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アイヌを先住民族と認めるよう

アイヌ民族:「先住民族」国会決議案まとまる 政府、将来の補償懸念 /北海道

http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20080524ddlk01010163000c.html

 ◇認定にはハードル残る
 アイヌを先住民族と認めるよう求める国会決議案が23日、超党派の道内選出国会議員らでつくる議員連盟「アイヌ民族の権利確立を考える議員の会」でまとめられた。ただ、政府は、先住民族の認定が将来的に土地の補償要求などにつながることを懸念。自民党内には国会決議そのものに慎重論も残っており、北海道ウタリ協会(加藤忠理事長)の悲願である先住民族としての認定には、まだまだ高いハードルが残っている。【高山純二】

 07年9月に国連で採択された「先住民の権利に関する宣言」は「先住民族は、伝統的に領有、または占有かつ使用している土地や領土、資源に対する権利を有する」と明記している。このため、政府内では「宣言に規定される権利を要求されると困る」という意見が根強く、先住民族の認定は消極的だ。

 政府内の懸念について、議員の会世話人の鈴木宗男・新党大地代表は「ウタリ協会は大所高所にたって判断してくれている。政府や行政が懸念しているような話はない」と否定。代表世話人の今津寛・自民党道連会長も「加藤理事長は『土地の問題などはいっさい要望しない』と町村信孝官房長官にはっきり伝えている」と述べ、先住民族の認定と具体的な権利要求を切り離しているという考えだ。

 一方、ウタリ協会内部には漁業権や狩猟権のほか、教育や就職に対する特別な措置を主張する声も依然として残っている。加藤理事長は「(設置を求めている)有識者懇談会で討議してもらえばいい。(国会決議を)やる前から『これもだ』『あれもだ』ということにはならない」。

 国会決議に向けた動きについて加藤理事長は「言葉にならない。うれしくて言葉にならない」と涙を浮かべながら感謝の意を示した。

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 《アイヌ民族を先住民族とする国会決議(案)》(要旨)

 我が国が近代化する過程で、アイヌ社会や文化の破壊が進み、「同化政策」により伝統的な生活が制限、禁止された。法的には等しく国民でありながらも差別され、貧窮を余儀なくされたアイヌの人々が多数に上ったという歴史的事実を厳粛に受け止めなければならない。

 アイヌが民族としての名誉と尊厳を回復し、その文化と誇りを次世代に継承していくことは、国際的な価値観の共有であり、我が国が21世紀の国際社会をリードしていくためにも不可欠である。

 政府は左記の施策を早急に講じるよう、決議する。

 (1)政府は、アイヌの人々を北海道に先住し、独自の言語、宗教や文化の独自性を有する先住民族として認めること。

 (2)政府は、高いレベルで有識者の意見を聞きながら、これまでのアイヌ政策を推進し、総合的な施策の確立に取り組むこと。

毎日新聞 2008年5月24日 地方版

アイヌ民族:先住権、超党派議連が国会決議案まとめる 自民の対応焦点に

http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20080523ddj041010002000c.html

 超党派の道内選出国会議員らで作る議員連盟「アイヌ民族の権利確立を考える議員の会」(代表世話人=今津寛・自民党道連会長)は23日午前、国会内で会合を開き、アイヌを先住民族と認めるよう政府に求める国会決議案をまとめた。先住権の具体化へ向け有識者から意見を聞く機関の設置を求めることも盛り込み、今国会中の提出・採択を目指す。ただ、自民党内には慎重論もあり、同党の対応が今後の焦点となる。

 決議案はアイヌについて、日本の近代化の過程で労働力として拘束・収奪され社会や文化の破壊が進んだと指摘。「貧窮を余儀なくされたアイヌが多数に上った歴史的事実を厳粛に受け止めなければならない」と明記した。そのうえで政府に対し「アイヌを独自の言語、宗教や文化の独自性を有する先住民族として認める」「高いレベルで有識者の意見を聞きながらアイヌ政策を推進し、総合的な施策の確立に取り組む」ことを求めている。

 社民党の福島瑞穂党首と国民新党の亀井静香代表代行、新党日本の田中康夫代表が世話人に加わり、今津代表世話人は「すべての政党がそろって決議を目指すことになった」と強調。会合に同席した北海道ウタリ協会の加藤忠理事長は「歴史的な一ページで、感謝しかない。アイヌへの理解者が一人でも二人でも増えることがうれしい」と話した。

 今後、各党の世話人が決議案を持ち帰り、5月中の国会提出を目指し党内手続きに入るが、自民党内がまとまるかはなお不透明だ。【高山純二】

毎日新聞 2008年5月23日 北海道夕刊

アイヌ民族:先住権確立へ請願 政府、国会決議条件に有識者懇設置へ

http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20080523ddr041010002000c.html

 北海道ウタリ協会は22日、アイヌ民族の先住権確立に関する請願書を衆参両院に提出した。請願では(1)先住民族として認定(2)権利を審議する有識者懇談会を官邸に設置(3)社会的・経済的地位向上のため法的措置による総合的な施策の確立--を求めている。(2)について政府高官は22日、「国会決議が採択されれば設置する」と述べ前向きな意向を示した。

 請願に先立ち、東京・日比谷公園で行われた集会には約230人(主催者発表)が参加。加藤忠理事長が「絶対に先住民になるんだという思いで東京に来ている。(国が)アイヌの生命をきちんと受け止めてくれると願っている」とあいさつ。国会までの約1・5キロをデモ行進し、「差別撤廃と人権擁護を強化せよ」などとシュプレヒコールを上げた。

 加藤理事長らはまた、超党派の議員連盟「アイヌ民族の権利確立を考える議員の会」世話人の国会議員とともに、首相官邸で町村信孝官房長官と面会。効果的な施策の確立などを求める要望書を提出した。加藤理事長らによると、町村官房長官は「しっかりやります」と答えたという。

 「議員の会」は有識者懇談会の設置のほか、先住民族認定などを求める決議の今国会提出を目指している。政府高官は先住民族認定については「(有識者懇談会で)議論するということだ」と述べた。

毎日新聞 2008年5月23日 北海道朝刊

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