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「解同」大阪府連 「同和地区」の位置付け、呼称問題についての要望書

大阪府市長会  会長 中司 宏  様
大阪府町村長会 会長 上垣 正純 様
                       2006年5月1日
                    部落解放同盟大阪府連合会
                    執行委員長  松岡 徹
「地対特法」失効後の同和行政推進にあたっての

「同和地区」の位置付け、呼称問題についての要望書
                                     
   要望書提出にあたって

                                     
 「地対財特法」が失効してから4年が経過しました。「地対財特法」の失効にあたって、2000年に「同和問題の解決へ向けた実態等調査」を実施し、部落差別の有無、解決しなければならない課題を明らかにしました。その上でこうした課題を特別対策ではなく、一般対策の活用、改革、創設を通して解決していくという新たな同和行政の方向を確認してきました。
 しかし、「法律がなくなったのに同和行政が継続されているのはおかしい」「同和地区の実態を把握することは差別だ」といった批判や「旧同和地区」「旧同和対策施設」といった表現が使われるなど、法律がなくなったことが何か、部落差別や同和地区(=被差別部落)がなくなったかのかのように誤解、曲解されている状況があります。
 能勢町議会では、議員の質問に対し、町長は「わが町に同和地区は存在しません」と答弁しました。能勢町において2002年3月末まで「地対財特法」にもとづき「地区指定」を行い同和行政を実施してきたことはまざれもない事実です。いつから「同和地区」はなくなったのでしょうか。そんなことがあり得るのでしょうか。まったく理解に苦しみます。(その後の再質問で、町長は発言を撤回し同和問題の解決へむけて同和行政を推進していく決意をあらためて明らかにしています。)
 「地対財特法」が失効したことにより確かに「特別対策事業」を実施する上での「地区指定」はなくなりました。しかし、そのことは決して部落差別を受ける地域(部落や同和地区)や住民(部落民や同和地区住民)がなくなったということではありません。このことは「同推協」意見具申や2000年「同和問題解決に向けた実態等調査」、2005年「大阪市民の人権意識調査」、続発する部落差別事件からも明らかなことだと考えます。
 2000年「同和問題解決に向けた実態等調査」で明らかになった「同和地区」の課題を一般対策で解決するために、「同和地区」を特定せずして同和行政を進めることはできません。市町村において「同和地区」の位置付けおよび呼称問題が混乱している事態を重視し、市長会、町村長会の認識と見解をあらためて再確認するために以下の通り要望書を提出いたします。

                                 要望事項
(1)「特別対策」を実施する上での「地区指定」はなくなったが、部落差別を受ける地域である「被差別部落」「同和地区」はなくなっていないと考えるが認識と見解を明らかにされたい。
(2)大阪における「被差別部落」「同和地区」とは、旧地対財持法対象地域であると考えるが認識を明らかにされたい。
(3)「地対財持法」が失効したにもかかわらず「同和行政」を推進していることが、「おかしい」「不正だ」といった意見や批判が一部でなされているが、「差別ある限り同和行政を積極的に推進する」という基本姿勢に変わりがないことを明らかにされたい。
(4)「差別ある限り同和行政を積極的に推進する」ために、部落問題の実態把握が必要不可欠であると考えるが、以下の点について明らかにされたい。
① 同和行政推進にあたって、部落差別の実態把握の必要性について、考え方を明らかにされたい。
② 同和問題解決にあたっての実態把握について、大阪府企画調整部長の市町長あての通知が出されているが、認識と実態把握の方向性について明らかにされたい。
③ 「同和地区住民の生活・意識実態」の把握の必要性と、その場合の対象地域について認識を明らかにされたい。
④ 「行政データ」を活用した部落差別の実態把握の必要性と、「個人情報保護条例」との整合性についての認識を明らかにされたい。
⑤ 発覚した「部落差別事件」はまさに部落差別の集中的表現であり、事件の集約分析は同和行政の推進にとって極めて重要であると考えるが認識を明らかにされたい。
⑥ 生活、就労、人権、進路など「相談活動」を通した部落差別の実態把握の必要性について認識を明らかにされたい。
⑦ 昨年8月に実施された「府民の人権意識調査」結果を明らかにされたい。また、課題解決へ向けた基本方針を示されたい。
(5)「同和地区」を校区に含む学校、「同和教育推進校」はなくなったのかどうか認識を明らかにされたい。
(6)部落問題解決へ向けた教育を「同和教育」と呼んできたが、今後もその呼称に変わりがないことを明らかにされたい。
(7)「同和地区」を校区に含む学校を「同和教育推進校」と呼んできたが、今後もその呼称に変わりがないことを明らかにされたい。
(8)「部落差別ある限り同和教育を積極的に推進する」という基本姿勢に変わりがないことを明らかにされたい。
(9)「差別ある限り同和教育行政を積極的に推進する」ために、部落問題の実態把握が必要不可欠であると考えるが、以下の点について明らかにされたい。
① 「同和地区児童生徒の学力・生活等教育実態」の把握の必要性と、その場合の対象地域についての認識を明らかにされたい。
② 「行政データ」を活用した部落差別の実態把握の必要性と、「個人情報保護条例」との整合性について認識を明らかにされたい。
③ 発覚した「部落差別事件」はまさに部落差別の集中的表現であり、事件の集約分析は同和教育の推進にとって極めて重要であると考えるが認識を明らかにされたい。
④ 進路選択支援事業(相談活動)を通した部落差別の実態把握の必要性について認識を明らかにされたい。
⑤ 今年度実施が予定されている「学力等実態調査」において部落差別の実態把握を実施し、地区児童生徒の学力向上等の課題解決に役立てられたい。

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