「 食肉市場のジャンヌ・ダルク 」公演をめぐって 1982年
「 食肉市場のジャンヌ・ダルク 」公演をめぐって 1982年
故 全解連書記長 中西義雄
1,いま、なぜとりあげるか
一九八二年五月六日の津市で始まった俳優座のブレヒト作・岩淵達治訳・千田是也演出「食肉市場のジャンヌ・ダルク」公演は六月三〇日、名古屋・中日劇場での上演をもって終了した。
ところで、約二カ月にわたる公演は、新劇人はもちろん、これまで新劇に無関心だった人たち、とくに部落問題関係者の注目をあつめた。それは「食肉市場のジャンヌ・ダルグ」劇の出来映えを云々してではない。
この公演にたいして、「解同」都連品川支部、全芝浦屠場労組など四団体(以下四団体と略す)が、「差別演劇」だと不当ないいがかりをつけて介入、俳優座はこれを受け入れて、四団体との聞に二つの「確認書」をとりかわし、台本の一部を改修し、劇団発行の『コメディアン』紙五月一日付号外に、「今回の俳優座と屠場労組との問題について」の経過報告や劇団代表・千田是也氏の「反省書」などを掲載して、観客に配布するという異例の措置をとることによって、ようやく上演にこぎつけていたからである。
私たちは、この問題を重視して六月四日、「俳優座『食肉市場のジャンヌ・ダルク』公演にたいする全解連の見解」を発表した。(『解放の道』六月五日号)。・・・
『21世紀を展望した部落解放運動』
中西義雄部落問題著作集第3巻
定価3,500円
1984年8月10日印刷・発行
編者社団法人 部落問題研究所
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