« 障害理由の差別解消法が成立 2016年に施行 | トップページ | 人権NGOの集い~自由権規約第6回審査に向けて~ »

「はだしのゲン」閲覧制限、松江市教委が撤回

「はだしのゲン」閲覧制限、松江市教委が撤回
http://digital.asahi.com/articles/OSK201308260031.html?ref=comkiji_txt_end

   原爆や戦争の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」が松江市立小中学校の図書室で自由に読めなくなっている問題で、市教育委員会は26日、市教委事務局の手続きに不備があったとして、閲覧制限を撤回することを決めた。制限の是非には踏み込まなかったが、結果的に子どもたち一人ひとりが自由に読書する権利が守られることになりそうだ。

 教育委員会会議に参加した教育委員5人の全員一致の結論。学校の自主性に任せることになったため、(自由に読める)開架式にしていた学校では元の運用に戻るとみられる。

 閲覧制限問題は、戦争の描き方や発達過程にある子どもたちへの配慮などをめぐり様々な議論を呼んだ。

 内藤富夫・教育委員長は会見で、学校現場に(許可がないと閲覧ができない)閉架の要請をした市教委事務局の対応について、閲覧制限を決める前に教育委員に相談しなかったなどの事情を挙げ、「要請までの過程で手続きに不備があった」と結論づけた。

 会見に先立つ教育委員会会議では「情報があふれる社会で、一定の制限を加えることは、子どもの知識に偏りが生じる恐れがあり、発達にマイナス」などの意見が出された。

 市教委は22日に教育委員会会議を開き、対応を検討したが、結論を先送りにしていた。

 この問題をめぐっては昨年12月、市教委が「(旧日本軍によるアジアの人々への残虐行為など)作品中の暴力描写が過激」などとして閉架図書にするように市立小中学校の校長会で要請。学校により対応にばらつきがあったため、市教委は1月の校長会で閉架を徹底するよう再び要請していた。要請は当時の市教委の事務局レベルの判断で決められ、教育委員会会議に報告されていなかった。

 市教委によると、今回の措置をめぐって22日までに市に寄せられた意見は電話722件、メール1614件、ファクス140件、郵便物60通に上った。賛成が約600件、反対が約1800件という。

 市の調査では市立小学校35校、中学校17校のうち約8割の図書館で「はだしのゲン」が置かれている。

 「はだしのゲン」は昨年12月に死去した漫画家の中沢啓治さんが、6歳の時、広島の爆心地から1・3キロで被爆し、父や姉、弟、妹を亡くした体験を基に描いた自伝的作品。1973年に週刊少年ジャンプ(集英社)に連載を始め、単行本は汐文(ちょうぶん)社版など650万部を超すベストセラーとなり、約20カ国語に翻訳されている。

|

« 障害理由の差別解消法が成立 2016年に施行 | トップページ | 人権NGOの集い~自由権規約第6回審査に向けて~ »

つれずれ」カテゴリの記事