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2022年4月に作成された記事

大阪府インターネット上の誹謗中傷や差別等の人権侵害のない社会づくり条例

ネット中傷防止条例が成立、4月1日施行 大阪府議会
2022/3/24
産経WEST
https://www.sankei.com/article/20220324-2EYE6P74BJIPVCQSESUFQ3V5X4/

 

インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷や差別を防ぐための条例が24日の大阪府議会本会議で全会一致により可決された。被害者支援に加え、中傷を抑止する取り組みを「府の責務」と明記し、加害行為に及ばないための相談体制を整備するとした。施行は4月1日。府によると、都道府県での条例制定は群馬県に次いで全国2例目。府は令和4年度に有識者会議を設けて具体策を検討する。

 

条例は大阪維新の会と公明、自民両党が共同提案した。制定目的として「誹謗中傷などの人権侵害を防止し、府民の誰もが加害者にも被害者にもならないようにする」と記載。学校教育や研修会を通じて、インターネットリテラシー(読解力)の向上に取り組むことも盛り込んだ。

 

府議会は24日、地方議会の対策には限界があるとして、国に対し実効性ある環境整備を強く求める意見書も全会一致で可決した。

 

ネット上の投稿をめぐっては会員制交流サイト(SNS)で、誹謗中傷の被害に遭った木村花さん=当時(22)=が令和2年5月に死去。今年1月、花さんの母親の響子さんが吉村洋文知事と面会し、条例制定を訴えていた。

 

 

 

 


令和4年4月1日、インターネット上の誹謗中傷や差別等の人権侵害を防止し、府民の誰もが加害者にも被害者にもならないようにすることをめざし、「大阪府インターネット上の誹謗中傷や差別等の人権侵害のない社会づくり条例」が施行されました。
府民一人ひとりが加害者とならない意識をもち、誰もが被害に遭わないよう、命の尊さや人間の尊厳を認識し、全ての人の人権が尊重される豊かなインターネット社会を創りましょう。

 

https://www.pref.osaka.lg.jp/jinken/internet/

 

 

ダウンロード - jourei.pdf

ダウンロード - leaf.pdf

ダウンロード - 4.pdf

 

 

 

インターネット上の人権侵害を解消するための社会環境整備を求める意見書

 

 インターネットは私たちの日常生活において情報伝達の手段として、個人のライフスタイルにも大きな変化をもたらすだけでなく、社会全体にも重要な変化をもたらしてきた。
 今後、「Society5.0」の到来により、インターネットは、より進化したコミュニケーションツールとなることが期待されているが、インターネットによるコミュニケーションは、その使い方や投稿の表現等によって、人権が侵害され、誹謗中傷等で心が傷つき、最悪の場合、自ら命を絶ってしまう事態を招くことがある。
 このようなことから、インターネット上の誹謗中傷等をはじめとする人権を侵害する投稿や発信を社会全体の仕組みの中で無くしていくことが重要であり、府民一人ひとりが加害者とならない意識をもち、府民の誰もが被害に遭わないよう、命の尊さや人間の尊厳を認識し、全ての人の人権が尊重される豊かなインターネット社会を創り続けていくことが大切である。
 大阪府議会では、インターネット上で発生している人権侵害を解消するため、実効性のある法整備を速やかに行うよう強く要望する旨の意見書を、2019(令和元)年12月に全会一致で可決し、国に提出している。
 また、大阪府においても、2021(令和3)年7月に、当面の緊急的な措置として、プロバイダ等が人権侵害情報の削除等を行った場合における賠償責任の免責やサイトブロッキングの実施等の実効性のある事後的対処方策を提案した。
 さらに、令和4年2月定例会において、議員提出条例として、インターネット上の誹謗中傷や差別等の人権侵害を防止するための施策を推進し、インターネットによる被害から全ての府民を保護し、次世代に豊かな社会を継承すべく「大阪府インターネット上の誹謗中傷や差別等の人権侵害のない社会づくり条例」を制定した。
 しかしながら、インターネットの性質を考えると、その対策は地方自治体では限界があり、本来、国が行うべきものである。
 よって、国においては、インターネット上の人権侵害の深刻な現状とこうした地方自治体の動きを十分に認識し、インターネット上で発生している人権侵害に対処するため、実効性のある社会環境整備を速やかに行うよう強く求める。

 

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

 令和4年3月24日

 

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 各あて
総務大臣
法務大臣          
内閣官房長官

 

大阪府議会議長
鈴木  憲

 

 

 

 

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侮辱罪の法定刑を引き上げる刑法改正案に反対し,廃案を求める

侮辱罪の法定刑の引上げに関する意見書
https://www.jlaf.jp/04seimei/2022/0421_1189.html
侮辱罪の法定刑を引き上げる刑法改正案に反対し,廃案を求める
2022年4月21日
自  由  法  曹  団
団長 吉  田  健  一

1 本年3月8日,刑法等の一部を改正する法律案において,侮辱罪の法定刑を引き上げる規定(以下,侮辱罪の法定刑の引上げ規定部分を「本刑法改正案」という。)が閣議決定された。法定刑引き上げの背景・経緯(立法趣旨)として,「インターネット上の誹謗中傷が社会問題化し,誹謗中傷に対する非難が高まるとともに,これを抑止すべきとの国民の意識が高まっている。」ことが指摘されている。

2 本刑法改正案は,従来,「拘留又は科料」であった侮辱罪の法定刑に「一年以下の懲役若しくは禁錮若しくは三十万円以下の罰金」を付加するものである。侮辱罪については法定刑が「拘留又は科料」とされていることによって「定まった住居を有しない場合」又は「正当な理由なく……出頭の求めに応じない場合」であることが逮捕の要件とされ(刑事訴訟法199条1項但し書),「定まった住居を有しない場合」(同法60条3項)でなければ勾留することができないとされてきた。法定刑が「懲役若しくは罰金」まで引き上げられることにより,「定まった住居」があり「出頭の求め応じた」場合であっても,逮捕・勾留され,有罪判決確定前に長期間の身体拘束が可能となる。また,法定刑が「拘留又は科料」に限られる犯罪については「教唆者及び従犯」が処罰対象から除外されているが(刑法64条),法定刑が「懲役若しく罰金」に引き上げられることにより,侮辱罪について「教唆者」「幇助者」に処罰対象が拡大される。

3 さらに,以下のとおり,本刑法改正案には問題がある。
 まず,侮辱罪や名誉毀損罪の原型をなすのが,政府批判を封じるための讒謗律(ざんぼうりつ)であり,新聞紙条例とともに政府に不都合な言論の取締りが目的であったことを忘れてはならない。1880年に旧刑法が制定された際に讒謗律自体は廃止されたが,現行刑法の名誉棄損罪及び侮辱罪においても讒謗律と同様,表現の自由に対する危険が内包されている。名誉棄損罪については,戦後の1947年に憲法21条が保障する表現の自由と名誉の保護との調和を図るために,刑法第230条の2の規定が新設されて,事実の公共性,目的の公益性,真実の証明等により処罰対象から除外され得ることとされているが,侮辱罪には同条の適用はない。仮に侮辱罪の法定刑を引き上げるのであれば,名誉棄損罪と同様の違法性阻却あるいは処罰阻却規定を明記しなければ,民主主義の健全な発展の中で最も尊重されるべき表現の自由を,不当に萎縮させかねない。
 この点,表現の自由に関する国連の自由権規約19条1項に関して,自由権規約委員会が2011年に採択した一般的意見34の47項では,名誉毀損等について,締約国は非犯罪化を検討すべきで,刑法の適用は最も重大な事件にのみ容認されなければならないとし,拘禁刑は適切な刑罰ではないとされている。したがって,表現行為に対して拘禁刑を科すこととする本刑法改正案は,一般的意見34に反するものである。

4 加えて,本刑法改正案の背景として指摘されているインターネット上の誹謗中傷が広がっていることについても,匿名で行うことが可能なインターネットによる書き込みは,加害者を特定することが困難であるため,法定刑の引き上げにより刑罰の威嚇力によって書き込みが無くなることが期待できるか,疑問である。
 さらにまた,過去5年間,侮辱罪について拘留が用いられたことが無く,我が国全体でも,科料が年20~30件しか用いられていないという実態に照らすと,法定刑を引き上げることによって,処罰件数が増え,その威圧効果により侮辱的表現が減少するとは思われない。結局,本刑法改正案では,インターネット上の侮辱的な書き込みを抑止するという効果は期待できない。
 むしろ,近年,立て続けに起こされているような,企業が正当な言論・報道活動に対して,「名誉棄損」を理由とした巨額の損害賠償請求訴訟を行う事案(いわゆるスラップ訴訟)のように,本来保護されるべき言論に対して濫用的に告訴・告発などなされる危険が拡大する恐れが否定できない。
 インターネットにおける誹謗中傷を無くすには,まずは,国,民間を問わず,広く啓発することが何よりも重要である。また、インターネット上のSNSなどのサービスを提供している運営者や管理者(以下「運営者等」という)に対しても,これまでにも増して実効性のある対策(運営者等による発信者情報の保存の義務付等)を求めるべきである。仮に,侮辱である書き込みがなされた場合には,運営者等において,外部からの指摘があった場合を含めて速やかに削除することを求め,かつ,仮に,運営者等が,明らかに侮辱と考えられる書き込みを,指摘を受けたにもかかわらず放置したというような場合には,徹底して民事上の賠償責任を課していくことも必要である。そして,かかる民事責任の追及が迅速かつより実効的なものになるよう法制度の整備等も含め検討されるべきである。

5 以上のように,本刑法改正案は,立法趣旨とされるインターネット等による侮辱行為に対する抑止効果に疑問があるばかりか,法定刑を上げるのみで侮辱罪につき違法性阻却事由を明文化していない点で,表現行為に対する萎縮効果が極めて大きいという問題をはらんでいる。
 すなわち,本人が(公務員や政治家等に対する批判など)正当な表現行為を行ったとしても,批判対象とされた公務員や政治家などの告訴・告発によって,捜査の対象とされ,場合によっては逮捕・勾留され,刑事訴訟において自らの表現行為が正当行為であることを争わなければならなくなる危険が生じることになる。この点,事例や判例の集積に待つという意見もあるが,その間にも多くの人々がその危険にさらされることに変わりはなく許容することはできない。表現の自由に関する自由権規約の規約委員会が採択した一般的意見にも明らかに反している。
 したがって,自由法曹団は,立法目的を達成することができないばかりか,逆に表現行為を萎縮させる効果をもたら本刑法改正案には反対であり,廃案とすることを求める。

2022年3月17日
日本弁護士連合会

本意見書について
日弁連は、2022年3月17日付けで「侮辱罪の法定刑の引上げに関する意見書」を取りまとめ、同日付けで法務大臣、総務大臣、衆議院議長及び参議院議長宛てに提出しました。


本意見書の趣旨
1 
侮辱罪について、法定刑を引き上げ、懲役刑を導入することは、正当な論評を萎縮させ、表現の自由を脅かすものとして不適切であり、また、インターネット上の誹謗中傷への対策として的確なものとは言えないので、これに反対する。

2 
インターネット上の誹謗中傷による権利侵害への対策としては、プロバイダ責任制限法を改正して発信者情報開示の要件を緩和し、損害賠償額を適正化するなど、民事上の救済手段の一層の充実を図るべきである。

ダウンロード - 220317.pdf

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島崎藤村の小説『破戒』の丑松はもういない 神戸人権連

消えゆく「部落民」―心のゴースト⑩​​
前篇-島崎藤村の小説『破戒』の丑松はもういない
神戸人権連


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土浦で「確認会」(全国連)

ダウンロード - 20220315.pdf

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