保守分裂の御坊市長選 支持者重なり激戦、15日告示
保守分裂の御坊市長選 支持者重なり激戦、15日告示
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160511-00314278-agara-l30
紀伊民報 5月11日(水)16時45分配信
任期満了に伴う和歌山県御坊市長選が15日告示される。現職で7選を目指す柏木征夫氏(75)=御坊市薗=と、二階俊博・自民党総務会長の長男で新顔の二階俊樹氏(51)=同市島=が出馬を予定しており、保守分裂の選挙となる。支持者層が重なる中での激しい「選挙戦」となっている。
市長選を巡っては、二階俊樹氏が今年2月、柏木氏は3月に相次いで出馬を表明。二階総務会長が擁立し現職市長では全国最多当選という現職と、総務会長の長男が争う展開になった。
二階陣営によると、俊樹氏は毎晩、市内各地でミニ集会を開いて市民との対話に力を入れているほか、顔を覚えてもらうために「おはよう運動」として毎朝、街頭に立っている。
同陣営には二階総務会長のつながりから、多くの国会議員らが応援に駆け付けている。
約千人が集まった4月上旬の後援会事務所開きには「志帥会」(二階派)副会長の林幹雄経産相ら国会議員4人が出席し、それ以降も自民党の村上正邦・元参議院議員らが事務所を訪問。
12日夜に開く決起集会には二階総務会長が出席するほか、稲田朋美・自民党政調会長、漆原良夫・公明党中央幹事会会長も駆け付ける予定。
相次ぐ「大物」の応援に市内では「政令指定都市並みの選挙のようだ」といった声もある。
一方、柏木陣営は大人数を集める集会は開かず、ミニ集会を続けている。公務があるために平日の夜や休日を中心に「市政報告会」として開催。
柏木氏は「向こうは親方(二階総務会長)が出てきているので、手応えは分からない」と話す。
柏木陣営にとって対抗馬がある選挙戦は3回目。陣営幹部も「これまでで最も緊張感がある選挙だが、師匠と戦っている感じでやりにくい」と複雑な表情を見せる。
保守が分裂し、俊樹氏が自民・公明の推薦も受ける中、注目されるのは革新系の動向だ。
昨年1月に行われた同市議会議員選挙では投票総数1万5466票(投票率76・47%)のうち、共産党の2議員が計2035票を得ている。
市議会で現在9期目の楠本文郎議員(61)=共産=によると、共産党御坊市委員会としては「自主投票」とすることを決めた。「候補者は出していないが、これまで核燃料中間貯蔵施設の誘致反対、子どもの医療費無料化といった政策的な問題提起はしてきた。自主投票だが、13日に開かれる公開討論会に参加し、御坊市をどうしてくれるのかというのを自分たちでよく考えて投票をしようと呼び掛けている」と明かす。
激しい選挙戦に市民からは戸惑いの声も聞こえる。
市内で事業をしている男性は「私としては表向きは中立を保っている。ラグビーのようにノーサイドできれいにいけばいいが、後々しこりが残らないか心配している」と話している。
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