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国連「勧告」に国内の正しい状況を反映させることが課題

国連人権理事会が、新たな人権状況を審査する「UPR」を設置
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アムネスティ・アップデート  http://www.amnesty.or.jp

2008.2.14 通巻312号

国連加盟国192カ国の人権状況を審査する仕組みが、新たに国連人権理事会に作られました。「普遍的定期審査(Universal Periodic Review 略してUPR)」と呼ばれるこの制度は、世界各国の人権状況を人権理事会理事国のうち3カ国で、4年に一回審査をするものです。日本は人権理事会理事国でもあるため、優先的に審査を受ける対象国になりました。

この審査の際に参考にされる情報は、これまで審査の対象となる国が行なってきた施策などについて国連人権高等弁務官事務所がまとめた文書です。各国のNGOは、この高等弁務官事務所に対して、審査の際の資料として検討できるよう、自分たちが持っている人権に関する情報を送付することができます。

このUPRの日本に関する審査が、5月に行なわれる予定になっています。すでに日本政府側の資料は提出され、日本国内のNGOやアムネスティも含めた国際NGOが独自の報告書を高等弁務官事務所に提出しました。その中には、代用監獄、死刑、いわゆる「従軍慰安婦」をめぐる問題、難民認定制度、先住民族やマイノリティをめぐる問題など、これまで日本政府が十分に取組んでこなかったさまざまな問題に焦点があてられています。

はじまったばかりのこの制度、果たしてどこまで人権状況改善の効果があるのかは未知数です。しかし、この制度は、人権理事会理事国が、他国の人権状況を審査という形で明確に把握しなければならないという義務をともなっています。ともすれば政治的な駆け引きの中で、各国は他国の人権状況をしっかりと見据えることをこれまで避けてきました。そのような逃げの姿勢が、この制度で崩れるとすれば、大きな一歩だといえるでしょう。

このUPRの後には、10年ぶりに自由権規約に関する日本政府報告書の審査が今年10月に控えています。日本の人権状況に対しても、各国から普遍的かつ公正な目が注がれることを期待しましょう。
 
 外務省のUPRのサイト
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken_r/upr_gai.html
 
 アムネスティの日本に関するUPR報告書
 http://www.amnesty.org/en/library/info/ASA22/001/2008(英語)

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