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言論活動を萎縮させる効果 同和を梃子に 

人権擁護法案・国民は西田議員の訴えに注目を!!
2008/06/22 20:28
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/618326/

 私もいろいろ忙しく、紙面に、ブログにと書くべきことがいろいろあって紹介が遅れましたが、これまた重要な人権擁護法案の現在について報告します。まずは、20日の自民党人権問題等調査会について書いたものの、紙面ではボツ(ウェッブ版では掲載)になった産経政治部、原川貴郎記者の玉稿からです。いやほんと、毎度書いていますが紙面は本当に狭いのです。記者同士で飲むと、その話題が必ず一度は出るほどですし、私もみなさんに読んで欲しい原稿がずっとデスクノートにはさまれたまま眠っています。それはともかく…。

《自民党の人権問題調査会(会長・太田誠一元総務庁長官)は20日の会合で、人権擁護法案をめぐる協議をいったん休止し、臨時国会の召集にあわせて再開することを決めた。

 人権委員会の権限を大幅に縮小した修正案(太田私案)への批判は根強く、会合で「結論を出すのは時期尚早だと決断するのも調査会長の見識だ。機が熟していないので私案は取り下げてほしい」(古屋圭司衆院議員)など協議打ち切りを求める声が相次いだ。しかし、太田氏は「機が熟していないのは分かるが、さらに具体的、個別的に詰めていきたい」と協議継続の意向を示した。》

 国会閉会中の協議は取りやめというのは、これは国民の反発の声がそうさせたのだと思います。それで、いつもは調査会の取材メモを私にくれる原川記者なのですが、20日はあまりの多忙さにメモをつくる時間も余裕もなく、とりあえず、放っておいたそうです。ところが、自民党の戸井田とおる議員のブログ「丸坊主日記」に、下記のような記述があるのを読んで、改めてメモをつくって送ってくれました。とりあえず、21日の戸井田氏のエントリを読んで、崇高な使命と義務に目覚めてテープ起こしに取り組み、本日夜になって私にメモを届けてくれた次第です(感謝)。

《こんにちは、戸井田とおるです!

いつもお世話になり、心より感謝致しております!

また、戻って来てしまいました。それだけ太田会長の気持ちが固いということなのでしょうか!今回もひな壇は勢揃いされ、壮観でありました。この度の第16回目の会合はNS参議院議員の発言で終わったような感じがしました。会長はじめ執行部もNS参議院議員の発言のあと、一瞬水を打ったようになり、人権局長もしどろもどろで、勝負あり!といった感が有りました。

しかし、その後配られた資料に執行部側の内部資料が間違って配られ私が指摘すると太田会長は苦笑いしながら回収を指示していました。最後の一任を取り付けるところまで綿密な打ち合わせがされているようです。太田会長の最後の挨拶で、休会中は調査会を開かないような言い回しの発言と、臨時国会が召集されたらまた始めましょうとのことでしたが、政治の世界は夜討ち朝駆けだまし討ち何でも有りの世界ゆえ気を抜かず頑張ってまいります。

会の詳細は「IZA!」の阿比留さんのブログにアップされていると思いますので、NS議員の発言を確認してください!》

いや、しかし、戸井田先生、一応確かめてから私の名前を出していただきたいところです(笑)。戸井田氏のブログを見て私のところを訪問し、がっかりさせた人には申し訳ないので…。ともあれ、20日の調査会の様子はこんな感じだったようです。やはりブログの字数制限の関係で割愛した部分も多いのですが、戸井田氏のブログ内容と合わせると、その場の雰囲気がよく伝わるかと思います。実にひどいものです。ここのところ外交問題について頭を悩ましてきましたが、日本は昨年の参院選以降、本当におかしな方向に進みつつあると痛感しています。

《稲田朋美氏 今日この法案ではなくてこの会の仲間の議員の発言についてちょっとお話しをしたいと思います。ここは人権問題調査会ですから、私はこの会の仲間の発言、そして言論の自由、政治活動の自由はきちんと守っていただきたいと思うんですけれども、前回(前々回)西田さんがこの会で発言されたことに関しまして、京都の自由同和会というところから、抗議の文書が西田さんの同僚に配布をされております。そしてまた配布された資料を見ますと、太田会長宛にもその方から、抗議文とそしてまた西田さんに対して指導するようにっていう要請文が来ているわけであります。そして西田さんのこの会での発言が、特定の人物に対する名誉毀損に当たると、そして訴訟準備中であるという文書であります。

もちろん名誉毀損というのは公然事実を摘示して、ある特定の人物の社会的地位を低下させる、そういった言動でありますけれども、私はこの自民党というこの閉ざされた部会内での発言が、公然に事実を摘示したことになるのか、そしてまた私もその場にいましたけれども、西田さんの発言が誰か特定の人物の社会的地位を低下させるものと私は認識をしなかったわけであります。しかし、このような訴訟を準備しているというような文章が同僚にまかれること自体、西田さんの政治活動の自由に対する制限でありますし、この点はぜひとも人権を尊重するためのこの会としては、こういった抗議文に対しては毅然とした対応をとっていただきたいというのが一点。

もう一点はこの文章でも分かりますように、もし人権委員会なる強大なものがあれば、訴訟を準備することなくすぐさま駆け込み寺としての人権委員会にその方が駆け込んで、そのことがまた西田さんの政治活動を萎縮させる。そして政治家全体に対する言論の自由政治活動の自由に対する萎縮の非常にいい例だと思います。しかもご丁寧なことにこの会での発言を一字一句文章にしたものを添付されているわけでありますが、一体どうしてそういったことが起こるのかという点も含めて私は会長のご意見を伺いたいと思います。

太田誠一会長 ここにはですね、前からお答えしてますけど、報道関係の皆様はメモを取ることを認めておりますので、そういうものが出るということは考えられるわけでございます。私のこういったことも、逐一私が何を言ったということも、外の世界には伝わっているように思っております。いろいろなところで、インターネットを含めていろんなことを言われておりますので、それは外に出ているというふうに認識をいたしております。

石井準一氏 稲田先生から発言されたことで、この調査会そのもので発言したことによって大きな不利益を被るということになれば、この調査会でまともな発言ができないということになりますので、今稲田先生に言われたことに対して、会長としてどのような対処を考えているのか、まずその辺をお伺いしたいと思います。

太田氏 書面は私のところには来ておりません。あるいは来ているのかもしれませんが、見ておりませんので確かめてみますけれども、今のお話しはどういうことなのか、私はよく確かめてからご返事をしたいと思いますが、お聞きしただけではちょっと何とも判断がつかないところでございます。

稲田氏 お聞きしたかったのは、前回の西田さんの発言に対してそれが名誉毀損に当たるから、会長宛に、西田さんを指導するように、ということなんですが、こういうことをもし会長が受けられて、真に受けられて、指導するようなことがあったら、要するに私たちの政治活動の自由が、言論の自由も…。こういうことに対しては毅然とそんなことはできないというような対処をしていただけるんですかということです。

太田氏 そんなことはできません。

石井氏 訴訟準備中ということが文言に唱われているので、その事実関係が起こった場合に会長としてどのような対応をするのかお聞きをしたいと思います。

太田氏 今の現行法でそういうことを考える方が出られてもですね、その、訴訟を起こされるということについてわれわれが何か申しあげることではないんじゃないかと。調査会(訴訟)を起こしたってそれに対して対抗して何かするっていうことが何かあればいいけどもですね。

西田昌司氏 私のことでいろいろ話になったんで、発言の機会を頂戴したいと思います。要するにですね、この問題は、前も言いましたけれどもね、こういう政治家がこの言論の自由、人権問題について本音で語っているんですよ。本音で語っているものを圧力が掛かって私の発言が地元で妨害をされる。そしてそのことについて、今度は訴訟するというんですよ。で、今の法律の体系ではね、これその程度で終わるかもしれません。しかし、まさにこの人権擁護法なるものができたらですよ、訴訟以前に、私、呼び出されることになるんじゃないですか。こんなことをしてしまえば、言論の自由はなくなってしまうじゃないですか。だから自殺行為だと、そのことを申しあげているんですよ。

みなさん方も考えてください、よくこれ差別と被差別の話で、差別された者でないと差別された者の気持ちは分からん。足を踏んだものが足を踏まれたものの気持ちが分からんとおっしゃるけれども、みなさん方も現実にやられてくださいよ、これ。逆のようなことをされたらどうなるんですか、これ。やっていられませんよ。だから、こういう制度をつくってしまうと、このこと自体がですよ、訴訟の前に指導対象になってくるんじゃないですか。だからそこをね、みなさん方は本当に真剣に考えていただきたい。こんなことをされて、政治家の議論がちゃんとできるんですか。そこがまず一番の問題。それとこの際、私申しあげたいんですけども、公的な例えば公務員の人権侵害ならいいんじゃないかと、こういうことをおっしゃる方がおられるんです。なるほど私も公務員のそういうケースがあるだろうなと思うんですけどね。(中略)

最後に申しあげますが、私はここで部落解放同盟という言葉は一言も使ったことはない、同和団体という発言でありますから、その辺はお間違えのないのようにしたいんですが、部落解放同盟から私が圧力を受けたりしたことはないんです。それは。
 その中でもう一言付けさせていただくと、私は地元で税理士をやっておりまして、税務申告に同和地区の方がこられました。その方はこう言われたわけですよ。「西田先生、私たちは団体を通じたら税金を払わなくていい。しかし、そんなことをするのは嫌だ。何故嫌かというと自分の子供は優秀で奨学金をもらって東京大学まで行っている。国のご厄介になっているんです。これだけ国のご厄介になったら、せめて私もきっちり税金を払いたい」こういうことをおっしゃるんですね。非常に私はこれ、涙が出ましたですよ。まさにね、こういう方がおられるんです。
 同和ということをひとくくりにしてしまって、こういう真面目な方の名誉まで毀損することになるんじゃないのか。地域改善特別法で格差の問題はずいぶん、これ今まで何兆円もつぎ込んでやってきたはずなんですよ。あと問題は精神的な名誉の問題なんですよ。名誉にかかる問題を慎重に取り扱わないとね、それをまた特権的なことだということにされてしまうと、本当に真面目に誇りを持って生きられてる方々が逆に傷つくことになってしまうんじゃないでしょうか。そういうことも含めてね、私は慎重に取り扱うべきだと申しあげているんです。

3つ申しあげました。一つは今までのこの会の中で出てきた問題。実際私はそういう目にあっているわけですから。しかも、私には来ないんですよ。周りの人間に(くる)。後で聞いたら「西田くん、君なんかこんなきているよ」と。どれだけ気色悪いことですか、これは。本当ですよ、これ。こんな形でこの調査会が人権擁護しているなんて言いますけれども、私自身、私の人権は一体どうなるんですか、これ。私は黙れっていうんですか。本当にひどい話なんですよ。それがこの法律をつくることでますます助長されてしまうじゃないですか。それと公的な公務員(による人権侵害の救済)を言うならまず法務省が自ら実践すべきですよ。そこの話を整理しないでいきなりもってくるのはおかしい。

それと非常にまじめな、誇りを持って生きておられる同和の方々の名誉を守るためにはもっと違うことがあるんじゃないかということなんです。そこをぜひ考えていただきたい。

稲田氏 西田さんの発言に関連して、私はやっぱり自民党はたとえ意見が違っても言論の自由がある、そして仲間の言論の自由を守ってくれるのが自民党だと私は信じているんです。太田会長と私は意見が違いますけれども、それぞれが真摯な気持ちで議論していることは私は認め合っているので、私はぜひとも西田さんの発言に対する圧力について毅然と抗議をしていただきたい。そして人権擁護局長は裁判官だからおうかがいいをしますが、前回の西田さんの発言が特定の人物に対する名誉毀損にあたるかどうか、この点きちんと答弁してください。
 だって、この怪文書というか、西田さんの同僚にまかれた文書には「弁護士に相談をしたら、これが特定の団体の特定の人に対する社会的地位の低下であり、人権侵害、違法行為である」ということを受けたので、訴訟準備をしてますと書かれているわけです。ここにいなかった人は西田さんが本当に違法行為をしたのか、人権侵害をしたのかと思う内容なんです。

私は弁護士ですけど、ここにいましたけれども、前回の西田さんの発言が特定人の社会的地位を低下させるものとはまったく認識をしなかったわけですから、その点の答弁を人権擁護局長にやって頂いた上で、やっぱり太田会長、仲間の言論、例え違う言論であってもきちんと言論の自由は守るということを言っていただきたいと思います。

法務省人権擁護局長…先ほどございました西田議員のご発言の問題ですけれども、ここで発言を私どもが聞いている限りではそれがただちに名誉毀損に当たるとまで考えてはおりませんけれども、ただ裁判の性格上、訴状で誰がどのような形でどのように影響をするのかということは具体的な訴状の内容をみないとわかりません。その結果を見てみないと最終的な判断はできません。そして裁判が提起されれば行政である現在の人権擁護機関、あるいは独立した行政委員会であって、裁判所が審理されれば、それが優先されますので、裁判の場になった場合には私どもとしては発言は控えさせていただくことになろうかと思います。

太田氏 (文書を)見ておりません。私もあまり事務所におるのは長くない方なのでひょっとして来ていても見ていないこともあります。自身はないけれども、今見ておりません。それに対してどうするのかというのは見てみないと分からないし、お聞きした範囲では例えば今、考えている私が私案として出した人権問題でいえば、西田さんがここでおっしゃっていることはまさに政治家としての発言でございますので、救済の対象から除外すべきとして列挙したものに入ると思いますので、問題はないと思います。》

 …こういう事実、早くも明らかになった弊害を突きつけられて、なお人権擁護法案の成立を目指すという議員たちに、一言言いたくなりました。私は、この放言ブログにあっても、汚い言葉遣いはすまいと心がけてきたのですが、ここは禁を破り、「ふざけるな、国民をどこまで愚弄する気か!」と敢えて書きます。外交に内政に、このようなていたらく、どうしようもない堕落と退廃を生んだのはしかし、繰り返しますが有権者の一票が決めた昨年の参院選の結果です。

 新聞や雑誌などで、ねじれ国会にもいいところがあるだとか、福田政権は小泉、安倍両政権の尻ぬぐいで大変だから気の毒だとかいう論評をよく見ますが、ことの軽重、何が大切で何がそうでもないかの優先順位がまったく分かっていないか、参院選後にこの国がどういう方向こ進みつつあるかに注意を向けていないセリフだと思います。はっきり言えば、馬と鹿とその眷属が大きな顔をしてのさばるようになっているわけです。私は、心の底から怒りを覚えています。

 心ある国民がまず、この西田議員を守り、支援すべきだと信じます。議員を生かすも殺すも、力を持たせるのも無力化させるのも、すべては国民であることは、百回でも千回でも繰り返しますが、まごうかたなき事実です。国政の主役は、よくも悪くも間違いなく国民なのですから。

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