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法務大臣閣議後記者会見の概要 8月2日(火)

http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00186.html

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成23年8月2日(火)

 今日は午前8時15分から閣議・閣僚懇談会がありました。環境省の関係で質問趣意書等がありましたが,そちらの方は特別報告することはありません。
 新しい人権救済機関の創設について御報告します。
 御承知のとおり,平成13年に人権擁護推進審議会の答申があり,平成14年に政府案が提出されましたが,これは廃案となりました。
 さらに,平成17年には民主党案が提出されましたが,これも廃案となっています。
 その後,法務省としてもずっと検討してまいりましたが,政権交代後,やはり何としても新しい人権救済機関を作りたいということで,昨年6月22日には,これまでの検討状況を踏まえ,当時の政務三役が「新たな人権救済機関の設置について」という中間報告をまとめて公表しておりました。
 これが,その後の検討の方向性ということになったわけですが,その後,更にこの方向性を基本として,創設する機関の組織・権限,救済手続の在り方等について,問題点の整理・検討を続けてまいりました。
 さらに,この間,各方面の方々に様々な御意見をいただきました。そして,与党の民主党が,今年の3月に「人権侵害救済機関検討プロジェクトチーム」を立ち上げ,6月9日にこのプロジェクトチームの検討結果を集約し,中間取りまとめとして政府に提言がございました。
 このような御意見や御提言を踏まえて,法務省内で更に検討を積み重ね,本日,政務三役による「基本方針」として公表することとしました。
 新たな人権救済機関の設置について,いろんな議論がございましたが,できるだけ多くの方々の御理解をいただいて,歓迎される組織にしたいと努めた結果が,今日,公表した基本方針ということになったので,国民の皆様にも是非御理解をいただいて,これから実現に向けて御協力を賜りたいと思っております。

 

人権救済機関に関する質疑について

【記者】
 先ほどの人権救済機関の基本方針なんですが,議論の中で大臣御自身が重きを置かれたポイントですとか,今回の基本方針の中で,昨年の中間とりまとめからの変更,例えば内閣府の外局から法務省の外局に変更なんかしているわけですけれども,そのポイントとはどういうところかということと,法案として国会に提出する時期についても見通しがあればお願いします。
【大臣】
 私はこの人権救済機関の設置については随分長くかかわってまいりました。
 政府案が,参議院先議で出されていてこれをなんとか仕上げたいということで,民主党の考えはありますが,政府の案の方になるべく寄った,そういう解決もやむを得ないのかと考えたこともありましたが,最終的にこれが廃案になって,その後,政府の方から大変努力された方も大勢おられるんですが,難事を極めるという事態があって,民主党としてはこういう考えだというものをかなり山盛りに盛り込んだそういう法案も出す,こういう際に,私はだいたい責任者をずっとやっておりました。
 したがって,このシステムをなんとしても,とにかく生み出したいという思いが大変強く,今そうした機運も盛り上がってきていると思いますので,法務大臣としてとにかく作りたいということが第一でございます。
 今国連の委員会などからも早く作れということも言われているので,生み出したい。そのためにはなるべく多くの皆さんが,100点満点と言えなくても,これなら納得できるかなと思えるものにとにかくしなければ,一部の人のやったぞという思いだけで提案し,それでまた頓挫するということでは困るので,いろいろ批判の御意見もあると思いますが,ああいう形にまとめたということでございます。
 その中でも特にここはしっかりさせなきゃならんというのは,やはりパリ原則,政府からの独立ということでございまして,この点について法務省に設置しますが,しかし,国家行政組織法3条機関として,人事その他について,政府から独立して権限が行使できるような,そういう姿のものにしたいということで,ただ言葉でそう言うだけではいけませんので,関係の皆さんといろいろ相談をして,独立性をきっちり保てるものにしたし,更にこれからもそういう独立性に十分配慮した制度設計をしていきたいと思っております。
 民主党の元々の考え方は法務省ではなくて内閣府にということですが,内閣府にせよ法務省にせよ,いずれにしても政府からの独立性ということをどう制度的に仕組むのかということは変わらないので,内閣府におけば独立かというとそんなことはありません。内閣府の言うとおりになったのでは独立性がないわけですから,そこは法務省にはこれまでの人権行政のいろんな経験や知見の蓄積がありますから,法務省がまず生み出す。そこまでを法務省が引っ張っていって作る。そして,作ったものを法務省が独立性を最大限保証しながら,大事に育てていくということにしたわけでございます。
 時期については,今,政務三役の中間報告で全ての合意ということになって,ただ制度設計でいろいろ考えなければならないことや,まだ細かく詰めなければならないことがありますので,この中間報告を基に,法務省で制度設計をこれから具体化させてまいります。
 これは,ぱっと鮮やかというわけにはなかなかいかないので,残念ですが確定的なことは申し上げられません。私としてはこれはなるべく早くと思っているのですが,法案として仕上がるのに今年一杯は十分かかるのではなかと思いますが,急ぎます。
【記者】
 今の質問に関してですけど,今年一杯かかるということは,早くても来年の通常国会以降の提出になるとのお考えでしょうか。
【大臣】
 この秋から冬に臨時国会がどうかというのは常識的にはあるということですが,そこに提出できればそれはうれしいんですけど,あまり雑な検討で出すわけにもいかないので,今年の臨時国会に間に合わせろと言うと,作業する人は頭を抱えてしまうでしょうね。
【記者】
 昨年の中間報告では人権救済機関の設置場所を内閣府に設置することとありましたけど,今回は法務省というふうに明記されたわけですけど,方向が変わってきた理由とか大臣が御判断された理由を改めてお聞かせ願います。
【大臣】
 人権救済機関の設置場所については,昨年の中間報告では内閣府も念頭に置いて検討するということだったと思いますが,内閣府ということは固定するというほどの書き方ではなくて,このときから既にいろんなバリエーションがあるということは念頭にあったわけです。
 政府案が法務省ということで,当時我々が参議院で議論しているときに,法務省にはいろいろ人権上の問題が指摘される,指摘されるから全て人権侵害をしているというわけじゃありませんが,刑務所とか入国管理局とかがあって,それと人権擁護と両方法務省というのは,なかなかすとんと落ちないという感じもありました。
 よって内閣府という提案をしたのですが,内閣府にはそいうものがないのかというと,ここもいろいろあるわけで,それならいっそのこと人事院的なものにするかとか,しかし,それも憲法の制約とかいろいろありまして,これはずっと長い悩みであったわけです。
 実際に内閣府でと仮にして,内閣府だったら私が取りまとめであるとか,あるいは法案の作成であるとか,こういうような立場にいないわけですから,じゃあ誰がやるのですか,どういうスタッフがいるのですかなどどということを考えると,なかなか内閣府が機関車になってということよりも,実際上困難なことがあって,そこでこの機会に党の側からも法務省にということで人権侵害救済機関検討プロジェクトチームの中間取りまとめもいただいたので,政府,与党ここは意見が一致して前に進めなきゃいかんということになって決断をいたしました。


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