解放同盟そのものの存在価値
部落解放同盟の規約改正を提言 有識者の提言委
2007年12月12日
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200712120077.html
大阪、奈良、京都で06年に相次いだ部落解放同盟の関係者の不祥事を受けて、外部の有識者でつくる「提言委員会」(座長・上田正昭京大名誉教授)は12日、解放同盟規約の改正を含めた、運動や組織の抜本的な見直しを解放同盟中央本部に提言した。
提言は、全国水平社の創立が宣言された京都市で、上田座長から中央本部の組坂繁之委員長に手渡された。
提言では、組織防衛的発想が先立ち、過去の不祥事の教訓が生かされなかったと分析。背景として行政と団体幹部の癒着や行政依存体質、同和対策事業が目的化していた点などを列挙。不正をチェックできなかった組織にも欠陥があったと指摘し、中央本部や都道府県連が支部に十分な指導やチェックができない規約上の不備があるとした。
緊急に着手すべき課題として、法律の専門家を入れた委員会で規約の抜本改革や行動指針策定の検討、外部評価システムの確立など6項目を示した。
規約改正では、支部役員の選出に際し、都道府県連への報告を義務化することや支部員が支部大会の開催、会計報告を請求できる仕組みづくりなどを求めている。
解放同盟は来年1月17日に拡大中央委員会で提言に関する学習会を開き、3月の全国大会で規約改正などの方針を決めるという。
上田座長は「ここで人間の解放を目指す新たな運動を展開しなければ、解放同盟そのものの存在価値がなくなる」と指摘。組坂委員長は「有効かつ実効性があるように取り組んでいく。3月の全国大会前にできることをやりたい」と述べた。
◇
《解放同盟を巡る不祥事》 解放同盟大阪府連飛鳥支部(大阪市)の元支部長は、理事長を務めた財団法人が運営委託された駐車場の売上金約1億3千万円を着服したなどとして懲役6年の判決を受け、控訴中の11月に死去。同府連安中支部(八尾市)の元相談役は建設業者から計180万円を脅し取るなどして10月、懲役4年6カ月の判決を受けた。
奈良県連の地元支部長だった元奈良市職員は病気休暇、休職を6年近く繰り返し、市の新入札制度導入では市幹部に圧力をかけて有罪判決が確定した。京都市では覚せい剤使用容疑などで相次ぎ逮捕された市職員の中に京都府連の支部が推薦して採用された職員がいた。
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