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「ヘイトスピーチは人種差別」 識者の評価は?

京都地裁「ヘイトスピーチは人種差別」の判決 識者の評価は?
2013.10.10
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20131010/dms1310101535017-n1.htm

会員数約1万3800人とされる在特会。判決によりさらに過激化するとの懸念もあるが…=9月8日、東京都新宿区【拡大】

 京都市の朝鮮学校周辺で差別的発言を連呼した団体やメンバーらに、京都地裁が「人種差別」と断じる判決を下したことに、北朝鮮や韓国に厳しい論調を展開する保守派有識者からも評価する声が相次いでいる。韓国や中国では、日の丸や日本の首相の写真を燃やす、ヘイトスピーチ(憎悪表現)まがいの過激なデモがおなじみだが、日本人がそのまねをするのは、愚の骨頂だ。

 「人種差別」との判決を受けたのは、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の街宣活動。京都地裁は7日、人種差別撤廃条約が禁止する「人種差別に該当し違法」と認定し、在特会側に計1226万円の支払いと、学校周辺での街宣活動の禁止を命じた。

 「一線を越える人権侵害は許されないという、日本社会の懐の深さを示した」

 北朝鮮による拉致被害者支援組織「救う会」の西岡力会長(東京基督教大学教授)はこう語る。西岡氏は長年、拉致被害者の救出活動に携わり、拉致に関与した朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)の不法活動も告発してきた。

 一連の活動で「脅迫を受けたこともある」という西岡氏だが、「批判するときも礼儀を尽くすべきだ。相手の存在を否定するようなことはしてはならない」と強調する。

 杏林大の田久保忠衛名誉教授は「日本の良識が示された。日本人の品格にかかわることだ」と判決を評価した。昭和天皇が戦前、米カリフォルニア州での日系人差別にお心を痛められていたことに触れて、こう続けた。

 「当時の日系人が、米国人のヘイトスピーチや、ヘイトクライム(憎悪犯罪)によってどれだけひどい目にあったか…。もう一度、考える必要がある。右だろうと左だろうと人種差別は否定すべきだ」

 以前、在特会の桜井誠(本名・高田誠)代表が出演したこともある衛星放送「日本文化チャンネル桜」の水島総社長も「表現するときには他者を敬わなければならない。韓国人がデモで日本の政治家の棺おけを作ったり、唐辛子をブチまけるのと同じになってしまう」と苦言を呈した。

 そのうえで、「1226万円の損害賠償はやり過ぎだ」と指摘した。

 安倍晋三首相は今年5月、国会での答弁で、ヘイトスピーチを「結果として自分たちを辱めている」と批判し、「他国を誹謗中傷することで、われわれが優れているという認識を持つのは間違っている。日本の国旗が焼かれても、その国の国旗を焼くべきではない。それが私たちの誇りだ」と語った。

 京都地裁の判決は「日本の誇り」が示されたともいえそうだ。

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