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自由同和会 ネット上の地名総監問題 大会方針の変遷

2007年5月 自由同和会第22回全国大会運動方針
4 人権侵害の処理及び被害者の救済
 

 また、最近、一部運動団体が部落地名総鑑を発見したと騒いでいるが、高度に発展しているインターネット社会と、同和対策事業で対象地域が以前の面影を残さないほど環境整備が図られた地域、まして混住化が進んだ地域の現状を勘案すれば、部落地名総鑑の持つ意味が以前ほど重大ではなく、当然、取扱についても違いが出てくると思われる。

 同和対策事業が実施される前の劣悪な環境では、対象地域を知れば差別の助長に繋がったが、現在の対象地域を見ても差別心は芽生えないであろう。

 なおかつ、同和問題を少し勉強すれば対象地域には隣保館や改良住宅が建設されていることが分かり、インターネットで県や市町村のホームページで隣保館や改良住宅を検索すれば、対象地域の所在はすぐに判明するし、航空写真や衛星写真で対象地域全体を観ることもできる。

 対象地域に入れば、同和問題を解決するための看板やポスターが目に付くし、人権週間になれば隣保館などに垂れ幕や横断幕などが掲げられ、ここが対象地域ですよと知らせている。また、隣保館が行っている交流事業に参加する人達もすべて知ることになる。

 したがって、対象地域の所在をあえて公開する必要はないが、部落地名総鑑を発見しても、差別の助長になると大騒ぎするのではなく、淡々と処理すればいいことで、未だに差別があることの根拠にすることは差別の現状を見誤る危険な所業といわざるを得ない。

 対象地域に住む人達を差別しようとする悪意を持った確信犯的な人は絶対になくならない。そのような人が部落地名総鑑を作成してインターネットに流すなど悪用した場合には、毅然として対処することは当然であるが、今や混住化が進み半数は関係者以外の人達であることを広報することのほうが部落地名総鑑を無意味にする近道ではないだろうか。

 部落地名総鑑を作成し悪用することができにくくなる4つの追い風が吹き始めた。その①は、「探偵業の業務の適正化に関する法律」が昨年成立し、差別に繋がる調査ができなくなったこと。その②は、「戸籍法」の改正案が閣議決定されたので、今国会で成立すれば戸籍を取得することに、身元確認や取得するための正当な理由など制限されることになること。その③は、「住民基本台帳法」の改正が閣議決定されたので、これも今国会で成立すれば、住民票の取得家族に限定され、それ以外の弁護士などの場合は正当な理由と本人確認の義務が生じることなどである。その④は、インターネットの「プロバイダー制限責任法」のガイドラインが改められ、名誉毀損やプライバシー侵害、著作権侵害、商標権侵害などの権利侵害については、これまでより発信者の氏名、住所、電子メールアドレス、情報発信時のIPアドスなどの情報が開示しやすくなった。

 これでも万全とは言えないが、前記したように部落地名総鑑の価値がなくなってきていることを考え合わせれば、減少していくものと考えられる。

 インターネットのある掲示板で、「今どき、差別されて得になることはあっても、差別して得になることはなにもない」と書き込みがあったが、正鵠を射ていると思われる。

さいごに

 これまでは、差別する側にすべて責任を被せ、差別される側には何も責任はないのだとする論理が罷り通ってきたために、差別される側の問題を取上げて意識の変革をしようとすると、融和主義だと批判された。運動に参加する人間にとって、融和主義と言われることは最大の屈辱であるという雰囲気が、声を大にすることができなかった一つの大きな要因であり、今回の様々な不祥事を生んだ一つの土台である。また、言葉尻を捉え「差別だ」と言われると、思考停止になり、反論しないことも運動体の横暴を許してきた大きな要因でもある。

 昨今の同和団体役員や選考採用された市の職員よる不祥事の続出により、同和団体への嫌悪感が一気に深まるとともに、逆差別が蔓延し始めている。このことは、これまでの運動の成果を踏みにじる由々しき問題である。

 このことを対岸の火事にせず、運動にかかわるすべての人が反省すべき事案であり、己を見つめ直し、傲慢になってはいないか、特権意識を持っていないか、特別待遇を望んでいないか、不正行為はしていないか、社会人として恥ずべき行為はしていないか、などを常に己に問い、地域の代表として活動していることを忘れてはならない。

 これからの運動は、行政依存の体質から脱皮し、借りたものは返し、支払う義務があるものは支払うなどこれまでのような横暴・横着は許されない。

 本気で差別を解消していくには、差別される要因がわれわれにあるのなら改善していく努力が求められる。そして、自分が住む地域では、どのような差別・格差(結婚差別、就職差別、土地の価格、差別落書き、差別投書、差別書き込み、環境改善、所得、就労形態、失業率、生活保護率、学力と就学、など)が現存するのかを主観ではなく客観的に、かつ、正確に把握して、その問題の是正を図るために、各支部それぞれの方針で運動を展開する、細分化された活動が必要になってくる。

 

ダウンロード - 072014.pdf

 

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