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自民党の稲田朋美政調会長の記者会見 ヘイトスピーチについての

有田 芳生  3/26
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 人種差別撤廃施策推進法を国会に提出したのは、2015年5月。8月6日には3時間半の審議が行われました。残念ながら継続審議になり、今国会では3月22日に参考人質疑がありました。与党からは昨年秋から「ヘイトスピーチに特化した法案にならないか」と申し入れがあったのは、「間口が広すぎる」という理由でした。ならば法案を作って欲しいと伝えると、与党側からは党内手続きがあるのですぐには作れないというので、私たちが提出した法案を基本にして「ヘイトスピーチに特化した法案」を暫定的に作製したという経緯があります。こうした話し合いの延長で、今国会中の成立を前提に、与党合同のチームができたのです。自民党の稲田朋美政調会長の記者会見を紹介します。誤解のないようにコメントしておくと、めざしているのは、あくまでも全会派一致しての法案成立です。
【稲田政調会長(自民),石田政調会長(公明)共同ブリーフィング】
(稲田政調会長(自民))
・ヘイトスピーチについてのワーキングチームを設置することにした。
(石田政調会長(公明))
・私も,稲田政調会長(自民)の報告と同じで,特段付け加えることはない。
(Q&A)
Q:ヘイトスピーチのワーキングチームについてだが,この問題は,ちょっと前からある中でワーキングチームを作ったというのはどういう目的があってのことか。今後,法案を提出する予定はあるのか。
A(稲田):ヘイトスピーチについては,我が党の中でも,ヘイトスピーチ問題に関する特命委員会があり,平沢委員長の下で検討が進められているし,公明党でも検討されている。参議院の方で,民主党が出したヘイトスピーチの法案をどうするか決めないと刑訴法の審議に入らないという状況となっている。今週,両党の幹事長が会って,この問題の対応を考えようということで,石田政調会長(公明)と相談して,与党のワーキングチームを作って,法案を自公でまとめて提出しようということである。
A(石田):話のとおりです。
Q:つまり,刑訴法との絡みで言うと,ヘイトスピーチの件は,今国会で法案の提出を目指すということか。
A(稲田):はい。そうです。
Q:ヘイトスピーチの方は,自公で法案を出す上で,どういう論点を議論していくことになるのか。
A(稲田):ヘイトスピーチについて,人権侵害の発言が許されないということは,当然のことである。民主党の出したヘイトスピーチの法案は,人権擁護法案のように,人権について,明確な定義がないように,ヘイトスピーチの定義が不明確なら,表現の自由や言論,政治活動に関わるものだと思っている。そういう論点があるが,どう法案としてまとめられるか。公明党と議論して決めたい。
A(石田):認識は同じなので,ワーキングチームを作った以上,早く結論を出して,法案を出す。このことは,自公で一致していることなので,提案していく。
Q:時間を考えると,今国会もあまり日数がないが,法案提出は4月中になるのか。
A(稲田):早く結果を出していきたい。
Q:自公の間で,ヘイトスピーチに法的規制を設けることについて,一致したということか。
A(稲田):法案を提出するという意味では一致している。(2016/3/26)

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