裁判員がストレス障害 経験上確かにありうる・新井
裁判員がストレス障害 「殺害カラー写真 頭離れず」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013041802000236.html
2013年4月18日 夕刊
強盗殺人罪などに問われた男に死刑判決を言い渡した三月の福島地裁郡山支部の裁判員裁判で、裁判員を務めた福島県の六十代女性が、公判後にストレス障害と診断されたことが、関係者への取材で分かった。
関係者によると、女性は「審理で見た血みどろの殺害現場のカラー写真がフラッシュバックする」と話し、国への法的措置などを検討している。
最高裁によると、二〇〇九年に裁判員制度が始まって以来、裁判が原因で裁判員経験者が精神疾患を発症し、規定に基づき公務災害と認定された事例はない。裁判員の精神的負担はこれまでも懸念されてきたが、実際に精神疾患の事例が出たことで、サポート体制の充実などが求められそうだ。
関係者によると、女性は判決日を含む六日間の公判全日程に参加。殺害現場の写真をモニターで見た三月四日には休廷中に嘔吐(おうと)した。その後も食事がのどを通らず、脳裏に写真がフラッシュバックして就寝中に何度も目が覚めるといった症状が、毎日のように出たとしている。
判決後、裁判員経験者の相談に応じる最高裁の窓口を利用したが症状は改善せず、県内の病院に通院。三月下旬にストレス障害と診断され、現在も治療を受けている。女性は過去に精神疾患になったことはないという。
福島地検は「真実を伝えるため必要最小限のカラー写真を見せたのは事実」とする一方、女性のストレス障害は「承知していない」としている。
審理では写真のほか、被害者が助けを求める一一九番の音声も流れ、判決後の記者会見では、複数の裁判員経験者が精神的負担が大きかったと話した。
この裁判で福島地裁郡山支部は三月十四日、昨年七月に福島県会津美里町で夫婦を殺害したとして強盗殺人罪などに問われた無職高橋明彦被告(46)に求刑通り死刑の判決を言い渡し、弁護側が即日控訴した。
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