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差別表現、法的規制は必要か

勝間和代のクロストーク:feat.瀧波ユカリ/150 差別表現、法的規制は必要か

毎日新聞 2015年01月28日 東京朝刊
http://mainichi.jp/shimen/news/20150128ddm013020037000c.html

 今回はヘイトスピーチの取り扱いを議論したいと思います。

      

 まず、ヘイトスピーチの定義ですが、人種、民族、宗教、性別などに基づく憎悪や差別を正当化、もしくは助長する表現です。今回、問いたいのは、公的な規制を行うべきか否か、また、ヘイトスピーチを抑制するにはどのようなアイデアがあるかです。

 最近、ヘイトスピーチが問題になっているのは、人種、民族、宗教に起因した衝突や犯罪が生じているからです。

 フランスの週刊紙「シャルリーエブド」はイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を繰り返し掲載し、そのことに起因して編集長らがテロ行為により殺害されました。この事件でも宗教に関するヘイトスピーチを誘発するのではないかと懸念されています。

 欧米諸国では、「表現の自由」の視点から大規模デモが起こり、テロに屈しない出版社に対して好意的な意見が相次いでいます。一方、フランスの約1割の住民はイスラム系です。多くのイスラム系移民はさまざまな国で差別され、職に就けずに苦しい生活を送っています。

 すなわち、表現が自由だからといってヘイトスピーチを認めると、そのことにより差別が助長され、差別された側がヘイトスピーチを行っている側に報復するという負の連鎖が生じるのです。

 昨年12月に実施された衆院選に際し、毎日新聞が行った全候補者アンケートでは、当選者475人のうち、なんと282人(59・4%)の議員が法的規制に賛成していました。また、日本政府が海外での日本へのヘイトスピーチについて、調査を求めていると報道されています。

 現状で、日本にヘイトスピーチを禁止、規制する明確な法律はありません。昨年8月、ヘイトスピーチの規制制度を安倍晋三首相が検討しているというニュースが流れただけで、ネットでは反対派の意見が相次ぎました。

 私は、ヘイトスピーチは法律で規制するのにはそぐわない分野だと思います。平たくいうと「悪口を言ってはいけない」という法律を作ることと同じだと思うからです。それよりは、ヘイトスピーチを行うことが、全く理にかなっていないことを義務教育でも、もっと強く伝えるべきだし、社会の学習、規範として共有すべきでしょう。

 多様な文化や価値観を知り、相手の立場を理解する。そして、異なる集団に対して尊敬する習慣を身に着けさせるべきです。また、ヘイトスピーチは自分に跳ね返ってくる可能性があること、自分に向けられて来たときの対応などを学ばせましょう。

 みなさんのヘイトスピーチ規制の是非、そして、ヘイトスピーチをどうやって収めていくのか、アイデアをお寄せください。(経済評論家)

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