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ヘイト・スピーチ(憎悪表現)に反対しその根絶のため法規制を求める意見書

◆ヘイト・スピーチ(憎悪表現)に反対しその根絶のため法規制を求める意見書

 さる7月8日、大阪高等裁判所は、在日コリアンの子どもらが通学する京都朝鮮第一初級学校の付近に於いて「朝鮮人を保健所で処分しろ」、「スパイの子ども」「日本からたたき出せ」、「ゴキブリ、ウジムシ、朝鮮半島へ帰れ」等大音量で連呼して、在日コリアンに対するいわゆるヘイト・スピーチを行った団体及びその構成員らに対し、これらの行為を差し止める判決を一審に引き続いて言い渡した。

 このようなヘイト・スピーチは近年特に社会問題化しているところである。
 奈良県においても平成2 3年、御所市の水平社博物館前において、差別用語を用いて被差別部落の住民や出身者を差別・侮辱する街頭宣伝行為を行ったことに対し、奈良地方裁判所はこれを差別と認め、損害賠償を命じる判決を言い渡している。

 そのような、社会的状況の中、大阪高裁判決は、ヘイト・スピーチが憲法及び我が国も批准する人種差別撤廃条約の趣旨に照らして許されないと、はじめて明確に判断を出している。一方、国連人種差別撤廃委員会は8月29日、異なる人種や少数民族に対する差別をあおるヘイト・スピーチを行った個人や団体に対して、「捜査を行い、必要な場合に起訴するべきだ」と日本政府に対して勧告したことを公表した。

 よって、政府におかれてはヘイト・スピーチに対し毅然とした立場で臨み、ヘイト・スピーチ根絶のための国内法の整備を進めるよう強く求める。

 以上、地方自治法第99条の規定のより意見書を提出する。

平成26年10月6日            奈良県議会

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ヘイトスピーチ:国内法整備求める意見書 奈良県議会可決
毎日新聞 2014年10月06日 19時02分(最終更新 10月06日 21時48分)

 人種や民族の差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)を巡り、奈良県議会は6日、差別を禁止する国内法の整備を国に求める意見書を全会一致で可決した。全国都道府県議会議長会によると、ヘイトスピーチに関する意見書案を都道府県議会が可決するのは初めてとみられる。

 意見書は安倍晋三首相ら宛て。ヘイトスピーチの違法性を認定した今年7月の大阪高裁判決や、政府に法規制を求めた同8月の国連人種差別撤廃委員会による勧告を挙げ、「政府はヘイトスピーチに毅然(きぜん)とした立場で臨み、根絶のため国内法を整備するよう強く求める」としている。

 提案した梶川虔二県議は「奈良は、差別に抗した水平社運動ゆかりの地。口火を切る意味は大きい」と話した。
 ヘイトスピーチ対策を巡っては、東京都国立市議会や名古屋市議会が意見書を国に提出している。【

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