体張り差別阻止 ヘイトデモ許可に疑問
http://www.kanaloco.jp/article/149628
体張り差別阻止 ヘイトデモ許可に疑問
神奈川新聞l2016/02/011
在日コリアンが集住する川崎市桜本地区を標的にしたヘイトスピーチデモが31日、同市川崎区であり、大規模な抗議行動が展開された。地域住民や市民団体、ヘイトデモに反対するカウンターら約500人が集まり、デモ隊の前に立ちふさがった。集住地区への侵入は目前で阻止されたものの、「在日の街」を目がけた差別デモが許可されたこと自体への批判が高まった。
左に折れれば桜本に通じる大島3丁目交差点。女性の「みんな、手をつなごう」の声にはじかれるように一人また一人と路上に体を投げ出していく。道路をふさぐシットイン。「県警はコースを変えさせろ」の叫び声。足止めされたデモ隊はほどなく動きだし、UターンするとJ R川崎駅へと向かっていった。「けが人が出てはいけないので」。川崎署はそう説明した。
「嫌いな朝鮮人に何を言ったって構わないんだ」と差別言動を叫びながら大通りを進むヘイトデモの一団。
同区に住む男性(39)は「地元住民なら桜本がどういう街か理解している。何としても止めなければと思った」と身をていした。在日コリアンへの差別をなくそうという運動が1970年代から取り組まれ、さまざまなルーツ、文化的背景を持つ人たちが違いを認め合い、支え合う街。排斥と暴力を扇動するヘイトスピーチはその安寧を破壊しようとする。
昨年11月にも今回同様、津崎尚道氏により桜本を通るデモが計画され、やはり大規模な抗議によってコースが変更となった。その後、100を超える市民団体が「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民の会」を結成し、デモが予告されたこの日、抗議行動への参加を呼び掛けた。
デモの集合場所の公園では約60人の参加者を抗議の市民が取り囲み、「差別をやめろ」と連呼。マイクを握った在日コリアン1世のハルモニ(おばあさん)や中学生が「ヘイトスピーチの根絶を」「差別のない世の中をつくってくれると大人を信じます」と訴えた。
川崎市内でのヘイトデモは12回目を数え、桜本での実施こそ阻止されたものの、ここ2回は在日コリアンが多く暮らす臨海部を通っている。地域で差別撤廃の運動に携わってきた女性(59)は「差別を許さない街づくりは40年かけてなされてきた。地元警察もそうした人権の取り組みを考慮するべきで、この街でデモを許可すること自体がおかしい」と話していた。
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