香山リカ氏のスピーチに「涙がこみ上げました」などの感想
http://yukan-news.ameba.jp/20160217-144/
2016年02月17日
2月14日、「安倍政権 NO! ☆ 0214大行進 in 渋谷」が行われた。オープニングスピーチは、首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフ氏、上智大学教授で「市民連合」の中野晃一氏、そして精神科医で立教大学教授の香山リカ氏が行った。
その中でも、香山氏は、自身のスピーチの約1370文字にもおよぶメモをブログで公開した。現場では大声でスピーチを行っていたこともあり、最後の方は息をつく場面も見られたそのスピーチだ。
東日本大震災からまもなく5年を迎えるが、香山氏は現在自身が置かれた状況をこう訴え、スピーチを開始した。
〈5年後の私が、しかもこんなバレンタインの日に、こうやってマイクを握って愛を語るのでも犠牲者への祈りを捧げるのではもなく、時の政権への怒りを訴えているなんて、まったく想像もしていませんでした〉
そのうえで、この5年間、被災地の復興が十分ではない状態ながら、原発が次々と再稼働し、特定秘密保護法が制定され、経済格差が拡大し、ブラック企業が問題となっていることを訴える。さらには、辺野古の工事強行や、ヘイトスピーチデモが横行していることを問題視した。
安保法制については「戦争法」と述べ、安倍政権を問題視。本当は精神科医として、復興の手伝いをしたかったものの「安倍政権があまりに愚かなことやおかしなことを行い続けるため、私には被災地のための時間が十分に与えられませんでした」と悔しさをにじませた。
このスピーチに対しては「2/14 香山リカさんの感動スピーチ!」や「【激しく同感】といった意見が書き込まれた。また、このスピーチはフェイスブックでも多数シェアされ「読んでいて涙がこみ上げました。これは私たちのたたかい。穏やかで優しい自分たちでいるための、平和を守るためのたたかい」などの感想も。
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【「安倍政権NO!☆0214大行進」出発集会スピーチ用メモ】
香山リカの第一診察室 vol.71 2016/2/16
http://ch.nicovideo.jp/kayama/blomaga/ar949617
こんにちは。
今年の東京は気温が上がったり下がったり、株価のように天候も乱高下です。
診察室ではインフルエンザにかかった、という話が多く聴かれるようになりました。
今年は 熱が37度台で も検査してみるとインフル、というケースもよくあります。あまり神経質になりすぎる必要はありませんが、やはりうがい、手洗いは 忘れないようにしたいものです。
さて、 今回は2月14日に 代々木公園で行った集会でのスピーチ用の原稿(完全にこれ通りに話したわけではありませんが)をお届けしたいと思います。ぜひぜ ひ感想をお聞かせください。お待ちしています!
「安倍政権NO!☆0214大行進」出発集会スピーチ用メモ(代々木公園、2016年2月14日)
今年ももうすぐ3月11日がやって来ます。東日本大震災と福島第一原発事故が起きたあの頃、私は5年後の日本がこんな国になっているとは思ってもいませんでした。また5年後の私が、しかもこんなバレンタインの日に、こうやってマイクを握って愛を語るのでも犠牲者への祈りを捧げるのではもなく、時の政権への怒りを訴えているなんて、まったく想像もしていませんでした。
5年前の3月、私たちはたしかに誓ったはずです。この震災の犠牲になった人たちを忘れない、被災した人たち、原発事故で避難している人たちの力になりたい、二度と原発事故を起こさないよう、日本中の原発をなるべく早くなくしたい、国際競争や経済成長ばかり追い求めず、ひとりひとりの命と心が大切にされる社会を作っていきたい、と。
ところがこの5年間、とくに第二次安倍政権が誕生してからの日本はどうでしょう。
被災地の復興も十分とはいえず、原発事故にいたってはいまだ収束のめども立っていなというのに、原発は次々に再稼働され、特定秘密保護法が制定され、かたよった経済対策で格差は拡大、貧困にあえぐ人、ブラック企業で過労うつに陥る人は増える一方です。また、沖縄では辺野古で工事への着工が強行され、この東京でも毎週のようにおぞましいヘイトスピーチが路上にあふれ返るようになりました。そして昨年、ついに憲法破壊による戦争法が成立させられ、いまメディアへの露骨な権力介入により、私は正しい情報を知ることさえできなくなりつつあります。
私はこの5年間、本当はもっと静かに大震災の犠牲者のために祈っていたかったです。もっと何度も被災地に出かけて、精神科医としての経験を生かして、復興のお手伝いがしたかったです。みなさんも同じだと思います。でも、安倍政権があまりに愚かなことやおかしなことを行い続けるため、私には被災地のための時間が十分に与えられませんでした。
私は、はっきりと気づきました。私たちがお互いのことを思いやりながら、希望を持って心静かに生きるためには、一度だけ勇気を出して立ち上がって、大きな声をあげ、激しく闘わなければならないのです。
今や平和は、静かにつくり上げる時代ではなく、それを奪おうとする者から、断固として奪い返さなければならない時代になったのです。
みなさん、この闘いが終われば、私たちはまた、本来のやさしい自分、おだやかな自分に戻ることができます。私も、もともとの“おしとやかな自分”に戻るつもりです。
でもそれまでは、しばらくの間、私たちはやさしさ、おだやかさ、つつしみぶかさを封印し、強く大きな声をあげていきましょう。拳を振り上げて怒りをあらわしていきましょう。そして、本当の平和と自由と希望を、私たちの手へと取り戻していきましょう。
未来の2月14日、バレンタインデーには、私はきっと笑顔で、愛を語り合い、静かに大震災の犠牲者に祈りを捧げているはずです。それを信じて、いまは心を高く高く揚げて力強く闘っていこうではありませんか。みなさんひとりひとりの力が本当に必要です。この闘いにいなくてよい人は、誰ひとりとしていないのです。これから行進に出発しますが、ひとりとして列からはずれることがないよう、お互い手を取り合い、励ましあって元気に進んで歩いていきましょう。
これは、私の闘い、あなたの闘い、私たちの闘いなのです。
では、おだいじに~!!
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