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2011年8月に作成された記事

人権擁護法案から人権を守る会と野田佳彦

人権擁護法案から人権を守る会と野田佳彦

wikipedia

人権擁護法案から人権を守る会(じんけんようごほうあんからじんけんをまもるかい)は、2005年4月26日に、民主党内で人権擁護法案に反対する保守系議員で結成された議員連盟。第1回の勉強会には櫻井よしこと屋山太郎が講師として呼ばれた。

第1回の勉強会参加者

    本人出席

大江康弘、小宮山泰子、須藤浩、長島昭久、中津川博郷、西村眞悟、牧義夫、松崎公昭、松下新平、松原仁、吉田泉、笠浩史、渡辺周、鈴木康友、菊田真紀子、三井辨雄、森ゆうこ、米沢隆、広田一、工藤堅太郎

    代理出席

神風英男、中野譲、松崎哲久、岸本健、野田佳彦、下条みつ、小林憲司、広野允士、青木愛、泉房穂、原口一博、奥村展三

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橋下府知事「同和問題が理由」と発言

橋下府知事「同和問題が理由」と発言

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20110820-OHT1T00229.htm

 大阪府の橋下徹知事は20日夜、自ら率いる「大阪維新の会」が大阪市内で主催した住民集会で、大阪市教育委員会が公立小・中学校で学校選択制を認めていない点について「なぜ認めないか。基本的に、同和問題です」と発言した。

 続けて「いわゆる『被差別部落3 件』と言われた地域があるが、選択制をやるとそういう(地域の)学校が避けられる。これが大阪の歴史」と指摘した。一方で「今の時代は(果たして)そうなのかと僕は感じている」と述べ、そうした事態は解消されつつあるとの認識も示した。

 橋下氏は終了後、記者団に「そういうこと(同和問題)は関係ないという(大阪市内の)区があれば選択制にすればいいし、顕在化し弊害がある区ではやめたらいい」と述べ、議論の必要性を強調した。

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非海江田で結集…岡田氏「描いたシナリオ通り」

非海江田で結集…岡田氏「描いたシナリオ通り」

http://news.nifty.com/cs/domestic/governmentdetail/yomiuri-20110829-00997/1.htm

2011年8月29日(月)23時57分配信 読売新聞

 29日の民主党代表選は、1回目の投票で1位だった海江田万里経済産業相を、野田佳彦財務相が決選投票で破る大逆転劇となった。

 首相を決める与党党首選で下位候補が決選投票で逆転に成功したのは、1956年の自民党総裁選で石橋湛山総裁が誕生して以来となる。歴史的にもまれな逆転劇の舞台裏を検証する。

 「決選投票になったら、『非海江田』で票を集中させたい」

 29日朝、国会内で開かれた菅首相グループの会合。座長の江田法相は約30人の出席者にこう呼びかけ、了承を取りつけた。

 菅グループは、代表選の対応を自主投票としていたが、菅首相の意向もあり、「反小沢」では一致していた。党内では「海江田氏が1位となるものの、過半数には至らない」との見方が大勢だった。

 「野田氏と前原誠司前外相の陣営はともに票の上積みに必死で、決選投票となった場合の戦略を立てるに至っていない」と見た江田氏は、野田、前原両陣営に「決選投票では野田、前原両氏のいずれか上位となった候補に投票する」という「海江田包囲網」を事前に打診し、両陣営も「当然の行動」と受け止めた。

 野田氏にとっては、逆転劇の主役を演じるには、1回目の投票で、前原氏を抑えて2位に躍り出なければならなかった。野田陣営は電話による投票の呼びかけも必死に進めた。党内に「前原氏が首相になったら、世論の支持を背景に早期の衆院解散・総選挙に踏み切るのではないか」との警戒感が広がっていたことは、野田氏が支持を伸ばすうえで、プラスに働いた。

 29日朝、「2位」への自信を深めつつあった野田陣営の藤村修幹事長代理は、鹿野道彦農相の選対本部長である大畠国土交通相に対し、決選投票での「野田、前原、鹿野連合」の実現を要請した。

 鹿野陣営には小沢グループの議員も多かったが、告示後には会合に顔を出さなくなったため、鹿野陣営は「小沢グループの引きはがし方はひどい」(大畠氏)と反発を強めていた。藤村氏の要請は、鹿野陣営に「あうんの呼吸」で受け入れられた。

 前原グループでも、仙谷由人代表代行(官房副長官)が、藤村氏や、野田選対の顧問に就任していた岡田幹事長と連絡を取り合い、決選投票での糾合に力を入れた。

 菅政権で「脱小沢路線」を推進した岡田氏は代表選終了後、周辺に笑顔でこう語った。

 「僕らが描いたシナリオ通りになったな」

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愛知の私立大教授が不適切発言 学校を「アウシュビッツ」

不適切発言:福岡教育大が外部講師の講演記載論文集を回収
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110826k0000m040099000c.html

 福岡教育大(福岡県宗像市)が09年に福岡市で開いた講演会で、外部講師が校区内に同和地区がある中学校教諭の困難ぶりをユダヤ人が大量虐殺された収容所にたとえ「アウシュビッツ」などと発言していたことが分かった。大学側は講演録を記載した紀要(論文集)を発行し関係機関などに送っていたが、不適切な点があったことを認め、回収作業を進めている。

 講演会は09年8月、開かれ、福岡県内の小中学校の教職員が参加した。スクールカウンセラーの経験を持つ愛知県内の私立大の男性教授が外部講師として招かれ、「対応困難な保護者の見立てとその対応」のテーマで約2時間話した。

 教授は、中学校教諭が保護者に金銭を要求されたり、うつ病で休職した事例などを紹介。同和地区がある中学校教諭から相談を受けた際に「ここは学校なんかじゃない。アウシュビッツ」などと発言したという。

 講演録は大学の数人の編集委員会がまとめ、チェックした。紀要はA4判で昨年3月に発行され、全国の教員養成系大学や近隣の自治体、小中学校などに149冊を送付した。しかし、7月初めに福岡県教委が問題点を指摘。大学側も認めて宅配業者による回収を進め、既に146冊を回収したという。

 大学は「人権教育上重要な問題であり、差別を助長する恐れがある」として紀要の内容を公表していないが、「不適切な記述があった。二度とあってはならない」と話している。今月12日、外部専門家を含む調査委員会を設置し、掲載に至った経緯などを調べている。【中原剛】

毎日新聞 2011年8月25日 21時45分

同和地域の中学に不適切発言 福岡教育大、論文集に記載

http://www.asahi.com/national/update/0825/SEB201108240057.html

 福岡教育大学(福岡県宗像市)が2009年8月に福岡市で開いた講演会で、外部の講師が、校区内に同和地域がある中学校で教師が直面する「困難」を、ユダヤ人が大量虐殺された収容所に例えて、「学校なんかじゃない。アウシュビッツ」などと述べ、同大がこの講演録をそのまま掲載した紀要(論文集)を発行していたことが分かった。同大は「不適切な内容だった」として紀要の回収を始めた。

 講演会は、県内の小中学校の現役教師などを対象に開かれ、名古屋市立中学のスクールカウンセラーの経験もある愛知県内の私立大の男性教授(61)が「対応困難な保護者の見立てとその対応」と題して語った。

 講演録によると、この教授は、「いわゆる同和地域が校区内にある学校」で、4人の教師がある保護者に計20万円を「たかられた」ことや、うつ病で休職に追い込まれる教師が毎年2、3人いると紹介。この中学校を辞めたいという教師の相談に乗り「ここは学校なんかじゃない。特殊訓練の施設。あるいは、アウシュビッツ。そう考えれば、移るとき1冊書けますよ」と助言した、と語った。

 講演録では、その発言の直後に「(会場笑)」と、講演を聴いた教師らの反応も書かれている。

 さらに、「私の仕事はその保護者をどう警察に捕まらせるか。そのためにどんな罠(わな)をしかけて、どんなふうにするといいかという、そういう秘策を練って学校側も試みたんです」「11月には捕まってもらいました。私は頼まれたらどんなことでもしますからね(会場笑)」と発言したことも記されている。



愛知の私立大教授が不適切発言 学校を「アウシュビッツ」
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011082501000437.html
2011年8月25日 13時20分

 福岡教育大(福岡県宗像市)が開いた教職員対象の講演会に講師として招かれた愛知県内の私立大の男性教授が、同和地区が校区内にある中学校で起きた問題を紹介する中で、ユダヤ人が虐殺されたナチス・ドイツの収容所に例え「ここは学校なんかじゃない。アウシュビッツ」と発言していたことが25日、福岡教育大への取材で分かった。

 大学はこの講演録を掲載した紀要を約150冊配布しており、「不適切だった」として回収を進めている。

 講演会は09年8月に福岡市で開かれ、名古屋市内の中学でスクールカウンセラーを経験した教授が「対応困難な保護者の見立てとその対応」というテーマで講演。

(共同)


私立大教授が不適切発言 中学校をナチス収容所に例える
2011.8.25 14:12
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110825/edc11082514150003-n1.htm

 福岡教育大(福岡県宗像市)が開いた教職員対象の講演会に講師として招かれた愛知県内の私立大の男性教授が、同和地区が校区内にある中学校で起きた問題を紹介する中で、ユダヤ人が虐殺されたナチス・ドイツの収容所に例え「ここは学校なんかじゃない。アウシュビッツ」と発言していたことが25日、福岡教育大への取材で分かった。大学はこの講演録をそのまま掲載した紀要を大学内外に約150冊配布しており、「内容が不適切だった」として回収を進めている。

 講演会は平成21年8月に福岡市で開かれ、講演録によると、教授は校区内に同和地区がある中学で、教師が保護者に金銭を要求された話や、複数の教師が鬱病で休職した話を紹介。辞職を考えた教師から相談を受け「特殊訓練の施設。あるいは、アウシュビッツ。そう考えれば、移るとき1冊書けますよ」とアドバイスした、と述べた。講演録には「(会場笑)」と発言後の参加者の反応も書かれていた。



学校を「アウシュビッツ」、福教大が講演録回収
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110825-OYS1T00649.htm

 福岡教育大(福岡県宗像市)が昨年3月に発行した紀要(論文集)に、校区内に同和地区のある中学に勤める教師の困難な状況を、ユダヤ人が大量虐殺された収容所「アウシュビッツ」に例えた講演録が収録されていたことがわかった。大学が2009年に福岡市で開いた講演会での外部講師による発言で、大学は「人権上問題がある」として紀要の回収を進め、今月12日に調査委員会を設置して経緯を調べている。

 大学によると、講演したのはスクールカウンセラー経験もある愛知県内の私立大の男性教授(61)。「対応困難な保護者の見立てとその対応」というテーマで、福岡県内の小中学校の教師らに話した。

 教授は保護者に金銭を要求されたり、うつ病になったりした教師の例を紹介。その相談を受けた際、同和地区とされる地域がある中学を「学校なんかじゃない。アウシュビッツ」と例えて教師に対応を助言した、と述べた。

(2011年8月25日  読売新聞)

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社説 人権救済法案 権力監視機能なくては

社説:人権救済機関 身内で対応できるのか
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110822k0000m070119000c.html

 江田五月法相が、新たな人権侵害救済機関の基本方針を発表した。

 人権救済に当たる人権委員会は法務省の外局として設置するという。民主党は09年総選挙のマニフェストで、人権委員会を内閣府の外局とする方針を示していた。だが、党の検討チームが今年6月、「既存組織を活用することで新制度にスムーズに移行できる」として、人権擁護局を所管する法務省の外局案を示し、それに乗った格好だ。

 もともと国連規約人権委員会が98年、独立した人権救済組織の必要性を日本政府に勧告したのがスタートラインだ。そこで強調されたのは、刑務所などでの公務員による暴力や虐待の実態だった。

 法務省は刑務所以外にも、入管施設を組織に抱える。いずれも入所者や収容者から人権に関するさまざまな訴えが出される場所だ。国家行政組織法に基づく「3条委員会」として、政府からの独立性を高めるとはいえ、同じ法務省の組織に位置づけることには疑問が残る。

 昨年、当時の千葉景子法相が中間的な検討状況を明らかにした際は、内閣府に置くとの方向性を示していた。身内の人権侵害に十分対応できないとの懸念を残さぬためにも、その方が妥当だろう。

 また、調査は任意調査に一本化し、調査拒否に対する制裁規定を設けない方針も今回示した。

 もともと、人権委員会には立ち入り調査や、勧告、調査結果の公表などの権限が与えられる予定だった。調査の実効性を確保するためだ。

 しかし、救済すべき「人権侵害」の範囲があいまいで、拡大解釈されやすいとの批判が起きた。その上に人権委員会の権限が強ければ、制度の悪用を招きかねないとして、反対論が強まった。それに配慮した形だが、一律の任意調査では不十分ではないか。少なくとも、公的機関での悪質な人権侵害に対しては、一定の強い権限を残すべきだろう。

 いつ法案を出すか未定だが、しっかり練り直してもらいたい。

 一方、メディアの取材や報道を人権救済の対象にするのか長年、議論されてきた。かつて自民党を中心とする政権が国会提出した旧人権擁護法案では、取材を拒んでいる人を待ち伏せしたり、電話をかける行為を継続・反復することなどを人権侵害と定義した。だが、これでは自由な取材や報道が阻害される場合がある。

 社会の批判を受け、報道各社は集団的過熱取材(メディアスクラム)の改善や、苦情を受け付ける第三者機関の設置を進めてきた。こうした自主的な取り組みを尊重し、メディア規制の規定を設けない方針を改めて示したのは妥当だろう。


滋賀刑務所:看守部長を戒告処分 受刑者の食事減らす /滋賀
京都刑務所職員窃盗:停職処分に /京都

毎日新聞 2011年8月22日 2時30分




社説2011年08月19日(金)
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201108195108.html

人権救済機関 公権力の介入を防ぐ仕組みに

 紆余(うよ)曲折を経て法務省政務三役が、人権救済機関を法務省外局として設置し、政府から独立した権限を持たせるなどの基本方針をまとめた。
 憲法で保障される基本的人権を守り、差別や虐待の解決を目的とした中核組織だ。自民党政権時代からの懸案ではあるが拙速は避け、法案成立までの議論を注視したい。
 メディアによる取材活動に特段の規定を設けないなど、評価できる点はある。わたしたちも報道機関として、さらに襟をただしたい。
 ただ、依然として法務省外局案への反対論は根強く、恣意(しい)的な運用も懸念される。救済機関が新たな人権侵害の装置とならぬよう、なお慎重な内容の検討が必要だ。
 人権救済機関については1998年、国連の自由権規約人権委員会が、国から独立した機関として設置するよう政府へ勧告したのをきっかけに議論が始まった。
 これを受け自民党政権が2002年、「人権擁護法案」として国会に提出した。
 しかし、救済機関を法務省外局とすることに「独立性が保たれない」と野党・民主党などが強固に反対。メディア規制などに報道機関からも強い反発があり、結局は翌年に廃案となった。
 人権を守るべき機関が、国家権力による人権侵害に利用されかねない危険をはらんだ法案だった。国民が人権の意義を直視し、成立を阻止した歴史を忘れずにいたい。
 こうした経緯を経て09年、民主党がマニフェスト(政権公約)に「人権救済機関の設置」を盛り込んで政権を獲得し、再び検討が始まった。
 多様な論争と駆け引きの末に、各界の反対意見や批判をすり合わせ、着地点を見いだしたのが今回の方針だ。
 昨年の中間報告では設置が内閣府外局となっていた。独立性をめぐる議論は続くが、いずれにしても国家機関の外局となれば、肝心なのは組織運用の問題だ。職員の配置や選定など、人事や人材育成のあり方こそ監視したい。
 また、業務内容があまりに雑ぱくで、要領を得ない点も懸念材料だ。
 人権侵害の調査については任意とし、調停や仲裁という手段で救済を実現する。訴訟参加などの提起についても見送った。個人同士の紛争などへ過度の介入を避けるという意味で、理解はできる。
 ただ、何が人権侵害なのかをあいまいにしたままでは、運用次第で組織の暴走を許す恐れもある。一定の定義を示し、調査権限の及ぶ範囲を規定する必要があろう。
 議論が始まり13年。国連勧告は、「公権力による人権侵害是正」が本旨だ。人権救済機関が公権力の代弁機関になってはならない。あらためてそれを確認しておきたい。







社説  人権救済法案 権力監視機能なくては(8月17日)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/312247.html

 小泉政権下の2002年に廃案となった人権擁護法案が、人権侵害救済法案(仮称)と名を変え、法制化に向け再び動き始めた。

 江田五月法相ら法務省政務三役が策定に向けた基本方針を先に公表し、来年の通常国会提出を目指す考えを明らかにした。

 旧法案で強い批判のあった、報道の自由を脅かすメディアの取材活動を規制する条項はなくなった。救済機関である人権委員会へ強制調査権を持たせることも除かれている。

 もとより、差別や虐待、プライバシーの侵害がまかり通る社会であってはならない。それらの是正に必要な法律をつくることに異論はない。

 私たち報道機関もこれまで以上に人権に配慮していく必要がある。

 だが、そうであってもこの法案には懸念すべき点が多すぎる。

 なによりも、公権力による人権侵害への対応が明確でないことだ。

 そもそも、人権法案を目指すきっかけは1998年、国連規約人権委員会から刑務所や入国管理施設などでの人権侵害が指摘され、改善を求められたことからだった。

 2008年には同委から、公権力の人権侵害に対応できる人権機関を設けるよう勧告を受けている。

 捜査機関の取り調べや、拘置所内で人権侵害を受けたとの報告は少なくない。抗議しても相手にされないとの証言は体験者からよく聞く。

 公権力による人権侵害の監視機能のない擁護法案では意味がない。

 93年に国連総会で採択された、人権機関を設置する際の指針「国内人権機関の地位に関する原則(パリ原則)」との兼ね合いも問題だ。

 パリ原則は人権機関の中立性を保つため、政府からの独立性を確保するよう強く求めている。

 だが、パリ原則に適合させるとしながらも結局、旧法案同様、法務省の外局に人権委を位置づけた。

 公正取引委員会並みの独立性を持たせるというが、実際の運用では各地の法務局などが窓口となろう。

 刑務所や捜査機関を管轄する法務省の外局という立場で、果たして政府の影響を排した判断や決定ができるのだろうか。疑問が拭えない。

 パリ原則を順守することが、法案作成に当たっての大原則となる。

 国内在住の外国人が人権委員に就任できない点も変わっていない。

 特定勢力の影響を受けないことは必要だとしても、これで外国人の人権がきちんと守られるのかどうか。そうした論議も欠かせない。

 多くの問題がいまだ整理されていない。法案を煮詰めるには法務省内だけではなく、幅広い国民的な議論の積み重ねが必要だ。旧法案の手直し程度で終わらせてはならない。

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民主、個人通報制度の導入を先送りへ

個人通報制度の導入を先送りへ
http://blog.goo.ne.jp/japan-n/e/53310218dcc043e11aa6e138d24f0ba8?fm=rss
大阪14区選出民主党衆議院議員の長尾たかしのブログ。

2011-08-18 10:36:32 | 国会
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民主、個人通報制度の導入を先送りへ
産経新聞 8月18日(木)7時56分配信
 民主党は17日までに、個人が人権侵害救済を国際機関に申し立てることができる「個人通報制度」の導入を先送りする方針を固めた。民主党は平成21年の衆院選マニフェスト(政権公約)で制度実現を掲げたが、司法体系を形骸化させかねないリベラル色の強い制度だけに党内の保守派に慎重論が根強かった。

 ▼マニフェストに明記

 個人通報制度は、人権侵害を受けた人が国内の司法手続きなどで権利を回復されない場合、国際機関への救済申し立てを可能とする制度。具体的には、自由権規約や女子差別撤廃条約などに基づき国連に設置された委員会が個人からの通報を受け、条約違反の有無を判断、見解を締約国に通知する。見解に法的拘束力はないが、締約国はフォローアップを求められる。

 日本は自由権規約や女子差別撤廃条約を批准しているが、規約などの手続きを定める選択議定書を批准していない。外務省によると、選択議定書を批准すれば、国連の委員会見解として(1)死刑執行の一時停止(2)嫡出子と非嫡出子との法定相続や男女間の婚姻年齢の相違是正(3)朝鮮学校生に対する異なる扱いの是正(4)「元慰安婦」への適切な補償(5)国家公務員の政治活動の制限是正-などが想定されるという。

 民主党は21年のマニフェストに「個人が国際機関に対して直接に人権侵害の救済を求める個人通報制度を定めている関係条約の選択議定書を批准する」と明記。政権交代後、選択議定書批准に向け、人権侵害救済法案と並行して党法務、外務部門会議で検討作業を続けてきた。

 ところが、6月2日の衆院での内閣不信任決議案採決後、政権の混迷を受け作業は中断。新代表決定後に作業を再開するかどうかを正式に決めるが、党内保守派は「司法の独立性が損なわれる」「慰安婦問題を再燃させる恐れがある」と制度導入に強く難色を示しており、党執行部は「これ以上作業を続ければ新たな内紛の火種になりかねない」と判断した。

 ▼日弁連、早期批准を要請

 ただ、日本弁護士連合会は制度導入を最重要課題に掲げており、5月に江田五月法相、8月4日に松本剛明外相に選択議定書を早期に批准するよう要請した。今後も日弁連などの意向を受け、党内のリベラル勢力が制度導入に動き出す可能性もある。(尾崎良樹)

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と云うことになったが、我が党は、いつ何処で誰によって何が議論されているのかが、私のような末端に行き届かない組織。まだまだ、気を抜くことは出来ない。今後ともウォッチし、適正に対処して参りたい。

この場に乗じて記すが、マニフェストの内容も同じ。重要な政策については細かなコンセンサスを得ているが、他の項目について「えっ?これ何?聞いてないよ」という項目の実に多いこと。第43回総選挙、つまり初めてのマニフェスト選挙では、全員がマニフェストの中身を吟味し、これにサインをしたものだけが公認を得ることが出来た。執行部も実に丁寧に対応していたという訳だ。ところがその後、悪名高き「インデックス」。こんなもの、誰が考えたのか? 党内コンセンサスも得ず、一部の人間たちの偏狭的なイデオロギーを元にした政策集が、さも政党全体の意思であるかのように位置づけられていることに憤りを禁じ得ない。保守勢力からこれを根拠に、私自身が同じ思想を持っているかのように一括りにされることを残念に思う。ただ、民主党に所属している以上、そう思われても致し方ないということは承知している。

一事が万事、今回の「子ども手当チラシ問題」である。あるルートで偶然このチラシの存在を知ったが、これは三党合意を反古にするもの。野党の怒りは収まらないだろう。「子ども手当の理念」は、公債特例法と引き換えに捨てられたと有権者に謝罪するべきなのである。この辺り、純粋培養組は、便所掃除の経験が少ないから言い訳に徹してしまうのだろう。

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人権救済機関 政府から独立した権限を 西日本新聞社説

人権救済機関 政府から独立した権限を
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/258893

2011年8月18日 11:00 社説

 不当な差別や虐待などで人権を侵害された人々を救済するための法律をつくることについて、国民の間に異論があろうはずはない。

 その意味では、江田五月法相が「人権委員会」の創設による人権侵害救済の基本方針を示し、新たな法案作成を急ぐよう指示したことは評価できる。

 しかし、これまで人権救済を目的とした法案が国会に提出されたり、再提出の議論が起きるたびに、私たち報道機関は法案内容に異論を挟み、性急な法制化に反対してきた。

 なぜなのか。法案に規定された人権救済のための機関の権限や規制対象となる侵害事例に、言論・表現活動に公権力が介入する余地があり、報道の自由が脅かされる恐れがあったからだ。

 2002年に当時の自民党政権が国会に提出した「人権擁護法案」が廃案になったのも、そうした懸念が報道機関だけでなく、国民の世論として高まったからにほかならない。

 当時の法案には、事件当事者や公人などに対するメディアの「執拗(しつよう)で過剰な取材」を規制する条項や、救済機関の強制的な調査を拒否すれば罰則を科す規定が盛り込まれていた。

 救済機関が法務省の外局に置かれることも、独立性や中立性が保たれるのかという疑問を抱かせた。

 法律を恣意(しい)的に運用すれば、メディアに対する規制だけでなく、公権力による言論の監視や統制、制裁を伴う強制調査が可能になるのではないか。そんな国民の不安が法案成立を阻んできた。

 自民党政権は、その後もメディア規制を「凍結」するなどの修正案を示し、何度か法案の再提出を試みたが、10年近くたっても法制化に至っていない。

 今回、江田法相が示した基本方針では報道の自由を脅かすメディアの取材活動を規制する条項は消えた。救済機関に強制調査権を持たせることも除かれ、調査拒否に対する罰則も設けていない。

 自民党政権の旧法案で強い批判のあった条項や規定を「削除」した点は、評価したい。それでも問題は残る。

 新たな救済機関となる人権委員会は、公正取引委員会などと同様に独立性の高い国家行政組織法に基づく「三条委員会」と位置づけるが、旧法案どおり法務省の外局として設置するという。

 検察庁や刑務所、入国管理施設、少年の矯正・更生施設など法務省が所管する現場には、人権侵害の申し立てが少なくない。法務省の外局でこれに対応し、調査の独立性を貫き通せるのか。

 公権力による人権侵害の監視・調査機能に欠ける救済法案では意味がない。救済機関は、やはり政府から独立した委員会として設置するべきだ。

 でなければ、状況や立場は異なるが、原子力行政を担う経済産業省の外局として置かれた原子力安全・保安院と同じ轍(てつ)を踏むことになりかねない。

=2011/08/18付 西日本新聞朝刊

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定義拡大解釈…何が人権侵害か 人権救済機関

定義拡大解釈…何が人権侵害か 人権救済機関の骨格公表 
2011.8.2 産経新聞

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110802/trl11080222590006-n1.htm

 法務省政務三役名で2日明らかにされた人権救済機関の基本方針は、これまで指摘されてきた制度への根本的な疑義を払拭できる内容ではなかった。報道への規制や調査拒否への過料などは「ない」としたが将来どうなるかはわからない。「人権侵害」のレッテルを貼られ、糾弾の末に社会的に葬られる「人権侵害社会」が到来する危惧をぬぐい去ることはできない。

 ▼「そもそも必要か疑問」

 平成14年以降、何度も構想が浮かんでは消えてきた人権救済機関だが、「そもそもそうした組織が必要なのかが疑問。法律の全貌を示さずに断片的な情報を小出しにしながら批判回避に明け暮れている」(百地章日大教授)という指摘が今回もある。

 「何が人権侵害にあたるのか」という肝心の問題点も、相変わらず曖昧なままだ。基本方針にそうした定義はない。過去の民主党の人権侵害救済法案(平成17年案)では「人権侵害とは『不当な差別、虐待その他の人権を侵害する行為』をいう」とあり「何人も他人に、次に掲げる行為、その他の人権侵害をしてはならない」。これではどうにでも拡大解釈が可能だ。

 ▼言葉が独り歩きの恐れ

 これまで、何が人権侵害とされるのか。各地の弁護士会にある「人権救済」の勧告制度をみると、学校での生徒指導や校則指導、さらに国旗や国歌をめぐる出来事が、「学ぶ権利」や「意見表明権」「思想信条の自由」を奪ったとして「人権侵害」とする例が後を絶たない。

「学校教育や指導自体が脅かされかねない。国旗国歌の問題での弁護士会の主張も一面的断罪に流れる傾向が強い。既存の制度すら問題なのに、新たな制度ができると、人権侵害という言葉が独り歩きして混乱に拍車をかける危険が高い」(百地教授)

 拉致事件をめぐる北朝鮮への批判や警察の職務質問…。何が人権侵害とされるかへの疑問は尽きない。

 ▼「恐怖社会化が進む

 基本方針では「調査に強制力はなく、調査拒否した場合の罰則規定も当面設けない」とした。その一方で法施行後5年程度をめどに活動内容を見直す条項も含んでいる。政治情勢次第で内容が強化される恐れは十二分にある。

 基本方針の発表を受け、国会内では民主党の「人権侵害救済機関検討プロジェクトチーム(PT)」(座長・川端達夫衆院議院運営委員長)の会合が開かれ、法務省が基本方針について説明した。会合では「5年後に見直すのではなく、今しっかり議論をしよう」との慎重審議を求める意見が出された。

 しかし、基本方針の根幹は6月にPTが示した取りまとめに沿っており異論はほとんどなく終了。会合終了後、川端座長が慎重派の議員に「ずいぶんハードルが低い基本方針になっているだろう?」。糾弾の横行や統制社会をもたらすといった危惧を認識していないかのような口ぶりだった。

 拓殖大学大学院の遠藤浩一教授は「批判回避を図って小細工をしても人権救済機関の設置は密告による社会的抹殺を促し、政治弾圧を横行させ、左翼全体主義的恐怖社会化を進めることになるだろう。そうした法案を進める民主党はもちろんだが、危機感をもって対(たい)峙(じ)しない自民党にも危うさを感じる」と警鐘を鳴らしている。(安藤慶太)

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産経新聞 止まらぬ言論統制の動き  「人権侵害救済法案」

【自由が危ない】
止まらぬ言論統制の動き 
「人権侵害救済法案」「リーク防止法制」の準備は着々 
2011.8.12
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110812/plc11081200330000-n1.htm

 菅直人首相がようやく辞任を表明したが、憲法21条が保障する「表現の自由」や「国民の知る権利」を侵害する言論統制の動きは止まらない。民主党は次期政権となっても人権侵害救済法案に続き、秘密保全法制(リーク防止法制)の成立を狙い、着々と準備を進める公算が大きいからだ。ぶらさがりを一方的に拒否した首相の報道対応を次期首相が継承するならば、その独善的な姿勢も引き継いだとみて間違いない。(内藤慎二)

 法務省は今月2日、人権侵害の被害者救済を図る新たな人権救済機関設置の基本方針を発表した。これを基に法案作りを本格化させるが、人権侵害の定義もあいまいなまま強力な権限が人権救済機関に付与されており、運用次第で言論弾圧は可能となる内容だ。

 基本方針には「制度発足後5年の実績を踏まえて必要な見直しをする」とも明記されており、政権の意向でさらに権限強化が図られる恐れもある。

 また、沖縄・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件の映像流出をきっかけに発足した政府の「秘密保全法制の在り方に関する有識者会議」(座長・縣公一郎早稲田大教授)は8日、厳罰を盛り込んだ秘密保全法制を整備すべきとの報告書をまとめた。

 法制の骨子は「法制化は取材の自由を不当に制限することにならない」と記しているが、報告書を基に強力な「リーク防止法制」が制定されれば取材は著しく規制されるに違いない。そもそも映像流出は、菅内閣の情報隠蔽体質に対する海上保安官の職を賭した抗議だった。リーク防止法制が政権に不都合な情報を隠すために利用される危険性は十分ある。

 6月にはネット犯罪を取り締まるためコンピューターウイルスの作成・配布罪の新設などを盛り込み刑法などが改正された。差し押さえ対象が外部サーバーにも拡大される結果、ネット上の犯罪抑止が期待される一方、捜査機関による職権乱用も懸念される。

 菅政権では、防衛省が昨年11月、自衛隊行事での民間人による政権批判を封じる事務次官通達を出すなど安易に言論統制する傾向が強かった。

 首相自身も東日本大震災発生以来、記者団のぶらさがり取材を一方的に拒否。官邸に出入りする際に記者団が質問を投げかける「声かけ」にも自己PRにつながりそうな場合だけ足を止め、都合の悪い問いにはだんまりを決め込んだ。

 首相側は当初、内閣記者会に「ぶらさがり取材に応じない代わりに原則週1回記者会見を開く」と提示したが、この約束も踏みにじった。7月13日の記者会見では、幹事社が「都合のよいときだけ記者会見をする現状に抗議する」と詰め寄ったが、首相は完全に無視。枝野幸男官房長官は今月10日の記者会見で「私は1日2回というたぶん各国閣僚の中では、比較にならないほど圧倒的に記者会見をしている」と強弁した。

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朝日新聞社説8月12日。 新井「権力などによる人権侵害と国民間の事案、救済手法は分けるべきではないか」

人権救済機関―この仕組みで働けるか

朝日新聞社説 8月12日
http://www.asahi.com/paper/editorial20110812.html#Edit2

 指摘を踏まえて良くなった点もある。だが全体を見渡すと本来の姿からずいぶん遠い。これで期待に応える仕事ができるのか――。江田法相が公表した人権救済機関(人権委員会)の基本方針に対する感想だ。

 自民党政権時代からの宿題である。差別や虐待に苦しむ人々から、裁判とは別の簡易で迅速な救済手続きを求める声が寄せられ、国連の委員会も繰り返し日本政府に勧告していた。

 朝日新聞は人権機関の創設に賛成しつつ、旧政府案がメディアの取材活動を人権侵害の代表例に位置づけ、規制しようとしたことを、表現の自由を侵すと批判してきた。この点、江田構想は「報道機関の自主的取り組みに期待し、特段の規定を設けない」とした。信頼を裏切らぬよう自らを律していきたい。

 もうひとつ、私たちが注目したのは政府と人権委の関係だ。民主党は内閣府の下に設置すると政権公約に書いたが、江田構想では旧政府案と同じ法務省に落ち着いた。現に人権擁護の仕事に当たっている同省職員の活用や、財政・要員事情を考えた現実的な選択ではあろう。

 だが、被収容者への暴行などが繰り返されてきた刑務所や入国管理施設を抱える法務省が、本当にふさわしいのか。

 もちろん内閣府に置きさえすれば独立性が保障されるという単純な話ではない。人権委メンバーの選定とあわせ、事務局を担う職員の教育や人事のあり方が大きな課題となろう。

 江田構想で疑問に思うのは、人権委の調査を関係者の同意を得て行う範囲に限り、救済方法も「調停・仲裁」という緩やかな対応に当面とどめたことだ。旧政府案には調査を妨げる行為に制裁を科す規定があり、加害者に対する「勧告・公表」や、被害者が起こす裁判に人権委が自ら参加して手助けすることも盛り込まれていた。

 こうした「強力な人権委」には、主に保守層が「権利をふりかざす市民や団体にいいように利用される」などと反発している。説得力のある主張とは思えないが、論争を棚上げし、合意形成を優先した結果が今回の構想といえそうだ。

 実効ある救済のためには、勧告・公表くらいの措置は当然必要ではないか。また、訴訟参加を見送るのであれば、せめて被害者が費用の心配をせずに裁判に取り組めるよう、法律扶助制度をはじめ関連施策の充実も併せて進めるべきだろう。

 人権が尊重され、被害が速やかに回復される国。その目標を引っ込めるわけにはいかない。

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人権救済機関 新たな侵害生まない仕組みを(8月8日付・読売社説)

人権救済機関 新たな侵害生まない仕組みを(8月8日付・読売社説)

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110807-OYT1T00754.htm

 人権侵害を受けた被害者の救済をどう図るべきか。江田法相らが新たな救済機関を設置する基本方針を公表した。

 小泉内閣時代の2002年に国会に提出され、廃案となった人権擁護法案の内容を大幅に修正し、新たな法案として提出し直すという。

 旧人権擁護法案は、救済機関に裁判所の令状なしで立ち入り調査できる強い権限を持たせていた。報道による人権侵害も救済対象と明記し、救済機関が取材停止を勧告できる条項まで設けていた。

 これらについて、「民間人など調査される側の人権が不当に侵されかねない」などと強い批判を浴びたため、今回は、救済機関に強制力を持たせていない。任意の調査にとどめ、調査拒否に対する罰則も盛り込まなかった。

 メディア規制条項も削除されている。こうした点は妥当だ。

 メディア側はこれまで、報道による人権侵害をなくすべく、「集団的過熱取材」に至らないよう業界内でルールを設けたり、有識者らによる第三者委員会を設置して報道を検証したり、様々な取り組みを進めてきている。

 報道による人権侵害の防止については、メディアの自主規制に任せるべきだろう。

 疑問なのは、救済機関を法務省の外局に置くとした点だ。

 全国の法務局や地方法務局を、救済機関の地方組織として活用したい狙いがあるようだ。しかし、救済機関の独立性と公平性を確保するには、やはり法務省ではなく内閣府に置くのが筋である。

 刑務所や少年院など法務省の施設で、入所者が刑務官から暴行を受ける事例が相次いでいる。同じ省の下の機関がこんなケースを厳正にチェックできるだろうか。

 地域で人権侵害の情報収集や調査にあたっている人権擁護委員の選任資格について、基本方針は、現行の人権擁護委員法と同じく地方選挙権を持つ人に限定している。外国人は委員になれない。

 だが、民主党は永住外国人への地方選挙権付与に前向きだ。そうなれば、外国人が委員になる可能性もあり、不透明さが残る。

 根本的な問題もある。基本方針には、どのような行為が人権侵害に当たるかが示されていない。人権侵害の定義があいまいだと、救済機関の恣意しい的な解釈が入り込み、通常の言論・表現活動まで調査対象になりかねない。

 新設の救済機関が新たな人権侵害を引き起こす余地のないよう、さらに検討を尽くすべきだ。

(2011年8月8日01時19分  読売新聞)

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法務大臣閣議後記者会見の概要 8月2日(火)

http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00186.html

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成23年8月2日(火)

 今日は午前8時15分から閣議・閣僚懇談会がありました。環境省の関係で質問趣意書等がありましたが,そちらの方は特別報告することはありません。
 新しい人権救済機関の創設について御報告します。
 御承知のとおり,平成13年に人権擁護推進審議会の答申があり,平成14年に政府案が提出されましたが,これは廃案となりました。
 さらに,平成17年には民主党案が提出されましたが,これも廃案となっています。
 その後,法務省としてもずっと検討してまいりましたが,政権交代後,やはり何としても新しい人権救済機関を作りたいということで,昨年6月22日には,これまでの検討状況を踏まえ,当時の政務三役が「新たな人権救済機関の設置について」という中間報告をまとめて公表しておりました。
 これが,その後の検討の方向性ということになったわけですが,その後,更にこの方向性を基本として,創設する機関の組織・権限,救済手続の在り方等について,問題点の整理・検討を続けてまいりました。
 さらに,この間,各方面の方々に様々な御意見をいただきました。そして,与党の民主党が,今年の3月に「人権侵害救済機関検討プロジェクトチーム」を立ち上げ,6月9日にこのプロジェクトチームの検討結果を集約し,中間取りまとめとして政府に提言がございました。
 このような御意見や御提言を踏まえて,法務省内で更に検討を積み重ね,本日,政務三役による「基本方針」として公表することとしました。
 新たな人権救済機関の設置について,いろんな議論がございましたが,できるだけ多くの方々の御理解をいただいて,歓迎される組織にしたいと努めた結果が,今日,公表した基本方針ということになったので,国民の皆様にも是非御理解をいただいて,これから実現に向けて御協力を賜りたいと思っております。

 

人権救済機関に関する質疑について

【記者】
 先ほどの人権救済機関の基本方針なんですが,議論の中で大臣御自身が重きを置かれたポイントですとか,今回の基本方針の中で,昨年の中間とりまとめからの変更,例えば内閣府の外局から法務省の外局に変更なんかしているわけですけれども,そのポイントとはどういうところかということと,法案として国会に提出する時期についても見通しがあればお願いします。
【大臣】
 私はこの人権救済機関の設置については随分長くかかわってまいりました。
 政府案が,参議院先議で出されていてこれをなんとか仕上げたいということで,民主党の考えはありますが,政府の案の方になるべく寄った,そういう解決もやむを得ないのかと考えたこともありましたが,最終的にこれが廃案になって,その後,政府の方から大変努力された方も大勢おられるんですが,難事を極めるという事態があって,民主党としてはこういう考えだというものをかなり山盛りに盛り込んだそういう法案も出す,こういう際に,私はだいたい責任者をずっとやっておりました。
 したがって,このシステムをなんとしても,とにかく生み出したいという思いが大変強く,今そうした機運も盛り上がってきていると思いますので,法務大臣としてとにかく作りたいということが第一でございます。
 今国連の委員会などからも早く作れということも言われているので,生み出したい。そのためにはなるべく多くの皆さんが,100点満点と言えなくても,これなら納得できるかなと思えるものにとにかくしなければ,一部の人のやったぞという思いだけで提案し,それでまた頓挫するということでは困るので,いろいろ批判の御意見もあると思いますが,ああいう形にまとめたということでございます。
 その中でも特にここはしっかりさせなきゃならんというのは,やはりパリ原則,政府からの独立ということでございまして,この点について法務省に設置しますが,しかし,国家行政組織法3条機関として,人事その他について,政府から独立して権限が行使できるような,そういう姿のものにしたいということで,ただ言葉でそう言うだけではいけませんので,関係の皆さんといろいろ相談をして,独立性をきっちり保てるものにしたし,更にこれからもそういう独立性に十分配慮した制度設計をしていきたいと思っております。
 民主党の元々の考え方は法務省ではなくて内閣府にということですが,内閣府にせよ法務省にせよ,いずれにしても政府からの独立性ということをどう制度的に仕組むのかということは変わらないので,内閣府におけば独立かというとそんなことはありません。内閣府の言うとおりになったのでは独立性がないわけですから,そこは法務省にはこれまでの人権行政のいろんな経験や知見の蓄積がありますから,法務省がまず生み出す。そこまでを法務省が引っ張っていって作る。そして,作ったものを法務省が独立性を最大限保証しながら,大事に育てていくということにしたわけでございます。
 時期については,今,政務三役の中間報告で全ての合意ということになって,ただ制度設計でいろいろ考えなければならないことや,まだ細かく詰めなければならないことがありますので,この中間報告を基に,法務省で制度設計をこれから具体化させてまいります。
 これは,ぱっと鮮やかというわけにはなかなかいかないので,残念ですが確定的なことは申し上げられません。私としてはこれはなるべく早くと思っているのですが,法案として仕上がるのに今年一杯は十分かかるのではなかと思いますが,急ぎます。
【記者】
 今の質問に関してですけど,今年一杯かかるということは,早くても来年の通常国会以降の提出になるとのお考えでしょうか。
【大臣】
 この秋から冬に臨時国会がどうかというのは常識的にはあるということですが,そこに提出できればそれはうれしいんですけど,あまり雑な検討で出すわけにもいかないので,今年の臨時国会に間に合わせろと言うと,作業する人は頭を抱えてしまうでしょうね。
【記者】
 昨年の中間報告では人権救済機関の設置場所を内閣府に設置することとありましたけど,今回は法務省というふうに明記されたわけですけど,方向が変わってきた理由とか大臣が御判断された理由を改めてお聞かせ願います。
【大臣】
 人権救済機関の設置場所については,昨年の中間報告では内閣府も念頭に置いて検討するということだったと思いますが,内閣府ということは固定するというほどの書き方ではなくて,このときから既にいろんなバリエーションがあるということは念頭にあったわけです。
 政府案が法務省ということで,当時我々が参議院で議論しているときに,法務省にはいろいろ人権上の問題が指摘される,指摘されるから全て人権侵害をしているというわけじゃありませんが,刑務所とか入国管理局とかがあって,それと人権擁護と両方法務省というのは,なかなかすとんと落ちないという感じもありました。
 よって内閣府という提案をしたのですが,内閣府にはそいうものがないのかというと,ここもいろいろあるわけで,それならいっそのこと人事院的なものにするかとか,しかし,それも憲法の制約とかいろいろありまして,これはずっと長い悩みであったわけです。
 実際に内閣府でと仮にして,内閣府だったら私が取りまとめであるとか,あるいは法案の作成であるとか,こういうような立場にいないわけですから,じゃあ誰がやるのですか,どういうスタッフがいるのですかなどどということを考えると,なかなか内閣府が機関車になってということよりも,実際上困難なことがあって,そこでこの機会に党の側からも法務省にということで人権侵害救済機関検討プロジェクトチームの中間取りまとめもいただいたので,政府,与党ここは意見が一致して前に進めなきゃいかんということになって決断をいたしました。


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論点は、引き続き「人権侵害の定義」、何故「3条委員会」か。民主・長尾

民主党・長尾たかしブログ

訂正版・・「法案審議、身の振り方、原発、人権救済機関設置」に関して
http://blog.goo.ne.jp/japan-n/e/53310218dcc043e11aa6e138d24f0ba8

人権救済機関設置法については、たくさんの問い合わせと、応援のお声、一方で礼儀知らずな、いわれない攻撃を頂いている。我が事務所に「これを推進しようとしているお前を許さないっ、売国奴議員は日本から出て行けっ」という大量のFAX、メールを送る前に、送り先を良く確認して送って頂きたい。私は全ての人権救済機関設置に関するPTに出席し、関係各方面といろいろな情報交換をしながら、それを情報源に今朝も社説や記事が書かれている。少なくとも、私は反対慎重派の方々にとって、敵ではない。「革新系は活動家が多く、保守系は評論家が多い」とは、私が時々お招き頂くネット保守系オフ会等で繰り返し使っているフレーズ。加えて、最近では「革新系は情報戦に強く、保守系は情報戦に弱い」を加えている。誰が味方で誰が敵かを理解した上で参戦して欲しい。それでも、私を敵とするならば、私はあなたと容赦なく戦おう。

更に生意気な物言いになるが、上記に加えて危惧しているのは、人権救済機関設置に関する問題に対する保守系言論の対応である。相手が何処にいるのか、論点を知らなければ、何処を責めていけば良いのかがわからない筈である。下手な鉄砲数打ちゃ当たるという戦いではない。一方の相手は今まで皆さんに盛り上げて頂いたあらゆる問題点の指摘を分析し、反論対象を取り下げて、違う切り口で攻め込んできているのである。論点整理もせず、現実に動いている違う切り口すら確認せずして、どうやって戦うのか。いままでそこにいた敵は、違うところでこちらを攻めてきているのである。多くの保守言論界では、過去に検討された法務省案(※8.4訂正)、民主党案の延長線上での議論が続いているが、既にステージは全く違うところにある。我々の理論武装もゼロからもう一度構築し直さなければならぬことを強く申し上げたいし、申し上げてきた。まだまだ足りないことに自戒の念を強めている。

論点は、引き続き「人権侵害の定義」とは、何故「3条委員会」でなければならないのか。その独立性の何にこだわるのか、8条委員会ではいけないのか。「公務員の国民に対する個別法」で限定対応できないのか?この3点に絞るべきである。特に3点目はある意味良い落とし所ではないかと検証してみたい。先方の戦略の根底には「小さく産んで大きく育てる」という方針がある。これは不気味であり、手強い。ハードルが低いだけに、しっかりと理論武装しないと論破できない。我々の今までの対抗話法の7割は打撃力にならない環境にあるということを繰り返し強く申し上げたい。では、どうしたら良いかということについて詳細を記したいが、このブログも相手は読んでいる。こちらの論点整理をここで記すのには限界がある。お許しを。保守系勢力、保守系マスコミ、日本会議国会議員懇談会等を通じ新たなる対処を示して参りたい。

「法案がすぐにでも成立してしまう、大変だ大変だ」と危機感を持って頂いていることは本当に有り難い。ただ、現実に年内は手続き上不可能。ヒステリックに、デマと思っていないデマが流されると潰せるものも潰せなくなる。中で戦う我々としては援護射撃にはならず、後方の味方(ま、味方とは思われていないかもしれないが)から誤射をされている感じになることしばしば。冷静な情報収集と情報発信をして頂きたい。先方は、「なーんだ、反対慎重派は、゛中間とりまとめ(6.8党決定)→基本方針(今回はここまできた・かなり骨抜きになっているが、独立性が強められている)→骨子作成→要綱作成→法案作成→閣議決定→上程→審議→採決゛という立法順序の基本も知らないような相手なんかっ」と、嘲笑している。「民主党だから決まりを守らず強行なこともやりかねない」と反論が返ってくるかもしれないが、立法とはそんなにいい加減なものではないし、民主党にはそんなに力はないし、与党だった自民党時代でも出来なかった。国会の権威とは想像以上に畏れおおい。また、敵は民主党というよりは、法務省。野党にも敵はいる。だから、自民党時代にもこの議論はなされてきた。自民党内にも推進派はいるし、前回は自民党内の保守系勢力によって潰して頂いた。民主党政権になって危険性が高まった、民主党案の方が危険だったという現実は否定できずそのとおりだが、共通しているのは、法務省の動き。

敵の首は何処にあるのかを間違えるようでは戦には勝てない。問い合わせを頂けるならば全国何処にでも伺う。電話を頂ければ、どんな質問にもお答えするし、丁寧に回答させて頂く。顔が見える形で事務所にお問い合わせ頂きたい。

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「人権侵害救済機関設置法案をめぐる動と課題」

「人権侵害救済機関設置法案をめぐる動と課題」

http://zjr.sakura.ne.jp/?p=705

8月2日 岡山研修レジュメ

全国地域人権運動総連合
事務局長 新井直樹
1,何故、いま「人権侵害救済法(案)」が問題なのか

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委員は国会同意人事 人権救済機関の基本方針発表 権限強化の余地も
2011.8.2 10:10

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110802/plc11080210120014-n1.htm

 江田五月法相は2日の記者会見で、人権侵害の被害者救済を図る新たな人権機関設置の基本方針を法務省政務三役名で発表した。人権侵害の有無を調査する「人権委員会」は法務省の外局とし、委員長と委員は国会同意人事にする。民主党政権は基本方針を軸に年内の人権救済法案作成を目指す。

 基本方針は、人権委員会について「国民の人権擁護に関する施策を総合的に推進し、政府に対して国内の人権状況に関する意見を提出することなどを任務とする」と規定した。

 その上で、政府からの独立性を保つため、公正取引委員会や国家公安委員会などと同様、独自の規則制定権を持つ「三条委員会」として設置する。

 都道府県では、人権擁護事務を担っている法務局や地方法務局などが窓口となる。都道府県の人権擁護委員は地方参政権を有する者から選ぶ方針を示し、永住外国人に地方参政権が付与されれば外国人も有資格者になる。

 一方、人権侵害の調査に関しては「任意調査に一本化し、調査拒否に対する過料などの制裁規定は置かない」とした。救済措置についても「調停・仲裁を広く利用可能とし、訴訟参加、差し止め請求訴訟の提起は当面導入しない」と定めた。報道機関の活動に対しても「自主的取り組みに期待し、特段の規定を設けない」とした。

 ただ、基本方針は「制度発足後5年の実績を踏まえて必要な見直しをする」ともしており、今後の政治情勢によっては人権委員会の権限が強化される余地を残した。


法相 人権委員会は法務省設置
8月2日
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110802/t10014636891000.html

江田法務大臣は、閣議のあとの記者会見で、人権侵害の救済などに当たる「人権委員会」について、政府から独立した権限行使ができるよう、国家行政組織法の3条に基づき、法務省に設置するとした基本方針を明らかにしました。

子どもや高齢者への虐待や、インターネット上でのひぼう中傷などの人権侵害については、現在、全国の法務局などが窓口となり、救済に当たっていますが、民主党は、法務省の人権擁護推進審議会の答申や、国連の人権関連の委員会の勧告などを受け、政府から独立した「人権委員会」の設置を求めています。これについて江田法務大臣は、2日の閣議のあとの記者会見で、民主党の案を踏まえて、政務3役でまとめた基本方針を発表しました。それによりますと、新たな「人権委員会」は、公正取引委員会のように政府から独立した権限行使ができるよう、国家行政組織法の3条に基づき、法務省に設置するとしています。そして、法務省で年内に法案の策定作業を進め、早ければ来年の通常国会に提出する方針です。江田法務大臣は「特にしっかりさせなければいけないのは政府からの独立だ。これからも独立性に十分配慮した制度設計をしていきたい」と述べました






人権侵害救済に独立機関 報道規制盛らず 法案基本方針

http://www.asahi.com/politics/update/0802/TKY201108020179.html

 江田五月法相は2日の記者会見で、公権力などによる人権侵害からの救済を目的とした人権侵害救済法案の基本方針を発表した。独立した救済機関を法務省の外局に設置する一方、調査に強制力を持たせず、報道機関に対する規制条項も設けていない。法務省が法案を作成し、来年の通常国会への提出をめざす。

 基本方針は江田氏ら法務省の政務三役がまとめた。人権侵害を救済する機関は「人権委員会」とし、公正取引委員会などと同様に国家行政組織法3条に基づく「3条委員会」として独立性を高める。独立の人権救済機関の設置案は、入国管理施設や刑務所など法務省管轄の機関で人権侵害が相次いだのがきっかけだ。

 2002年に自公政権が国会に提出した人権擁護法案(廃案)でも法務省の外局に置く内容だった。だが、「法務省は身内に厳しく対処できない」などの批判が噴出。当時の民主党は内閣府の外局に置く対案を提示し、09年の衆院選マニフェストでも内閣府の外局とする枠組みを掲げた。江田氏は2日、「多くの人が納得できる内容にしなければならない。一部の人の思いだけで提案して頓挫しては困る」と説明し、野党の理解を得ることを変更理由に挙げた。

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法務省と解同のための「人権」機関か? 何故急いで作るのか? 東日本大震災関連の人権侵害はなおざりのまま。

人権救済法案 言論統制の危険が大きい
2011.8.3 02:58
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110803/plc11080302580001-n2.htm

 江田五月法相が人権侵害救済法案制定に向け、新たな人権救済機関「人権委員会」の設置など基本方針を公表した。

 人権侵害の調査を任意とし、罰則規定を入れないなど強制性を弱めたとしているが、民間の言論・表現活動に公権力が介入し、自由な議論を縛りかねない法案の危険性は変わっていない。

 不当な差別や虐待などからの救済を目的に、新たな人権救済機関をつくるという同種の法案は、自公政権時代にも人権擁護法案として検討されたが、成立には至らなかった。

 今回の基本方針では、自由な報道活動を阻害する恐れがあるメディア規制を設けないなど、自公時代の法案を含めて批判の強かった条項が除外されてはいる。権限が強すぎると批判の強かった、人権侵害調査を拒否した際の過料など制裁規定も置かないという。

 しかし、法務省の外局に設置される人権委員会は、国家行政組織法3条に基づく「三条委員会」として設置される。公正取引委員会などと同じ強大な権限を持つ。

 人権委の委員は国会同意人事とするなど、独立、中立性に配慮しているかにもみえる。だが国会同意人事は政治の思惑に左右されがちであり、本当に適切な委員を任命できるかは疑問だ。

 都道府県に置く人権擁護委員については、地方参政権を有する者から選ぶとした。民主党は結党時の基本政策で定住外国人への地方参政権付与をうたっており、外国人が人権擁護委員に選ばれる可能性がある。きわめて問題だ。

 過去には、学校の国旗国歌の指導や生徒指導が、人権侵害だとして訴えられた例さえある。この法案の問題点は、人権侵害の定義があいまいで、強い権限を持つ救済機関が一体どんな言動を規制するのか不明なことだ。この問題点はそのままだ。基本方針には制度発足後5年で見直す規定もある。人権委員会の調査権がさらに強められる懸念はぬぐえない。

 民主党は法案の年内策定を目指しているという。批判に耳を貸さず法案成立を急ぐ理由は何か。国民に説明すべきだ。

 北朝鮮による拉致事件への対応など、民主党政権では本当に守らなければならない人権が、なおざりにされてはいないか。言論統制の恐れをはらむ法律の制定を急ぐ必要はまったくない。





委員は国会同意人事 人権救済機関の基本方針発表 権限強化の余地も
2011.8.2 10:10
 江田五月法相は2日の記者会見で、人権侵害の被害者救済を図る新たな人権機関設置の基本方針を法務省政務三役名で発表した。人権侵害の有無を調査する「人権委員会」は法務省の外局とし、委員長と委員は国会同意人事にする。民主党政権は基本方針を軸に年内の人権救済法案作成を目指す。

 基本方針は、人権委員会について「国民の人権擁護に関する施策を総合的に推進し、政府に対して国内の人権状況に関する意見を提出することなどを任務とする」と規定した。

 その上で、政府からの独立性を保つため、公正取引委員会や国家公安委員会などと同様、独自の規則制定権を持つ「三条委員会」として設置する。

 都道府県では、人権擁護事務を担っている法務局や地方法務局などが窓口となる。都道府県の人権擁護委員は地方参政権を有する者から選ぶ方針を示し、永住外国人に地方参政権が付与されれば外国人も有資格者になる。
 一方、人権侵害の調査に関しては「任意調査に一本化し、調査拒否に対する過料などの制裁規定は置かない」とした。救済措置についても「調停・仲裁を広く利用可能とし、訴訟参加、差し止め請求訴訟の提起は当面導入しない」と定めた。報道機関の活動に対しても「自主的取り組みに期待し、特段の規定を設けない」とした。

 ただ、基本方針は「制度発足後5年の実績を踏まえて必要な見直しをする」ともしており、今後の政治情勢によっては人権委員会の権限が強化される余地を残した。





http://www.moj.go.jp/content/000077694.pdf

新たな人権救済機関の設置について(基本方針)
平成23年8月
法務省政務三役

1 法案の名称
・法案の名称については,人権擁護に関する施策を総合的に推進するとともに,人権侵害による被害に対する救済・予防等のために人権救済機関を設置すること,その救済手続等を定めることなど,法案の内容を端的に示す名称とするものとする。

2 人権救済機関(人権委員会)の設置
・人権救済機関については,政府からの独立性を有し,パリ原則に適合する組織とするため,国家行政組織法第3条第2項の規定に基づき,人権委員会を設置する。新制度の速やかな発足及び現行制度からの円滑な移行を図るため,人権委員会は,法務省に設置するものとし,その組織・救済措置における権限の在り方等は,更に検討するものとする。

3 人権委員会
・人権委員会については,我が国における人権侵害に対する救済・予防,人権啓発のほか,国民の人権擁護に関する施策を総合的に推進し,政府に対して国内の人権状況に関する意見を提出すること等をその任務とするものとする。

・人権委員会の委員長及び委員については,中立公正で人権問題を扱うにふさわしい人格識見を備えた者を選任するとともに,これに当たっては,国民の多様な意見が反映されるよう,両議院の同意を得て行うもの(いわゆる国会同意人事)とする。

4 地方組織
・地方における活動は,利用者の便宜,実効的な調査・救済活動及び全国同一レベルでの救済活動の実現のため,現在,人権擁護事務を担っている全国の法務局・地方法務局及びその支局を国民のアクセスポイントとし,同組織の活用・充実を図り,新制度への円滑な移行が可能となるように検討するものとする。

・人権委員会は,全国所要の地に事務局職員を配置し,同委員会の任務を実現するための諸活動を行わせるとともに,法務局・地方法務局における事務の遂行を指導監督させる等の方策を検討するものとする(具体的な人権委員会と地方組織との関係等については,なお検討する。)。

5 人権擁護委員
・人権擁護委員については,既存の委員及びその組織体を活用し,活動の一層の活性化を図るものとする。

・人権擁護委員の候補者の資格に関する規定(人権擁護委員法第6条第3項参照)及び人権擁護委員の給与に関する規定(同法第8条第1項参照)は,現行のまま,新制度に移行する。

6 報道関係条項
・報道機関等による人権侵害については,報道機関等による自主的取組に期待し,特段の規定を設けないこととする。

7 特別調査
・人権侵害の調査は,任意の調査に一本化し,調査拒否に対する過料等の制裁に関する規定は置かないこととする。調査活動のより一層の実効性確保については,新制度導入後の運用状況を踏まえ,改めて検討するものとする。

8 救済措置
・救済措置については,調停・仲裁を広く利用可能なものとして,より実効的な救済の実現を図ることとし,訴訟参加及び差止請求訴訟の提起については,当面,その導入をしないこととする。

・その他の救済措置については,人権擁護推進審議会答申後の法整備の状況等をも踏まえ,更に検討することとする。

9 その他
・速やかで円滑な新制度の導入を図るとともに,制度発足後5年の実績を踏まえて,必要な見直しをすることとする。

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