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ヘイトスピーチ 「基本法」審議に本腰を 信濃毎日

ヘイトスピーチ 「基本法」審議に本腰を
08月27日(木)
 
http://www.shinmai.co.jp/news/20150827/KT150826ETI090002000.php
 
信濃毎日新聞社 The Shinano Mainichi Shimbun
 ヘイトスピーチを禁止する法案の審議が参院で始まった。在日韓国・朝鮮人などに差別的な言葉を浴びせかける行為をなくすことを目的に、民主党と社民党が提出した「人種差別撤廃施策推進法案」である。
 「ゴキブリ、うじむし」「朝鮮半島へ帰れ」といった聞くに堪えない暴言だ。国民の多くは心を痛めている。一日も早く根絶しなければならない。
 裁判所も厳しい目を向けている。京都市の朝鮮学校に向けられたスピーチを人種差別と認定し、高額の賠償を命じる判決が昨年、最高裁で確定している。
 人種、肌の色、民族などを理由に差別的な行為や言動をしてはならない、との原則を法案は掲げている。問題に対処するための基本法との位置付けだ。罰則は盛り込まれていない。
 政府に対しては、差別防止の基本方針の策定、年次報告の提出などを求めている。自治体の責務としては人権教育や啓発活動の強化をうたっている。
 5月に参院に提出されたものの、野党提案だったこともあって審議入りが遅れていた。
 人権団体の間には法律による規制を求める声が強い。国連の委員会はこれまで何度も日本政府に対して、禁止・処罰する法律を定めるよう勧告している。
 半面、差別を禁ずる法律はもろ刃の剣だ。街宣活動などの規制は表現の自由の制約につながる危険をはらむ。運用を誤ると、政府に批判的な発言や報道が狙い撃ちされかねない。
 現に、この問題を取り上げた昨年の自民党内の会合では、国会周辺の集会やデモをヘイトスピーチと同列視して規制する必要性を指摘する発言があった。
 仮に法律で禁止することになれば、憲法が一切の留保条件なしに保障している表現の自由に例外を設けることにもなる。慎重な検討が欠かせない。
 言論活動の自由を守りつつ、ヘイトスピーチを社会からなくすにはどうするか。本腰を入れた審議が要る。人権法や言論法の専門家の意見も聞きたい。
 菅義偉官房長官は先日、実態調査を行うよう求める公明党の要望に対し、本年度予算で対応する考えを示した。管氏は会見では「具体的な件数や問題点をしっかり調べる」と述べている。
 本来ならとっくにやっていなければならないことである。調査に乗り出せばそのこと自体が問題の理解の促進になるだろう。
 
 

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