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東大阪の「闇」。

■闇の正体「なぜ放置!?不透明な委託業務」

   2007/10/16 MBS放送

シリーズ『闇の正体』。

今年3月まで続けられていた東大阪市の同和関連事業をめぐり、疑惑が浮上しました。

市の公社が地元業者に発注した委託事業について十分な業務実態がないのに、多額の公金がつぎ込まれてきたという疑惑です。

長年続いてきたという不透明な委託事業の背後に、一体何があったのか?

真相を追いました。・・・


http://www.mbs.jp/voice/special/200710/16_10453.shtml

周囲からひときわ異彩を放ってそびえ立つ高層タワー、東大阪市役所。

22階建のこの市役所で、ある疑惑が浮かび上がりました。

市の委託事業をめぐって2億数千万円の公金が不正に支出されてきたとし、市民グループが全額の返還を求める監査請求を行ったのです。

<市民グループの会見>
「実態のない業務に再委料を支払うのは違法行為であります」

巨額の公金が闇に消えたとされる東大阪市の疑惑とは…

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疑惑の舞台は、40棟近い集合住宅が立ち並ぶ東大阪市営北蛇草住宅。

この市営住宅をめぐって市が長年、同和対策関連事業として委託していた、管理業務が契約通りに実行されていないのに、多額の公金が支出された疑いがあるというのです。

<市の関係者>
「当初から金額に見合った内容がないのではないかと言われていた」

東大阪市は、市が全額出資する東大阪住宅公社に様々な業務を委託していますが、問題の管理業務は、市から委託を受けた公社が毎年およそ2,500万円で市内の警備会社に再委託していました。

現地に管理人を派遣し、共用部の清掃や、緊急時の連絡を24時間体制で行うというのが業務の内容ですが、公社は、業者を選ぶ際に入札を行わない随意契約で、特定の警備会社に発注を続けていました。

今年3月で、委託事業は取りやめられたものの、これまでに2億円以上の公金が支払われてきたとみられています。

<東大阪市建設局 深見邦夫部長>
(Q.なぜ、この業者なのですか?)
「『なぜ?』…地元のことを把握して歴史的な中で決められたのかなと思いますね」

不透明なのは、業者の選定だけではありません。

契約内容通りの業務実態がないというのです。

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この資料は、北蛇草市営住宅の管理業務に関する内部資料です。

資料によると33号棟は24時間、23号棟も昼間は常駐で、それぞれ別の管理人が詰めることになっています。

ところが…

<23号棟の住民>
「いてませんよ、全然」
「管理人はいないものと思ってるから(何かあれば)市役所に直接連絡していた」
(Q.市は『昼からずっといた』と説明しているが?)
「そんなのウソ。住んでる者が一番わかってる。ずっと同じこと昔から」

さらに、公社が市に提出した業務報告書によると、管理人が数日おきに23号棟のロビーなどを掃除していたことになっていますが、この点についても住民の証言と食い違います。

<23号棟の住民>
(Q.管理人が掃除をしていたか?)
「一切していない。してませんな。見かねて住民が掃除していた」

住民の証言からは極めてずさんな業務だったと疑われる上に、こうした実態を市の歴代幹部が、黙認してきたと関係者は指摘します。

<市の関係者>
「幹部の方ならご存知でしょうね。私たちが噂を耳にするぐらいだから(市幹部が)知らなかったことはないと思う」

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指摘が事実なら、市や公社の責任が問われかねない事態です。

東大阪市の担当部長に疑惑をぶつけてみました。

<東大阪市建設局 深見邦夫部長>
(Q.契約内容と実態が伴ってなかったのでは?)
「私はそこまで把握してないですね」

(部長は公社の専務も兼ねていますよね?)
「私は、そこの引き継ぎを受けてません」

担当部長は「4月の人事異動で担当になり何も知らされていない」と繰り返すばかり。

ならば、かつての担当者で、去年から公社の常務となった、市のOBを訪ねました。

「知らぬ存ぜぬ」とはいかないはずですが…

<東大阪住宅公社 吉川正光常務(市OB)>
(Q.23号棟で管理人をほとんど見たことがないと言うが?)
「あーそうですか。見たことがない…ちょっとわかりませんわ」

何とも無責任な答え。

しかも、発注する側の責任者でありながら、詳しい契約内容も把握していないといいます。

<東大阪住宅公社 吉川正光常務(市OB)>
「いちいち聞いたことも、調べたこともないのでわかりません。ちょっと勘弁してくださいよ。今帰って来たばかりですし…」
(Q.今資料を見て確認してください)
「皆ちゃんとやってくれてますから」

年間2,500万円に値する業務なのか?

<東大阪住宅公社 吉川正光常務(市OB)>
「起こり得る事象に対してだけでなく、安心料です。保険みたいなもので考えてるんですけどね」
(Q.安心料が年間3,000万円?)
「金額については高いか安いかは判断しませんけども…僕には(判断)できません」
(Q.これだけのお金を支払うのは、他に何か意味があるのでは?)
「いやーちょっとそれ、僕にはわかりませんわ」

問題の警備会社への委託は、10年以上前から続いているとの指摘もありますが、公社と東大阪市は、「6年以上前の資料が残っておらず、詳しいことはわからない。ただ、残っている資料も、取材に対しては見せることはできない」と、積極的疑惑を晴らそうとする姿勢は見られません。

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一方で、市民グループは、今回の業務委託をめぐって、市や公社の元幹部の責任は重いと指摘します。

<市民グループのメンバー>
「市の幹部が強く関与していた背任の可能性が強い。それは住民として許せない」

かつて4年間、市の部長と公社の専務を兼任した人物は―

<東大阪市元幹部>
「僕だけでなく組織としてやったこと」
(Q.契約内容と実態がかけ離れているのでは?)
「それはよくわかりません」
<市の関係者>
「『イエス』しか言えない時代の産物ではないか―」

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東大阪市で浮かび上がった公金支出をめぐる疑惑。

業務を受注し続けていた警備会社は「管理業務を適切に行っていた」と答えているものの、公金に対して、あまりに無責任な行政の姿勢が今、問われています。

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