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古賀・二階の狙いは?

http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/481962/
自民党・人権問題調査会は法案反対派が押していたけれど…

 今朝の新聞各紙は、人権擁護法案の国会再提出を目指す自民党の人権問題調査会(太田誠一会長)の会合が昨日、約2カ月半ぶりに開催されたことを報じています。結論から言えば、この会合では反対派・慎重派の意見表明が相次ぎ、推進派・賛成派はほとんど発言しなかったようです。とりあえず序盤は反対派に勢いがあったようですが、まだまだ油断はできませんね。

 党執行部にいる推進派の巨頭、古賀選挙対策委員長や二階総務会長らは、まずは反対派に好きに発言させてガス抜きを図った上で、反対派が油断したころに自派の議員を大量動員して賛成多数で法案提出に持ち込もうとしているのかもしれません。今後も動向を監視していく必要がありそうです。

 で、この会合に各紙がどういう見出しをつけたかというと、産経は「人権法案 自由に議論 自民調査会 修正し『今国会提出』」と書き、太田氏や鳩山邦夫法相の意向はこうであるという点を見出しにしています。日経は直截に「慎重意見が続出 自民調査会 再検討が本格化」、読売はもっとストレートに「人権法案の反対論噴出 自民の保守派議員中心に」と分かりやすいですね。朝日も「人権擁護法案 不要論が続出 自民、論点整理」と書いています。毎日は「再提出向け議論 自民調査会 党内対立の火種に」、東京は「人権擁護法案 揺れる自民 議論再開も異論噴出」と政局チックに取り上げています。

 うーん、産経ももっと素直な見出しにした方がよかったかもしれませんが、あるいは警鐘を鳴らしたいという意図だったのかもしれません。それでは、会合で実際に出た意見はどんなものだったのか。私は諸事情があって昨日の会合は取材に行けなかったのですが、後輩の原川記者が詳細なメモを起こしてくれましたので、それにおんぶに抱っこで紹介したいと思います。会合には記者は入れないのですが、原川記者は、ICレコーダーに「壁耳」させてやりとりを再現してくれました(肩書き、敬称略)。

■0213午前 人権問題調査会メモ 太田誠一、鳩山邦夫あいさつ/オン/党本部/各社 ※ 司会は塩崎恭久元官房長官(調査会長代理)

 太田誠一:今日は何か月ぶりになるか、去年の12月以来、ちょっと店を閉めておりましたが、今年に入りまして初めて店開きをしました。人権問題等調査会、長年の懸案であります、人権を救済する法律をつくるということで、議論が続いている。私自身も、前回申しあげたが、平成11年の人権擁護推進に関する審議会の答申を当時の総務庁長官として受けました。そしてそれを受けて、答申の前半の部分として人権教育啓発に関する法律というのが議員立法で出されたが、その提案者の一人にも名を連ねさせていただいた。後半の人権救済についての法律は、その後政府から提出されたが、平成15年ぐらいに一度、わが党の法務部会などは通りましたが、国会で廃案になったわけです。
 そういう試行錯誤していろいろなところうまくいっていない法律案ですが、日本という国がしばしば、人権を尊重しない国でないかと誤解されがちなところがある。決して実際にはそんなことはないと思いますが、誤解されがちなところがあるわけで、国際社会の中で位置づけはその時代、その時代で変わってくるわけですから、まずわが国自身がきちんと姿、形を整えておくということが大切だと思っている。そこで初めて他の国々に対して、目下だれが見ても人権を尊重していない国々もあるわけですから、そういう国に対して堂々とものが言えるようにならなければいけないと思っている。
 そういう意味で、議論のあったこの法律案だが、どうぞ忌憚のないご意見をここでご開陳をいただき、またなるべく、私も政府側にはできる限りの譲歩をすることを求めますし、また皆様方にも何とかこの法律を、たとえ今出ているものとだいぶ性格の違ったものになったとしてもまとめてあげようというふうな気持ちになっていただきますよう心からお願いいたしまして、ご挨拶といたします。

 鳩山邦夫:読むのは嫌いですが今日は(ペーパーを)読みます。人権擁護行政を所管する法務大臣として一言ご挨拶申しあげます。いわれのない差別をなくし、人一人が尊ばれる豊かな社会を実現するためには、人権擁護行政の充実強化が極めて重要な政策課題です。法務省におきましては約1万4000人の人権擁護委員とともに、人権啓発に関する施策の推進と人権侵犯事件の調査救済活動を通じて、人権侵害の予防と人権侵害による被害者の救済に努めているところです。しかしながら、わが国においては子供老人など弱者に対する虐待、女性に対する暴力、学校や職場におけるいじめ、障害等を理由とする差別偏見、いまだのこる同和問題など依然として数々の人権問題がございます。
 それにも関わらず、我が国には現在のところ人権の擁護に関わる基本的な法律がございません。人権擁護行政をより一層進めていくためには、やはり人権擁護行政に関わる法制度を整備していく必要が大きいものと考えております。平成13年5月、人権擁護推進審議会の答申において、女性や高齢者、障害者、同和関係者、アイヌの方々、外国人、HIV感染者、同性愛者、ハンセン病患者等に対する差別や家庭や施設における虐待が極めて顕著な問題となっているとの認識のもと、人権擁護行政の分野において、簡易性、柔軟性、機能性等の行政活動の特色をいかした人権救済制度を整備していく必要があるとの考えが示されたわけです。人権擁護法案はこの人権擁護推進審議会の答申を踏まえたものであり、云々と書いてありますが、ここから読むのをやめます。

 そこで今、太田会長からもお話がありましたように、私はこう考えております。つまり人権擁護施策推進法、それに基づく審議会から答申が出され、それは最大限尊重ということになるのは当たり前のことだろうと思います。

 人権擁護委員、現在1万4000人のこの制度は、私が生まれた直後ぐらいから続いているわけで、みなさん立派にボランティアで頑張っていただいているが、人権を守る基本法がないというのは、非常に残念なことであって、自民党、われわれが人権その他の問題についても優しい政治をやるんだということを示すためには何らかのものが必要だと考えております。

私は大臣になった直後の所信表明で、人権擁護法案の再提出と確か述べたのであろうと思いますが、それはやめます。人権擁護法案の再提出といいますと前のものがそのまま出る形になる。そうじゃない。今、太田会長がおっしゃったように、どんどん話し合いをしていただいて、刺があるなら、話し合いでどんどん抜いていただいて皆さんにいい物をつくっていただいて、それを閣法で行くというのであるならば、法務省で受け取って閣法の形にする。私は今完全にそういう気持ちでございます。

ですから、初めに法案ありき、初めに賛否ありきという形ではなくて、どういういいものをつくろうかという観点でお話し合いをしていただければ、天下の大自民党ですから、必ずいいものをつくっていただけるものと確信をいたしております。再提出は従来のものをそのまま出す(と)、この規定はなんだ、定義があいまいじゃないか、なんだかんだというその議論は、前の法案をベースにしないで、フリーにやっていただいて、優しい人権行政、人権救済のためには、どういうものが必要なのか、皆さんで大いに話し合っていただきたいと思います。これは私のかなり個人的な見解でございますが、今の私の気持ち、率直に表現いたしました。さまざまなご議論があったことは、すべて記録は読ませていただいていますが、前の廃案になった法案であればそういう議論になるのは仕方がないかもしれませんが、その刺を一つずつ話し合いで抜いていただければ、いや抜くことは十分可能である。皆さんの叡智に期待をさせていただいて、ごあいさつとさせていただきます。

 《以下、出席議員の発言の中から、原川記者の判断で必要と思われた主な意見を抜粋》

【マスコミは対象から外すべきだ】

 岩永峯一:前回から問題になっていたのは人権侵害の定義、人権委員会の独立性の問題、人権擁護委員の国籍条件、相手方の保護、人権委員会の調査権限、そして報道関係条項など、これらがずっと前回の古賀委員長、杉浦大臣のときの提案等で議論になっていた。
 報道関係状況だけについて発言させていただきたい。報道機関等による人権侵害は調停、仲裁、勧告等の特別救済の措置の対象とする。これは42条の1項4号がそれらの措置は別に法律で定める日までその間実施しないということで実質凍結になっている。しかしこの問題については大変国民的関心も高いので、この問題については削除ということで一切この問題についてのこちらからの条項に対する提案はしないということでご審議いただければありがたい。

【反対(慎重)論】

 早川忠孝:日本が人権に対して非常に鈍感な国であるというようなプレゼンテーションは間違いだ。日本の憲法は人権にたいしてずいぶん配慮している。それを実効性あるものとするためにどういう受け皿が必要かということだが、平成13年当時から現在まで、高齢者、子供等に対して、いじめ問題、虐待問題の対処は個別法で対処されているのは評価すべきだ。人権後進国という前提で進める必要はない。行政が人権侵害の認定をするということは、人によって考え方が違うものを一律に人権侵害ということだ。ヨーロッパの人権感覚と日本の人権感覚はだいぶん違っている面がある。一様にこれを扱うのは難しいので、原点から考えていくのは適当なこと。
 報道機関による人権侵害は非常に大きな問題だと思うので、これを排除すべきではない。

 (早川の意見に対する太田の弁明:我が国の人権行政が遅れているとはゆめゆめ思っていないが、ただ、従軍慰安婦問題のような事実を誤認されていることもあるわけで、一旦こうじゃないかと思われたら人権問題は止めようがないところがあるので、誤解されがちだと申しあげた)

 高鳥修一:具体的にどういう人権侵害をしてどういう人が救済されるかを教えて頂きたい。障害者福祉をライフワークにしているが、現在日本に障害者差別禁止法などはない。個別具体的に人権問題があるのであれば、手当をした方が分かりやすいしなぜそういう形にしないのか。

 稲田朋美:なぜ人権擁護法案が必要なのかが分からない。日本は世界の中でも人権が守られている国だ。人権が守られていない国だとか従軍慰安婦の誤解を解くことは重要だが、誤解を解くために人権擁護法案をつくるというその理由がまったく納得できない。人権侵害を自ら訴えられない障害者、子供については個別具体的につくるべきだ。司法制度による救済を求めるべきで、反対にこのような広範な人権擁護法案をつくった場合の表現の自由、政治活動の自由、言論の自由、まさに日本の民主主義の根幹が脅威にさらされる危険性の方が大きい。今までの法案とまったく違うものを出すというのであれば、一体どういうものを考えているのか。

 戸井田徹:人の心の有り様を法律で決めて、行政委員会で監視をすることになれば、私はその中で生きていく自信はない。まして国の管理から離れていくことになるんだとしたら、まるっきり独走する可能性があるので、私はこの法案には反対です。

 衛藤晟一:何故に3条委員会を持ってこようとしているのか分からない。いろんな修正を出してきましたけど、こんな修正するんだったら最初からなければいいんじゃないか。通る必要がまったくない。説得力がない。法務省がこんな感覚で法律づくりに臨んでいることに怒り心頭だ。 権力の行使にあたってはものすごく気をつけなくてはいけないと勧告にも書いてある。なぜこれが急に3条委員会に変わるのか。まずは人権の定義があいまい。

 いっぱい修正、修正とお化粧はしているが、本質は変わらない。結局人権に対する規定がはっきりしない。3条委員会でいきなり引っ張って、令状もなしで、そんなことできるようにするんですか。重大な民主主義に対する弾圧だ。3条委員会で必要というなら、もっと具体的に出してもらいたい。3条委員会のようなちゃんとした形でもっと必要なのは刑務所の中での虐待などだ。

 だれだか正体不明議員:法務省は前の法案を説明するのではなく、なぜ人権擁護法が必要か、きちっと必要性を現状分析、問題点を指摘しないと、白紙の話し合いにならない。公務員は確かにいろんな形で問題があるが、例えば警察官、刑務官の問題、具体的な問題をこの場で明らかにしないと議論のたたき台ができない。

 古屋圭司:局長の話はちょっと事実と違うところがあるのではないか。答申は3回でているが、平成13年の答申が今度の法案の根拠になっている。これをよく読むと、あらゆる人権侵害に対して、相談、あっせん、指導等の強制的要素を伴わない、もっぱら任意的な手法による簡易な救済を図るべき、と書いてある。実質的解決がこんなんな被害者については積極的な救済をしなさいとある、だから、これが3条委員会の根拠だと言うが、答申の中で、対象とすべき差別的取扱の範囲を明確にする必要があるとはっきり言っているのと同時に、直接的な強制を含む強い調査権限まで認めるべきではないということも書いてある。だから、3条委員会をつくること自体が問題で、答申をうまくはき違えているのではないか。

パリ原則は公務員、特に警察、留置所、入国管理局の公務員の人権侵害に対してしっかりとした政府から独立した機関をつくりなさいということを指摘しているにもかかわらず、私人間の話まで全部網羅的にやろうとしているのも、このパリ原則を恣意的に解釈している気がする。

新しい法律が必要なら、公務員による人権侵害救済のための法律は要ると思う。私人間の人権侵害については個別法、DV法、児童虐待防止法とかで、個別に議論していっていただきたい。

 正体不明議員:広範な人権侵害を個別的に救済するということになれば、膨大な組織が必要になる。

 笹川たかし:人権に関しては全部平等。マスコミだけは別だということは根本的に間違っている。マスコミによる人権侵害はものすごく大きい。個人が侵害するのと程度が違う。被害がいっちゃたらはっきり言ってこれは救済できない。いかなる職業の人も人権を侵害することは許されないという基本に帰ってくれないと、マスコミに反対されると法案が通らないからマスコミだけは除外しましょうというのは、法律としておかしい。マスコミを外すような法律ならつくらない方がいい。

 萩生田光一:現行の制度で救済できない深刻な人権侵害は何か、いろいろありますと言われても分からないので、具体的に説明していただきたい。会の進め方が、責任ある立場の人がこの人権擁護法案を通すんだと公言している。今回の調査会が最初から2時間やるというのも異常なスタイル。なんでみんな(会合を中座して)帰らないかというと、異常なことをするんじゃないかと思っているからだ。
 (法務省が示したのは)ただの資料。われわれはどこに向かって何を聞いたらいいのか。たたき台になる法案もまったくないなかで、過去の法案をみながら意見を言いあったら、法務省は意見をまとめて法案をつくってくれるのか。ちょっと異常だと思う。笹川先生の意見に大賛成で、まっさらな状態からやりなおすなら、平成17年の修正はいちいち戻る必要もないし、メディア規制の凍結も議論する必要ない。3条委員会が必要か必要でないかというところから始めればよい。もっと言えばこの法律が必要か必要でないかというところから議論するならば、腰をすえた議論ができるが。

 下村博文:改正建築基準法、地元ではこんな法律何でつくったんだ、自民党の責任だと言われる。われわれの不作為だった。同じように人権擁護法案。マスコミを外すとのは立法府の責任として、マスコミからバッシングされるのから逃げているだけ。人権擁護の根本的な問題としてマスコミがあるわけだから、これを外して議論するのは責任回避以外の何ものではない。そもそも論からきちっとしないと後悔することになりかねない。いざつくったらなかなか変えられない。そもそも論からきちっと議論しないと政治家として禍根を残す要素がたくさんある。これは無理矢理通す法案ではない。

【まとめ】

 太田:この通常国会には出すんでしょと聞かれると、ぜひそうしたいと言うが、そのことと誰か他の人が必ずここで通すんだと言ったのとはだいぶんニュアンスが違う。私は希望としてはここで意見の集約ができれば、それに基づいて法律をつくり直せればと思っている。普通の常識的なペースで来週も引き続き今日の論点を踏まえてさらに議論ができればと思っている。強行的なことはやらないということですので、よろしくお願いします。そういうふうに言うと急に出席が少なくなるかもしれないが。

 塩崎:今日法相が出したいと明確に意思表示をされたが、それを踏まえてうえで、そもそも論を含めて問題点を整理していかなければ新しいものはできないんだろうと思います。前回、私はあまりこれに参加していなかったので、新しい人たちと同じぐらいまっさら。今日出てきて私もそうだよなと思ったのは、現行法制でどういうところがカバーできないのを明確にしてもらって具体的に出していただいた方がいいんじゃないかと思った。それと3条委員会の意味合いというのは、さっきの話では独立性だけだという話だが、本当にそうなのか。膨大な組織になるんじゃないかという(指摘があった)。公務員による人権侵害と私人間の境目とそのカバーをどうするのか、ということについては、古屋先生から問題提起があった。マスコミもはずせという意見と外すなという意見があった。そんなことを含めて合意ができるようにしない限りは大臣のご希望に沿うことができないので、洗いざらい整理したものを出していただいて、皆さんに議論していただく中で、方向性が決まってくるのではないかと思う。

何しろ新法で何を達成したいのかというところが明確にならない限りは先生方のご懸念はなかなか消えないと思いますので、その点を踏まえて次回に向けて問題点を整理したうえで、考え方を法務省として責任を持って出してもらって皆さんに議論してもらいようにしたい。

■調査会終了後の太田、塩崎ブリーフ/オン/党本部/各社

 太田:皆さんの意見を聞いて、それを盛り込んだ法案を後に示さなくてはいけないので、今日はスタート台として17年4月の法務部会、人権問題調査会の合同部会の古賀会長、平沢部会長のときに最終的にここまできたというときの案を簡単に説明してもらい、それに対し意見をお聞きした。

 塩崎:(発言者の意見の紹介の後)次回には現行制度で何が救済できえ何ができないのかをもっと具体例を持って明示するように、3条委員会でいけない理由、パリ原則の中身が本当に公務員による人権侵害だけを言っているのか、問題点を法務省に整理させたうえで議論する。

 太田:皆さんからも、今国会に出すのかということを聞かれるので、その都度そうしたいと私は言っているだけだが、それは希望を言っているのであって、どこかで強行に突破しようということではないということを何人の人から疑いの目を持ってみられているので…。今日2時間と公報に出ていたらしくて、2時間もやるんだったら今日、強行突破するんじゃないかという気持ちでこられた方もいるがそうでない。

 塩崎:突破するにも法案が出てきてませんから。国土交通部会以下になっちゃいますから、それでは。鳩山大臣が自らの考え方として白紙からもう一回出し直したいと、出すということについての強い意思表示をされたのでそれを無視するわけにはいかないので、谷垣政調会長にもお話しがいっているはずですから、党としてどう考えるのかということをこの場で議論していこうということなので、はじめに答えありきということではないんではないだろうかということを太田会長も言いたかったわけですよね。

 太田:はい。

 記者:出す出さないも含めて、いつごろまでに調査会の議論をまとめるのか

 太田:今国会に出すとすればいつなんだろう?

 塩崎:まとまったときに出すんじゃない?

 太田:会期ギリギリだっていいんじゃない。

 塩崎:やっぱり議論を尽くしまとめることが大事なんでしょ。

 太田:6月でも大丈夫?

 塩崎:それは理論的には大丈夫です。

 記者:法務省側としては自民党の意見を聞いてから新たな法律案を示すということか

 太田:法務大臣は出し直したいといったんだ。法務省側というか、これは大臣と官僚の関係も…。要するに法務大臣が決めるんですよ。提案者は法務大臣なんだから、だから法務大臣が言っているんだからそうなる。

 塩崎:出し直したいということですから、こちらの意見を踏まえてうえで出し直したい。

 記者:それでできた法案をたたき台にまたここで議論するのか

 太田:だから、この中から出来てくるわけだ。

 塩崎:議論をしながら、だいたい形が見えてきたら法案にしようということじゃないか。

 記者:そうすると、たたき台は17年のものになるのか。

 太田:いやいやいや

 塩崎:いまたたいているわけですよ。

 太田:で、ここでできてくるわけですよ、骨格が。要するに官僚がどうしても、こんなところまであれするのは嫌だと言ったら、出せないわけだ、おしまいですよね。そこまで私たち屈辱に耐えられないと言えばおしまい。官僚がどうしても嫌だと言うんだったら、こちら側でやるかどうか。議員立法でやればいいんだから。前の人権教育啓発も議員立法ですから。

 塩崎:いずれにしても党内通らないと出せませんからね。郵政法案じゃあるまいし。

 記者:案を早い時点で出してそれを揉むのではなくて、ここで議論を重ねて重ねた中で、最後の方に法務省が新しい案を出してくるのか

 太田:文章を書いてくる。

 記者:早めの時期に出してそれを叩くのではなく、ゼロの段階からたたいてその結果生まれてきたものを…

 塩崎:ゼロじゃないわけで、17年度止まっている経緯があるわけですよ。

 太田:目次ぐらいはある。

 塩崎:やっぱりご懸念を払拭していかないといけないよね

 記者:ペースは週一ぐらいか

 太田:週一ぐらいがいいと思った、今日。

 記者:次回は今日の意見に対して法務省側が説明するのか

 塩崎:分かりやすい資料を用意しろ、と言って今日は帰ってもらった。

 記者:かなり反対派の意見が多かったが

 塩崎:推進したそうな顔をしている人は黙っていたんじゃないの。反対の人も黙っている人がいたが。

 …以上、原川記者の労作でした。さて、太田氏も鳩山氏も、みなさんの意見を聴くと強調していますが、どうなんでしょうね。言葉通りに受け取っていいものかどうかはまだ疑問が残ります。会長代理の塩崎氏は代理職に選ばれた際、人権擁護法案反対の中心的存在である安倍前首相に対しては、「知らないうちに選出されていた。内情を探ってきます」と語ったとも聞きますが、こののらりくらりとしたやりとりからは、これまた真意はつかみ難いものがあります。

 衛藤、古屋、萩生田の各氏が言及している3条委員会とは、国家行政組織法3条に基づく独立行政委員会で、内閣からの独立性が高く、公正取引委員会などがこれに当たります。人権擁護法案では、人権委員会をこの3条委員会と規定し、だれも手が出せないいわば「聖域」化しようとしているため、当然ながらこの点への警戒心が強く表明されたということでしょう。頑張ってほしいところです。今後も、この人権擁護法案と外国人参政権付与法案の2つについては、新たな動きを優先的に取り上げていこうと思っています。

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