすい。また肺炎から死亡する確率も高い。やはり一番の原因は加齢に伴う免疫能の低下にあるとされています。
ようやくPCR検査拡大へ、すべてに対策が遅い……88歳の医師は思う


 


 


 僕自身も88歳ですから、まず、極力外出を控えるようにしています。仕事先も閉鎖されているところが多く、学会、セミナーも全てキャンセルか延期になっています。また、テレワークということで、苦手なパソコン、インターネットと格闘しています。でも、やってみると、結構これで間に合うことも多く、新型コロナが落ち着いたら、ワークスタイル、ライフスタイルも変わるかもしれませんね。


 


 散歩は毎日しています。体を使わないと頭も働かなくなりますね。近所のスーパーにはどうしても出かける必要はあるし、本を読む絶好の機会なので、書店にも立ち寄っていますが、人との距離は保つようにしています。マスクは、1月に中国の武漢で騒動になった時に、「日本にも来るぞ」と思って、買っておきました。


 


 一番つらいのは子供や孫たちに会えないこと。同じ横浜市内や東京、それに二家族はニューヨークにいて、新型コロナでは我々以上に苦労しているようです。
政府の対応は、医師として不可解


 


 今回の事態に対する政府の対応には、医師としては不可解というか納得ができないことが多々あります。まず初動の遅れ。


 


1・クルーズ船の乗客のコントロールの不備
2・1月、武漢で発生してからも、中国からの入国に制限を加えなかったこと
3・それ以外の感染国からの入国制限に政府が及び腰だったこと
4・PCR検査にブレーキをかけてきたこと


 


 1~3については今更、言ってもいたしかたありませんが、収束後に責任と今後の対策の検討はしっかりなされなければならないでしょう。


 


 問題はPCR検査へのブレーキです。厚労省の専門家会議も4月22日になって検査拡大を提言しましたが、検査の少なさは実態把握を妨げていました。これは科学の問題です。医師の務めは「病気の治療」にあります。そのためにはまず「病気の診断」が必要です。診断には症状の把握と検査が必要です。感染の広がりなど現状把握と、それに基づいた情報の開示が不十分なまま、外出自粛の号令をかけてきました。21日には、慶応大学病院が、新型コロナと関係のない、入院、手術予定の67人にPCR検査をすると、4人が陽性、つまり6%の陽性率だったと発表しました。すでに東京の街中で17人に1人が感染している可能性が示されたわけです。蔓延(まんえん)と言えるでしょう。


 


 


PCR検査の拡大が必要


 


 PCR検査は不正確だという議論があります。偽陽性と偽陰性の存在です。これは為(ため)にする議論と言えましょう。検査が100%でないことは、どの検査も同じです。ある程度の精度があれば有用です。PCR検査も十分役立つ精度はあると日本の多くの医師も世界も考えてきました。地域によってはドライブスルー検査なども始まり、医師の指示があれば、検査を受けられるようになってきました。医療資源に限界もあるとは思いますが、もっと検査を拡大する必要があると僕は考えています。


 


 実際にできることとして、今はともかく外出そのものを控えてコロナを抑え込むことに全力をあげなければなりません。そして免疫力のアップ。日頃のライフスタイルが大切です。バランスのとれた食事と適度な運動、そして安眠が大切。散歩でも、マスクは当然ですが、人との距離を取るように注意しています。


 


ようやくPCR検査拡大へ、すべてに対策が遅い……88歳の医師は思う


 


 


塩谷信幸(しおや・のぶゆき)


 


1931年生まれ。東京大学医学部卒業。56年、フルブライト留学生として渡米、オールバニ大学で外科および形成外科の専門医資格を取得。64年に帰国後、東京大学形成外科、横浜市立大学形成外科講師を経て、73年より北里大学形成外科教授。96年より同大学名誉教授。日本形成外科学会名誉会員、日本美容外科学会名誉会員。NPOアンチエイジングネットワーク理事長、日本抗加齢医学会顧問、アンチエイジング医師団代表としてアンチエイジングの啓蒙活動を行っている。


 


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新型コロナは「インフルエンザ化」まで収束しない

論座(RONZA)
https://webronza.asahi.com/science/articles/2020032400004.html

新型コロナは「インフルエンザ化」まで収束しない

感染爆発が終わる時期と、今後の対策のあり方を見定める

唐木英明 東京大学名誉教授、公益財団法人「食の安全・安心財団」理事長

2020年03月26日

 新型コロナの感染が中国から欧米諸国に広がり、世界を覆いつつある。WHOのテドロス事務局長はパンデミック宣言を行い、流行は加速していると述べるとともに、今後は途上国で感染者を発見し、隔離することで感染拡大を防ぐことが重要との見方を示した。

 振り返って日本の状況を見ると、この1カ月余りで新たに見つかる感染者数は、少しずつ増加しているものの、感染爆発を起こすような状況は回避できている。しかし、厳しい対策によって個人も、社会も、経済も疲弊しつつある。今後の対策はどうあるべきか。リスク管理の観点から考えてみる。
封じ込め対策の効果と被害

 急激な感染拡大の恐れがあった北海道は、2月28日に緊急宣言を行い、週末の外出や大規模イベントの自粛、そして休校を実施した。3月19日、政府の専門家会議はこの措置が感染の拡大防止に一定の効果があったと判断し、北海道は緊急宣言を解除した。

 他方、2月27日に政府が要請した全国一斉の臨時休校については、専門家会議はほとんど評価していない。休校は、児童、両親、学校、給食関係者などに広範に及んだ被害が極めて大きかった。つまり対策には、効果とともに、被害がある。その両者を比較して「リスク最適化」を図ることが要なのだ。全国一斉という措置についてはその計算に不備があったのではないか。文科大臣は、20日、休校を延長しない方針を明らかにした。

 疑問がある対策もあった。感染者が増加していた大阪府と兵庫県では、国の専門家から「大阪府・兵庫県内外の不要不急な往来の自粛を呼びかける」ことを提言されたという。これを受けて、府知事は3月20〜22日の3連休に府県間の移動自粛を要望し、多くの人がこれを受け入れた。しかし、国の専門家の提言は、県内外や府内外のすべての往来自粛を求めたものと読み取ることができる。そうであれば有効な対策として評価できるが、府県間のみを制限して意味があったのか。やはり、リスク最適化の検証が必要である。

真に効果がある対策とは?

 それでは、感染拡大の防止に効果がある対策は何だろうか。中国での状況を検証した論文が発表されたので、その内容を紹介する 。

拡大中国・武漢でとられた主な政策

 武漢では1月初めから感染者が増え始め、23日に街全体が封鎖された。感染者はその後も増え続け、2月初旬に1日4000人近いピークに達したが、その後は一転して減少に転じた。対策の効果が2週間後に表れたのだ。そして2月下旬には1日の感染者は500人以下になり、3月上旬には数十人にまで減少した。

 論文によれば、各種の対策のうち感染者の早期発見と隔離が感染の拡大阻止に最大の効果があり、市民の接触制限にもかなりの効果があった。前者は行政の仕事であり、後者は個人の努力である。

 時期も重要で、もし対策が2週間早かったら、患者数は84%少なくなったはずだという。武漢封鎖は旧正月の2日前であり、少なくとも500万人の市民が封鎖以前に武漢を出て、中国各地に感染を広げただけでなく、イタリアなどヨーロッパ各地の感染原因になった可能性が高い。中国の対策が2週間早ければ、武漢の感染者数は4万9千人から7800人に激減し、医療崩壊は起こらなかったかもしれないとしている。

感染爆発が終わる時期はいつか

 中国の感染爆発は約4週間で収束し、韓国は約3週間で収まっている。イタリアも感染爆発が始まってから約3週間が経過し、新規感染者はピークを過ぎたように見える。各国の対策はほぼ同じなので、早期に対策をとれば感染爆発は4週間程度で収まることが予測される。ということは、ヨーロッパと米国での感染爆発は4月中に終わる可能性がある。しかし、それで問題が終わるわけではない。

 新型コロナが急速に広がる原因は、私たちがだれも免疫を持っていないことと、ワクチンがないことだ。しかし、もし人口の7割前後が感染すれば、その人たちは免疫を獲得して感染拡大は止まる。前回述べたようにこれを集団免疫と呼び、欧州各国では、最悪の場合、そのような事態になることを国民に説明している。

 それでは、多数の感染者が出た武漢では、集団免疫を得られたのだろうか。武漢の人口は1100万人、感染者は4万9千人と発表されている。しかし4万人以上の感染者を除外しているという報道がある。仮に感染者を11万人としても、その割合は人口の1%である。ということは、市民の大部分はまだ免疫を得られていないのだ。このところ新規感染者はでていないというが、4月8日に予定されている封鎖解除の後、感染者が入ってくれば再び感染が拡大するだろう。

 中国政府は、社会と経済に対する影響の大きさを考慮して、2月17日に都市間の交通制限を終了するなど、対策を多少緩和している。企業活動は一部再開し、北京市内も人出が増えたという。しかし、大部分の人は免疫を持っていないので、問題が解決したわけではない。実際に、中国全土の感染者数は3月中旬から増加に転じ、少なくともその一部は海外から感染者が入国したためという。日本でも海外旅行からの帰国者に感染が続いている。

ワクチンはすぐにはできない

 中国の武漢でも、韓国の大邱でも、爆発的な感染拡大の対策として、都市の封鎖、集会の禁止、外出禁止、店舗閉鎖などの強硬な措置が実施されている。感染拡大が続くヨーロッパ各国も同様の措置をとっている。これで感染拡大は一時的には終了するが、そのような措置を長期間続けることはできない。といって、対策を緩和すれば、再び感染は拡大する。集団免疫を獲得するまでは、問題は解決しないのだ。すると、解決法は2つに絞られる。

 第1の方法は、ワクチン開発である。効果がある安全なワクチンを開発して大量生産し、世界に供給するまでには1、2年かそれ以上の時間がかかる。専門家会議は「長期戦を覚悟する必要がある」と述べているが、長期とはこの程度の長い年月になる可能性があるのだ。また、現在の厳しい対策を続けていても、感染爆発が起こる可能性があることを専門家会議は警告している。それでは、どうしたらいいのだろうか。

「新型コロナのインフルエンザ化」とは

 感染爆発を恐れる理由は、医療機関の対応能力を超える多数の感染者が発生することで医療崩壊が起こることである。逆に言えば、医療崩壊を防ぐことができれば、感染爆発はそれほど恐れることはない。それが第2の方法である「新型コロナのインフルエンザ化」という考え方だ。

 日本では毎年、冬季の2カ月で約1000万人がインフルエンザに感染し、関連死を含めて1万人が死亡している。これはまさに感染爆発だが、医療崩壊は起こらないし、それを大きく問題視する声もない。


 その理由は、症状の軽さと死亡率だ。新型コロナに感染しても8割は軽症だが、3.5%は重症化して死亡している。これに比べて、インフルエンザに感染してもほぼ全員が軽症で済み、死亡者は0.1%である。インフルエンザが重症化しないのは、治療薬があるためだ。ということは、新型コロナの治療薬を見つけて、重症化を防ぐことができれば、感染爆発を恐れる理由はなくなるのだ。

 だが新しい薬の開発には10年以上の歳月と、1兆円ともいわれる開発費が必要であり、現実的ではない。そこで現在行われているのは、既に使用されている多くの医薬品の中から治療効果があるものを選び出す作業である。世界中で研究が進み、すでに有望な候補がいくつも出ている。早ければ2、3カ月、遅くとも半年以内に、重症化を防ぐ有効な治療法がいくつか見つかるだろう。

 インフルエンザで医療崩壊が起こらない理由はもう一つあり、多数の一般病院や自宅でも治療できることだ。他方、新型コロナは軽症でも少数の指定病院に入院させるので、医療崩壊につながる。専門家会議は重症者のみを指定病院に入院させる方向を示したが、これは感染者をすべて隔離するという方針の転換であり、新型コロナのインフルエンザ化の第一歩だ。

 新型コロナがインフルエンザと同様の季節性を示すのか、分かっていない。そうであれば、夏季に感染爆発は一段落するが、当面は、そうではないことを前提に、対策を考える必要がある。

 要するに、新型コロナの究極の対策は、重症化を防ぎつつ、多数の人が感染して、集団免疫を得ることなのだ。そして、そうなれば、新型コロナウイルスに対する強い恐怖感は消え、毎年のインフルエンザのような身近な感染症の一つになってゆくだろう。

感染する確率を現実的に考える

 有効な治療法が見つかるまでの半年は、感染爆発を防がなくてはならない。そのために個人が行うべきことは、それほど難しくはない。専門家会議が繰り返し述べているように、密閉空間に多数の人が集まって、互いに接近するのを避けることだ。すなわち「密閉」「密集」「密着」の回避である。さらに手洗いをして、顔に触れないこと、風邪の症状がある人は外出を控え、マスクをして飛沫の飛散を防ぐこと。これで十分である。そして、行政が行うことは、感染者の早期発見と隔離である。

拡大リスクを下げるための3条件とは

 もう一つ重要なことは、恐怖症にならないことだ。そのためには確率を考えることが必要である。東京の状況を見よう。3月24日現在、東京都の感染者数は154名で、その内訳は軽症・中等度が108名、重症が11名、死亡が4名、退院が31名である。ここまでは毎日報道されているが、ここから先はほとんど報道されていない。それは、東京に感染者が何人いるのかである。それは、私たちが街を歩いているときに、どのくらいの割合で感染者に出会うのかを知るための、非常に有用な情報である。もちろん、実際の数は分からないが、推測はできる。

 東京では毎日10名内外の新たな感染者が見つかり、1人の感染者が1人程度に感染させていると考えられる。つまり、東京の街の中には常に感染者10名程度いると推測できる。まだ見つかっていない感染者がこの10倍の100名いると仮定すれば、東京の人口は1400万人なので、その中に紛れている100名に私たちが出会う確率は14万分の1である。これは、電車や店などで14万人とすれ違うなどすれば、そのうち1人だけが感染しているということだ。

 怖くて電車のつり革に触れないという人もいるが、そのつり革に14万人もの人が触れたときに、ようやく1人が感染者ということだし、その感染者の手にウイルスが付着していてそれがつり革に残っている可能性はさらに低い。つまり、つり革から感染する可能性は限りなくゼロに近いと言える。

 常時マスクをしないと怖いという人も多い。しかし、感染者に出会う機会はほとんどないし、症状のある人は外出していないはずだ。WHOが示した指針でも、マスクが必要な人はせきやくしゃみといった症状がある人だけで、それ以外の人が予防目的で学校や公共の場でマスクを着用する必要はないとしている。
正しく恐れる冷静な社会づくりを

 こうして実際の数字を検討してみると、感染する確率は極めて小さいことが分かるだろう。感染を防ぐ簡単な方法も周知されている。にもかかわらず、多くの人が不安に駆られ、通常の生活ができず、社会も経済も大きく混乱している。たった一人の感染者が見つかっただけで知事自らが重々しく発表する状況と、これを受けて「また感染者が出た」とニュースを速報で流すことが、国民の不安を煽っている。

 ということは、「人々が不安になる情報を出して、対策に協力をよびかける」という手法をとっているようにも見える。さらに、目先の感染拡大の可能性については警告をするが、多くの人が知りたい、その先の見通しを示していない。もちろん、注意を呼び掛けることは必要だが、社会全体に不安を広げることが望ましいとは思えない。

 欧米の感染爆発は4月中には大幅に改善されると予測される。5月までには重症化を防ぐ治療法が見つかる可能性がある。そうすれば新型コロナウイルスに感染しても、ほとんどの人がインフルエンザ程度の軽症で済むことになる。そのような可能性を知るだけで、将来に希望が持てるし、多くの人が多少でも安心できる状況になるだろう。正しく恐れることで、落ち着きがある冷静な社会になることが望まれる。


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