田中慶秋拉致問題担当相をめぐるささやかなエピソード
田中慶秋拉致問題担当相をめぐるささやかなエピソード
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2012/10/02 08:55
われとわが身を甘やかすの記
昨日のエントリの続きです。さて、民主党政権になって3年で早くも7人目となった拉致問題担当相、田中慶秋氏についてです。今朝の産経は社会面で「『誰?』 拉致家族間に不信感」という見出しで、田中氏就任に対する拉致被害者家族の不信感を伝えています。
そこで、田中氏と拉致問題に関するある記憶がよみがえってきました。まあ、たいしたエピソードではありませんが、私の中では鮮烈に印象が残っているので、この機会に吐き出そうというわけです。
あれは何年前のことだったか、小泉政権時代のことです。当時、田中氏と選挙区(神奈川5区)のライバルだった米田建三元内閣府副大臣(元拉致議連副会長)が、地元で拉致問題に関する集会を開くことにして、当時、確か経産副大臣だった拉致議連仲間の高市早苗氏を講師に呼ぼうとしたことがありました。
すると、このころ衆院経産委員会の筆頭理事だった田中氏が高市氏に待ったをかけ、米田氏の集会に来るなら経産委の議事進行をストップすると脅しをかけてきたことがありました。まあ、米田氏に対する嫌がらせですが、議事をスムーズに進めて法案を通したい政府の立場と、拉致集会で講演すると約束した米田氏との板挟みになった高市氏も困り果てていていました。
それをたまたま聞きつけた私が、田中事務所に「カクカクシカジカ聞いているわけですが、つまりコレコレこういうことで事実関係はいいですか」と問い合わせたところ、田中氏本人から私の携帯に電話が入り、「じゃあ、(高市氏は講演に)来ていいよ」と投げやりな返事があった次第でした。
私は当初、「経産委筆頭理事が選挙区事情で拉致集会を妨害」という記事でも書こうかと、ただ、「野党のそう有名でもない議員のことなので載らないかな」とあれこれ考えていたのですが、とりあえず、高市氏は無事、講演に行けることになったので結局、記事にはしなかった経緯があります。
この件は、拉致問題そのものというより、各議院の選挙をめぐる駆け引きの話というのが本筋なのでしょうが、私は当時、それにしても拉致問題を軽視していると腹が立ったのを覚えています。そういう人が拉致問題担当相だというのだから、余計に業腹なわけです。今回、拉致問題担当相を外された松原仁氏自身も怒っていると漏れ聞いていますし、田中氏が本当は財務相希望だったという情報もあり、なんだかなあという気分です。
そこで、米田氏に電話して今回の野田人事の感想を聞いたところ、「ひどい。話にならない。野田さんは結局、拉致被害者家族に対して何も考えていないんだね」と語りました。また、首相補佐官から長島昭久氏が外れることについても「いま、尖閣諸島の状況がやばくなったら大変なことになりかねない。今まではかろうじて官邸に(外交・安保が分かる)長島氏らがいたが…」と懸念していました。
今朝のワイドショーをちらちら見ると、また懲りずにもう一人の田中氏、田中真紀子文科相への期待を示していました。ワイドショーの作り手たちは、本当に国民(というかメインの視聴者)を愚民だと信じているのだろうなと思うと同時に、その自らをバカにしきった番組に見事に洗脳されてしまう人たちがいるのもまた事実でしょうから、やっぱりなんだかなあ……。
まあ、田中慶秋氏にも、就任した以上はきちんと働いてぜひ成果を出していただきたいとは思います。どうせ短期だろうし、あまり期待はしていませんが、もしそうなったら大いに評価させていただきます。
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