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障害者自立支援法に代わるもの

障害者自立支援法改正案  
障害者が受ける福祉サービスに原則1割の自己負担を求めた障害者自立支援法に代わる総合福祉法制の検討がされている中、今国会に提出された。昨年3月に前政権が国会に提出した政府案とほぼ同じ内容で、自民、公明両党が議員立法で提出。与党も改正案を提出したが双方が取り下げ、衆院厚生労働委員会の委員長提案とした。 改正案は、発達障害を障害に位置付けるなど評価される点もあるが、障害者団体の中には(1)障害者の意見を十分踏まえていない(2)法案に自立支援法の廃止期限が明記されていない−ため「自立支援法の延命につながる」と反対する意見がある。


http://www.nishinippon.co.jp/wordbox/display/7454/
障害者自立支援法に代わるもの 「ともに学べる教育を」 「地域格差ない制度に」 「改革へ、私たちの声を国会に」
(2010年6月16日掲載)

 ●福岡でシンポ

 政府が廃止を決めた障害者自立支援法に代わる新しい総合福祉法制に「地域の声を届けよう」と、障害のある当事者や支援者が集まって5月30日、「分けない生活、分けない教育―地域で生きることが当たり前」と題するシンポジウムを福岡県春日市で開いた。障害者施策に携わる民主党の国会議員を招き、制度改革への検討状況や方向性について聞いた後、現場が直面している問題や要望を出し合った。

 民主党の障がい者政策推進議員連盟会長を務める谷博之参院議員が基調報告。与党の障害者施策の基本として「『すべての障害者が地域社会で生活する平等の権利を有する』とした国連の『障害者の権利条約』に沿ったものでなければならない」と述べ、自治体間でサービス支給に格差が生じている現状について「明らかに条約違反」と指摘した。

 雇用や教育、医療など個別の政策課題についても議論のポイントを説明。福祉施設での授産労働で得られる工賃の乏しさに加え、生活保護より低水準の障害年金だけで生活している人が多いことを挙げ「生きていくための額に引き上げないといけない」と強調した。

 今国会で衆院通過した自立支援法改正案については「与野党衝突で委員会がストップした状況を打開するために出てきた。ずばり言うと政局がらみ」と明かしつつ「障害者団体からは、今までよりも半歩前進という声もある」と理解を求めた。

 パネルディスカッションには、同じく民主党の神本美恵子参院議員も参加。障害のあるなしで学ぶ場を分けるのではなく、同じ教室でともに学ぶ「インクルーシブ教育」を推進する神本議員は「すでに、すべての子どもの就学、学籍を一元化し、特別支援学校への就学を希望制にしている自治体もある。課題はあるが一歩踏み出すことが大切」と話した。

 久留米市で共同作業所「ごろりんハウス」を運営する中山善人さん(56)は「施設に入る補助金の8割が人件費。施設によっては職員に月給を7―8万円しか払えないところもある。これでは職員も生活できない」とし、地域で共生する社会を実現するためには「介護職の身分保障も必要」と指摘。また「発達障害、学習障害などの名前を付けて最初から別々に分けて教育する仕組みでは“連帯”という言葉が抜け落ちてしまう」と述べた。

 会場からも問題提起があった。障害者自立支援法により、市町村の地域生活支援事業としてスタートした「移動支援」について、福岡市東区の障害者支援施設で働く男性は「福岡市の場合、公園利用は禁止。『散歩は認めていない』とか、『税金を使って公園を利用することに市民の理解が得られない』と言われる。周辺市町村では認めている所が多いのに…」。

 これに対し、谷議員は「まさに来年の通常国会に『交通基本法』案を提出しようとしている。移動する権利を明文化し、行政がきちんと担保する仕組みを作ろうとしている」と答えた。

   ◇   ◇

 障害者政策全体を見直している政府の「障がい者制度改革推進会議」が7日にまとめた第1次意見には、人権被害の救済を目的とした障害者差別禁止法案の2013年通常国会提出▽政府が検討中の年金制度改革に合わせ、障害者の所得保障を検討する−などが盛り込まれている。

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