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米NBAオーナー「黒人連れてくるな」

人種差別で永久追放 米NBAオーナー「黒人連れてくるな」

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014043002000221.html?ref=rank
2014年4月30日 夕刊

 【ロサンゼルス=樋口浩一】米プロバスケットボールのNBAは29日、人種差別発言で問題になっていたクリッパーズのオーナー、ドナルド・スターリング氏に永久追放処分と250万ドル(約2億6000万円)の罰金を科すことを発表した。

 対象となったのはスターリング氏と友人女性との会話。この女性に対し、元レーカーズのスーパースター、マジック・ジョンソン氏らとの交友関係に疑問を呈し、「黒人との交友を吹聴するな、試合にも連れてくるな」などと話している録音テープが芸能専門サイトに公開されていた。

 反響は大きく、クリッパーズのリバース監督はじめ、選手や他球団の現役選手、他球団のオーナー、さらにはオバマ大統領からもスターリング氏への非難の声があがった。

 NBAのアダム・シルバー・コミッショナーは「私は氏の発言に激怒しているし、人々の怒りも理解している」とし、今後はスターリング氏が球団を売却するよう働きかけるという。

 米国で人種差別は大問題だ。セントラル・フロリダ大の昨年の調査によると、NBAの選手の約76%は米国黒人。だが筆頭オーナーは三十球団のうちボブキャッツのマイケル・ジョーダン氏ただ一人である。最近では、あからさまな差別はないにしろ、このような現実があり根は深いのだ。

 スターリング氏は八十歳。不動産業で成功を収め、一九八一年にクリッパーズを買収。現在三十球団の中で最も長い期間オーナーを務めている。クリッパーズは、長らく同じロサンゼルスを本拠とするレーカーズの陰に隠れていたが、昨季初の地区優勝。今季は地区二連覇を果たし、現在プレーオフ一回戦でウォリアーズと対戦している。

◆スポーツ界、問題絶えず

 国内外のスポーツ界では最近、人種差別行為がたびたび問題になっている。

 サッカーのスペイン1部リーグでは二十七日の試合で、バルセロナのブラジル代表DFアウベス選手がコーナーキックを蹴ろうとした際、観客席からバナナが投げ込まれた。黒人選手をやゆする悪質な行為に対し、アウベス選手は抗議の意を込め拾って皮をむいて一口かじった後、そのままプレーを続けた。その後、日本のサッカーJリーグ鹿島のトニーニョ・セレーゾ監督もバナナを食べるパフォーマンスで抗議するなど、波紋は世界に広がった。

 Jリーグでも、三月八日のJ1浦和-鳥栖戦で、外国人への差別を想起させる「JAPANESE ONLY」と記された横断幕が浦和サポーター席に入るゲートに掲げられた。Jリーグは表現が差別的だったとして、リーグ初の無観客試合の処分を浦和に科した。

 男子ゴルフでは昨年五月の欧州ツアー表彰式で、不仲のタイガー・ウッズ選手(米国)と翌月の全米オープンで食事を共にするか問われたセルヒオ・ガルシア選手(スペイン)が「フライドチキンを出すよ」と答えた。欧米では米国南部の黒人を強く想起させる食べ物であるため騒動となった。

◆迅速処分、学ぶべき対応

 スポーツジャーナリストの生島淳さんの話 米国は歴史的に人種問題にナーバスだし、NBAは黒人選手が盛り上げてきた。だからオフレコの場であれショックな発言として受け止められた。ただし、統括団体のNBAが断固たる姿勢で迅速に処分した点は評価でき、学ぶべき対応力といえる。Jリーグ浦和の問題ではクラブ側の試合中の判断が遅かったのは否めない。日本は人種、民族問題にイノセンス(無知)な部分がある。東京五輪のホスト国として各国の文化的背景を理解し、普段から感覚を敏感に研ぎ澄ましていく必要があるだろう。

 <NBAの人種差別発言問題> クリッパーズのオーナー、スターリング氏が友人女性に、黒人を試合に連れてこないよう要求する会話を録音したテープが、芸能専門サイトTMZで公開された。オバマ大統領は26日、「極めて攻撃的な差別発言」と批判。NBAは調査の結果、発言したのがスターリング氏と特定した。

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