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平松大阪市政 矛盾抱えて出発

平松市政の行方(上)組織のしがらみどう断つ──支援見送り懸念強く
日経ネット関西 2007/11/20配信

http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news001132.html

 戦後初の民間出身の大阪市長となる平松邦夫氏(59)。有権者は関淳一市長(72)が進めた市政改革の継続ではなく、「市民目線」を訴えた平松氏を選択した。元アナウンサーの経歴などから、従来の閉鎖的な市役所に風穴を開けてほしいとの市民の期待は高い。だが、「大阪を変えよう」と呼び掛けた平松氏には第三セクターの処理問題や危機的な財政状況など課題が山積している。

 「皆さんの組織的な支援の上に立って当選できた」

 当選から一夜明けた19日午前。早朝からのテレビ出演を終えた平松氏は民主党大阪府連に立ち寄った後、連合大阪にあいさつに出向き、川口清一会長らに頭を下げた。

 市役所地下1階の市労働組合連合会(市労連、約4万人)の事務所にある傘下の組合の壁には「当選御礼 平松邦夫」のポスターが張られた。

 民主党、連合の推薦を受けて当選した平松氏に対して向けられる最大の懸念は、大阪市政が効率的な行政運営をできなかった「昔の市役所」に戻るのではないか、というものだ。

 選挙後の会見で「組合との関係などが心配されているが、何も言っていないのに、なぜそう思われるのか」と平松氏は困惑する。

 だが、平松氏の選挙活動では、街頭演説への動員などで市労連が“黒子役”としてフル回転した。市労連幹部は新市長の誕生を「改革は必要だが、労組との対話を重んじる人だと思っている」と歓迎する。

 旧同和行政の縮小に反発する部落解放同盟も支援に動いた。解同大阪府連の幹部は「一方的な事業縮小に歯止めを掛けたい」と期待する。

 民主党は「労組や解同などはあくまでも勝手連的に応援しただけ」と火消しに躍起だ。

 ただ、市労連の有力傘下団体である大阪交通労働組合は選挙戦で最大の争点になった市営地下鉄の民営化問題で組合員の利益を最優先に考えねばならない団体。強力な“集票マシン”が選挙での支援の見返りを求めても不思議ではない。

 実際、市内部からは「かつての労組との蜜月が復活するのでは」との不安の声が上がる。

 「部署自体がなくなるのではないか」。関市長が市政改革を推進するための直轄部署として、昨年4月に設置された市政改革室では19日朝、組織統廃合の憶測が広がった。ある職員は「新市長の就任後の先行きが全く見えない。今手掛けている仕事もどう進めていいか」と不安を口にした。

 平松氏に投票した市民の多くは、しがらみのない市政改革が進むことに期待を込めたのかもしれない。しかし、「民間出身」の看板とは裏腹に、最もしがらみにとらわれた市政運営を余儀なくされる恐れがある。

 大阪市議会の自民党と公明党は19日、相次いで総会を開催。自公の幹事長は会談で今後は“野党”として連携を密にすることを確認した。「野党第1党として新市長と対峙(たいじ)する」(自民の市議)。平松氏は少数与党による難しい議会運営も強いられる。

 「ガラス張りの市政」を訴える平松氏だが、今後踏み出す改革の基盤はガラス細工に似たもろさをのぞかせている。

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