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兵庫で問題解決に取り組む人権連

          2006年10月23日
兵庫県知事   井戸 敏三 様
兵庫県教育長  吉本 知之 様
          兵庫人権連
          兵庫県地域人権運動連合
          議長  前 田 泰 義

2006年度
県民の人権を守るための要求書

 貴職におかれましては、県民本位の県政の確立に向けてご尽力されていますことに心から敬意を表します。
 私ども兵庫県地域人権運動連合(兵庫人権連)は、2004年6月結成以降、部落問題解決に逆行する課題にも積極的に取り組むと同時に、運動の対象となる地域を旧同和地区という狭い範囲に限定せず、周辺学区や自治体全体などコミュニティーを基礎に、地域住民の生活と権利にかかわって、就労問題、教育問題、福祉・医療など社会保障問題など切実な諸要求の実現のために幅広い運動を展開しているところです。
今日、BSE問題にかかわるハンナン(大阪)やフジチク(名古屋)などの牛肉偽装問題、大阪における部落解放同盟(以下、「解同」)飛鳥支部や大阪人権協会を舞台とした解同=暴力団=行政の三者癒着が生み出した一連の「同和利権犯罪」、京都市における「同和」優先採用職員らの不祥事問題などで逮捕者が続出したため、新聞をはじめマスコミがこれらを大きく取り上げ、おぞましい「同和犯罪」の実態が次々と世の中に明らかにされてきています。
「解同」にかかわるエセ同和行為やそれに類する行為は、この他にも全国で後を絶たず「解同問題」は今や重大な社会問題となっています。「解同」による暴力的・威圧的「確認糾弾」行為を許さず、「解同タブー」や「同和タブー」を一掃するために、行政が積年の弊を破り毅然とした態度をとることが強く求められています。
さて、弱肉強食を野放しにする新自由主義の悪政の下で、県民と地域社会は大きな困難に直面しています。とくにこの間の市町合併により行政サービスが大きく切り下げられました。また、多くの家庭では、重税攻撃と年金改悪による収入減と負担増、教育費・医療費・介護費用などの大幅な負担増などにより深刻な生活破壊が進んでおり、高齢者、障害者、低所得者など社会的弱者の人権はないがしろにされ続けています。こうした悪政下、兵庫県は今こそ、県民生活の安定と福利の増進のために地方自治の力量を発揮することが求められています。
貴職に対し、以下のとおり要求項目を申し入れます。公正で民主的な行政推進の立場から、誠意ある回答を期待いたします。
1、共通要求
(1) 兵庫県においては、憲法第99条に基づき日本国憲法および教育基本法を遵守し、その改悪策動に加担することのないようにされたい。

(2) 同和対策各種貸付金にかかわる滞納問題について、公正・民主の県政推進の立場から、具体的な対応措置を公表し適正に実施されたい。

(3) 過去3回にわたって廃案になった「人権擁護法」案について、「早期成立」ではなく反対の態度を表明されたい。

(4) 「一部運動団体が行う『確認・糾弾』会に公務員は参加すべきではない」とした法務省見解(1989年)に基づいて、県と県教育委員会はいかなる「確認・糾弾会」にも参加しないこと。また、県下の自治体や学校等に対してもその旨を周知徹底されたい。

(5) 指定管理者制度の導入に関しては、県の管理する公営施設のうち図書館、生涯学習センターなどおよそ教育関係機関に対する制度の安易な導入はしないこと。隣保館については、指定管理者制度の適用から除外すること。

(6) エセ同和行為やそれに類する行為を排除するため実効ある措置をとられたい。
  また、関係機関とともに企業・団体などを対象とした各種研究会等を通じて調査を行い、県内エセ同和行為等の被害に関する白書をつくられたい。

2、知事部局に対する要求    
 (1) 「人権擁護法案」に関連して
   県は「人権擁護法」案が成立するとの前提に立ち、今年度6月の「平成19年度国の予算編成に対する提案」の中で「人権擁護法の早期創設」や「地方組織体制の充実」等を要請している。この「要請」は決して兵庫県民の要求に根ざしたものではない。撤回されたい。

 (2)  兵庫県行政書士会元会員による戸籍謄本等の不正取得事件は、6社の興信所が行政書士に戸籍謄本等を取り寄せることを依頼したことが出発点である。興信所6社の実名を公表されたい。
① この事件について、法務省は、「戸籍謄本等の不正取得にかかわってそれらが『同和』に関わる差別調査であったとの報告は受けていない」と答弁しているが、この答弁について県の見解を述べられたい。
 ② われわれは、兵庫県行政書士会の直接の監督庁である県市町振興課にも6社の興信所に対して刑事告発を行い、県民に真相の公表を求める「申し入れ」(昨年12月7日)を提出しているが、その後、取られた措置を明らかにされたい。

  (3) 特別法失効後の「同和」対策と「人権同和教育・啓発」の継続に法的根拠を与える「人権 
  条例」の制定には今後とも明確に反対の態度を表明されたい。

  (4) 「兵庫県人権教育及び啓発に関する総合推進指針」(2001年3月策定)は、改めること。
   ① 人権問題を県民間の差別問題に矮小化し、その原因を県民の「人権尊重の理念」に対する無理解にあると規定しているが、それは根本的な誤りである。是正すること。
   ② 行政の主体は県民であり、県民の県民による県民のための人権教育・啓発活動の展開こそ重要であり、その幅広い支援策を「指針」に盛り込むこと。 

 (5)  兵庫県政は暴力利権集団「解同」との関係を精算すること
    大阪府下では、「解同」=暴力団=行政の3者の骨がらみの癒着構造が生み出した数々の「同和利権犯罪」が暴かれている。また、京都市の「同和」優先採用職員らによる不祥事事件なども連日マスコミに取り上げられている。「解同問題」は、不公正乱脈な同和行政の負の遺産というだけでなく、今日のきわめて重大な社会問題となっている。
   県政は、このような暴力・利権団体である「解同」を「人権団体」扱いして育成保護する姿勢を続けているが、これは行政の信用を失墜させるものである。「解同」との関係を精算すること。
 
(6) ハンナングループが国のBSE対策をめぐって国の補助金を詐取した牛肉偽装事件は、
 すでに裁判で有罪が確定したが、県民が疑惑視している「兵庫同食」の補助金について、把
 握している事実を公表すること。
  また、「兵庫同食」の事務所がある加古川の「兵庫県総合食肉センター」は、「高度化資金」
 7億円強を県経由で融資を受けているが、その実態と返済状況などについて説明されたい。
     
 (7)  県下自治体の「同和」単独事業について調査し、完了・終結するよう市町を指導すること。
  ① いまだに「解同」への補助金を支出している自治体がある。「解同」への違法な補助金を廃止するようきびしく指導すること。
  ② 「解同」幹部らに「指導員・相談員」との名目で報償費を出している自治体がある。県は「市町の裁量」などとせず、こうした行為は、部落問題解決に逆行するものであり、そうした名目の補助金についても廃止指導すること。
(8)  隣保館や公共施設内にある「解同」事務所については、その名称の如何によらず、退去させるよう当該自治体を指導すること。社会福祉事業法、地方自治法に違反する重大な問題なので、指導に応じない場合は、隣保館活動補助を打ち切ること。また、隣保館内外の掲示板等に特定運動団体の宣伝物は掲示させないこと。
 
(9) 介護保険の度重なる制度改定による利用者負担の増大するなか、市町が行う減免などへの
  支援を強めること。

 (10) 生活保護制度に関して、申請者の権利を保障し、申請のあった者については速やかに審
  査・決定すること。また、老齢・母子加算を元の水準に戻すよう国に働きかけられたい。

 (11) 老齢基礎年金だけという低所得高齢者世帯が激増するなか、高すぎる国保料(税)とその徴
  収方法の見直しを国へ対して働きかけること。一方、市町に対しては、安易な資格証明書の
  発行につながらないよう指導されたい。

 (12) 大多数の農家を切り捨てる国の農政に追随するのではなく、家族営農への支援策を行う
  こと。

(13)  ハンセン病元患者に対する生活・交流・帰郷・相談など各種支援措置のさらなる充実と社会的偏見の克服に向けて、元患者の要望に沿って最大限の努力を行われたい。

3、教育委員会に関する要求
(1)  部落問題に対する誤った現状認識と人権問題にランクづけを持ち込む、「人権教育基本方針」は撤回すること。 

(2) 「同和地区の生徒への奨学金、滞納7億円・・・兵庫県教委が収納促進員を導入」(9月8日・神戸新聞1面記事)についての経緯と根拠資料を提示されたい。
 ① 奨学金条例に悪質な滞納者への対処策が明記されているが、プライバシーにかかわる問題であり、返済指導は公務員が責任をもっておこなうこと。
② 「収納促進専門員」について、東播磨と中播磨の教育事務所で各2人配置したとのことであるが、選考経過を明らかにすること。そして、「守秘義務の遵守」をどのように確保するのか具体的な方法と方策を明らかにすること。また、任期期限の設定、配置場所、勤務実態などについて定期的に公表すること。

(3) 児童生徒支援加配教員の配置について、旧「同和」の枠組みを抜本的になくすとともに、県下教育委員会及び各学校に対して、「同和教育加配」制度ではないことを徹底すること。 
また、昨年度および今年度の配置数(状況)との業務内容を明らかにすること。
(4) 兵庫県人権教育研究協議会(兵人教)に対する今年度の補助金額を公表すること。兵教組と「解同」の合作である兵人教への多額の補助金は県民が支持しないものであり、来年度からは廃止すること。
  また、兵人教の各種研究大会について、各教育委員会が学校やPTAなどに対して割当動員を押しつけているが、今後は行わないこと。

(5)  県下の市町教育委員会に対して、市町人権・同和教育研究協議会を行政や特定団体から独立した自主的研究組織に改変するよう指導すること。

(6) 「解放の戦士」をつくるという「解同」の運動行為である「解放学級」が「人権文化創造
  活動支援事業」の名で教育委員会の認定事業として実施されている。
 「解放学級」に教師を指導者として派遣することは、教員の学外勤務を禁じた法律に違反するものであり即刻廃止すること。
 ① 「解放学級」当時から、今日に至るまでの補助金額を公表すること。 
 ② 「解同」が主催する「『解放学級』全県交流会」等に対する県下首長や教育委員会の連帯
  加担は止めること。また、教員の参加を強制しないこと。
                     
(7) 全国人権・同和教育研究協議会(全同教)が主催する「研究集会・研究大会」を「研修」
 として位置付け、公費で強制参加させることは止めること。また、「全同教」への分担金は廃止すること。

(8) 誤った現状認識にもとづく人権教育副読本については、人権問題全体の認識に混乱をもた
  らすものであり、廃止すること。

(9) 「解同」いいなりの同和教育を推進してきた退職校長を優遇するための「人権教育推進員」
 制度は廃止すること。

(10) 子どもの権利条約の精神を教育行政に生かすこと。

(11) 高等学校就学奨励補助の所得基準については、奨学金本来の趣旨にたって、生活保護基
 準の2倍(現行・目安=4人世帯で680万円)までを対象にするよう国に要望すること。
  今年度実績を明らかにされたい。
  制度の周知徹底、予約制度の拡充、申請手続きの簡素化、経済的理由による返還免除の拡大
 など制度改善のためにいっそう工夫されたい。
  また、無利子の大学奨学資金制度を新設すること。 

(12)  夜間定時制高校の給食費補助を引きつづき実施するとともに、補助費を増額すること。

(13)  私学助成を拡充して、公立・私立の教育費の格差を是正すること。

(14)  家庭状況や保護者の意見を聞かないで、児童・生徒への「給食の中止」をしないこと。

(15)  学卒者の雇用拡大、増加の一途にあるフリーター等不安定雇用者に対する施策の拡充を
 行うこと。

(16)  東京都教育委員会による「日の丸・君が代」強制違憲判決を教育現場に徹底され、また、
 教育内容への政治的介入・干渉を排除し、教育の中立性確保の徹底をはかること。

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