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辺野古反対の翁長氏当選 仲井真氏3選阻む

辺野古反対の翁長氏当選 仲井真氏3選阻む 
政権、移設推進の姿勢 沖縄知事選

2014年11月17日05時00分

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11459697.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11459697

 

 沖縄県知事選が16日、投開票され、前那覇市長の翁長雄志(おながたけし)氏(64)が現職の仲井真弘多(なかいまひろかず)氏(75)=自民、次世代推薦=ら3氏を破り、初当選を決めた。最大の争点だった米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設問題で、翁長氏は「移設阻止」を主張。翁長氏の得票率は50%を超え、県民が移設反対を明確に突きつける形となった。投票率は前回より3・25ポイント高い64・13%だった。▼2面=翁長氏、抵抗策探る、10面=社説、34・35面=「沖縄の誇り」浸透

 日米両政府が普天間返還に合意した1996年以降5回の知事選で、辺野古移設反対を掲げる候補の勝利は初めて。安倍政権は結果にかかわらず移設作業を進める姿勢だが、翁長氏は当選を決めた16日夜、「日本の民主主義のあり方が問われる」と政府に地元の民意をくむよう求めた。また、近くあるとされる衆院選について「安全保障の根幹に関わる(普天間移設の)問題も一つの判断材料にしてほしい」と述べた。

 翁長氏は、今後県の判断が求められる工事関連手続きがあった場合は「厳しくチェックする」と述べた。仲井真氏による昨年末の辺野古埋め立て承認については「過程を検証し、法的問題があれば承認を取り消せる」と強調。ただ政府は、承認の手続きに決定的な誤りがなければ、取り消しはできないとみており、翁長氏の対応は焦点になる。

 翁長氏は「沖縄の誇り」を掲げ、埋め立て承認に不満を持つ県民から支持を集めた。自民系地方議員の一部や県政野党など幅広い層に支えられ、沖縄の政治史に新たな局面を開いた。同日選の那覇市長選でも、翁長氏後継の前副市長が自民、公明が推す候補を破った。

 3選をめざした仲井真氏は、前回知事選では「辺野古移設反対」に踏み込むことは避けつつ「県外移設」を求める立場を取った。しかし今回は「辺野古移設が現実的だ」と強調した。政府とのパイプや失業率改善などの実績を挙げ、「流れを止めるな」と呼びかけたが、埋め立て承認を契機とした逆風を跳ね返せなかった。

 県民投票での移設問題解決を訴えた前衆院議員の下地幹郎(しもじみきお)氏(53)と、埋め立て承認取り消しを掲げた元参院議員の喜納昌吉(きなしょうきち)氏(66)は支持を広げられなかった。

 県選管によると、当日有権者数は109万8337人。(泗水康信)

     *

 当 翁長雄志 (1)無新       360,820

   仲井真弘多   無現〈自〉〈次〉 261,076

   下地幹郎    無新        69,447

   喜納昌吉    無新         7,821

                     (確定得票)

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 翁長雄志(おながたけし) 64歳

 [元]那覇市長・県市長会長・県議・自民党県幹事長・那覇市議▽法大

 ※〈 〉囲み政党は推薦・支持

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