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私人間へ権力的介入意図露骨

人権救済のための法案です
太田誠一 at 2008/6/06 20:46:22
http://www.election.ne.jp/10829/59486.html

きょうも人権問題等調査会を開きました。私案「話し合い解決法案」に多くのご意見をいただいています。

なんのための法案か、法律を作る根拠となる事案があるのかといった質問もありましたが、人権救済のための法案であり、この調査会の場でも50の事例を資料として配りました。

例えばことし2月、「奴隷労働」と報道された事例です。札幌の食堂に長期間無報酬で労働を強いられていた知的障害のある4人を、市が7年前に察知していたにもかかわらず知らぬふりをしていたというものです。障害者年金も横領されていました。市の調査の実態が明らかでないこうした事案に、私案では調停仲裁、勧告といった手段で救済しようとするものです。

個別法で手当されていない分野があり、仮に個別法で同じような手当をするとなると省庁ごとに定員を確保し機関を設置することとなります。行革的には定員を確保することの問題と,そのような機関を設けたとしても、その省庁からの独立性を確保できるかという問題もあります。

法テラスや民間ADRで対応すべきではないかというご意見については、法テラスは振分けをすることにとどまりますから最終的な紛争解決の機関ではありません。

民間ADRに任せることとは、現在3つしかない弁護士会のADRに委ねることです。民事調停で対応することは、そもそも裁判所に行けない弱者のための仕組みを作ろうとしているのであって、それぞれの役割はありますが、今回の目的は損害賠償請求ではなく救済することです。

道徳で解決すべきとのご意見もありますが、道徳心が向上するまで虐待や差別の被害者を放っておいてよいわけがないと思うのです。

旧法案と私案の違いは、申し立てる側に対しての対抗措置を明記したことです。また、人権救済の対象を限定しました。具体的には、旧法案はバスケットクローズを設けていましたが、それを削除したこと、差別的言動については反復して行うものとしたこと、不利益措置の対象を不法行為に限定したことなどです。旧法案とは根本的に違うものです。

不法行為は最高裁まで争われる問題であり、限定にならないとのご意見がありますが、争われている間は判例にはなりません。不法行為の最高裁判決の判例と法令だけに基づいて判断を行うものであり、不法行為の解釈を行政に委ねることはしません。

私案には事実の確認に基づく調停仲裁と書きましたが、そもそも公正な判断を行うためには事実の確認が必要であり、そのための手続きとしては、なんらかの調査が必要だと思います。人権擁護局の仕事について、きちんと法律を設けてガラス張りの中でやってもらうということです。

また、行政に対して独立性を確保することが至上命題ですから、その独立性の確保について合意することができれば、それが三条機関でなければならないのかどうかについて、議論していきたいと思っています。

ADRによる、話し合い解決法案を提案(与党PT) (5月29日)

2008/5/29


5月29日、人権問題等調査会を開きました。これまでの議論を踏まえて、11項目の私の素案「話し合い解決法案」を提案しました。その内容は、以下の通りです。

①法案の名称は、名は体を表わすこととするため「話し合い解決」法とした。

目的は、②人権尊重社会の実現などといった大上段に振りかぶった目的とせず、「法の支配の下で人権紛争を解決する」こととした。

人権救済の対象を限定し、③人権の定義や人権侵害の定義を行わず、人権侵害の類型を列挙して、それらだけを救済の対象とする法律とした。④任意の救済の対象から、“近隣との紛争”のようにいずれか一方が優越的立場にあるとは言えない類型を除外した。⑤「話し合い解決」の対象から具体的な内容を明示しない条項(バスケットクローズ)を除外し、差別的言動を反復して行われるものに限定して「言論の自由を妨げる」とする懸念に応えた。

制度の濫用を防止するため、⑥勧告など申し立てられる側に不利益な措置の対象を、「不法行為」に限定することにより、「委員会」は過去の判例によってしか判断することができなくなる。⑦申し立てられる側が申し立て自体を不当として人権侵害の救済を求めることができるとしたことは、濫用に対する強い牽制となる。

その他に、⑧民間ADRを活用するとは、行政各部から独立して設けられる「委員会」に『話し合いによる解決』を進める際、調停仲裁については「委員会」の責任において民間弁護士に委託してもよいということ。⑨差別的言動に関しては委員会の調査を拒否した場合においても過料を課さないこととし、「言論の自由を妨げる」とする懸念に応えた。⑩報道関係も「法の下に平等」とし、行き過ぎた取材活動(メディアスクラム)を問題にする条項は設けないこととする。⑪人権擁護委員の制度を現行通りとすることにより、外国人は除外される。

素案の原文です。
http://www.otaseiichi.jp/oshp/report_top.html
話し合い解決法案(太田私案)(PDF形式: 99KB)
解説(PDF形式: 88KB)
別紙(PDF形式: 71KB)


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