松本復興相が引責辞任
松本復興相が引責辞任(7月5日11:12)
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松本龍復興担当相は5日午前、首相官邸で菅直人首相に辞表を提出し、受理された。東日本大震災の被災地を訪問した際に「知恵を出さないやつは助けない」などと発言して批判された問題の責任を取った。復興対策の要として新設した重要閣僚に就任してわずか9日目の辞任に、与野党内で首相の任命責任を追及する声が広がっている。首相は5日中にも後任を決めたい考えだが、首相の早期退陣論に拍車がかかるのは確実だ。
首相は同日午前、首相官邸で復興相の後任人事を進めた。会談した民主党の斎藤勁国対委員長代理に「今日中にでも後任を決めたい」と人選を急ぐ考えを示した。
松本氏は午前の閣議前に首相に会い「今後の国会運営を考えると迷惑をかけるわけにはいかない」と述べ、復興相と防災担当相の辞表を提出した。首相は慰留したものの「残念だ」として受理。は閣議後の閣僚懇談会では「電話でも話があり、直接会って話も聞いた。強く慰留したが、意志が固かった」と説明した。
松本氏は辞任表明後の記者会見で「被災者に寄り添っているつもりだったが、言葉が足りなかったり、荒かったりしたのは不適切だった」と釈明。辞任の理由については「個人的な都合だ」と詳細を語らなかった。
枝野幸男官房長官は閣議後の記者会見で「首相も私も辞表を提出されることは寝耳に水だった」と突然の辞任だったことを説明。首相の任命責任を巡っては「復興の基本方針や赤字国債発行法案など課題が目の前にある。その責任から逃れることも無責任だ」と述べ、松本氏の辞任に伴う首相の退陣を否定した。
震災復興は菅政権の最重要課題。先月中旬の復興基本法の成立を受け、復興対策本部の発足と復興相の新設が決まった直後の担当閣僚の辞任は復興にも悪影響を及ぼす。首相の任命責任を問う声は与野党に広がった。
与党内では鳩山由紀夫前首相が都内で記者団に、首相に任命責任があるとして早期退陣を求めた。国民新党の下地幹郎幹事長は「政権へのダメージは大きい」と語った。
野党は首相の任命責任を追及するが、今年度第2次補正予算案や震災関連法案の審議には協力する姿勢を変えていない。ただ、後任人事などを見極めるため、与党が週内の審議入りを求めている原発賠償支援法案は影響を受ける可能性がある。
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