福島・和歌山の談合事件 人為の介在排除へ
<和歌山談合>県出納長ら5人逮捕 「官製」の解明急ぐ
和歌山県発注のトンネル工事入札を巡り、談合で決まった落札予定業者を承認したなどとして、大阪地検特捜部は12日、県庁から出納長の水谷聡明(さとあき)容疑者(60)を任意同行し、競売入札妨害容疑で逮捕した。受注した準大手ゼネコン「ハザマ」(本社・東京)の幹部ら3人と同社の受注希望を取り次いだ大阪府河内長野市のゴルフ場経営会社元社長、井山義一容疑者(55)も逮捕した。逮捕者は計5人。特捜部は、木村良樹知事の関与の有無やゼネコン側が元社長に提供した不透明な資金の流れなど「官製談合」の全容解明を急ぐ。水谷出納長は木村知事の側近で県のナンバー3。知事の進退問題に発展しそうだ。
調べでは、水谷容疑者は04年11月10日に実施された県発注平瀬・切畑両トンネル(ともに田辺市)工事の入札に際し、関西一円の土木工事で談合を取り仕切っていた大林組顧問(64)から、それぞれハザマと東急建設に受注させると連絡を受け、談合と知りながらこれを承認した疑い。水谷容疑者は12日朝、報道陣に対し「一切知らない。(大阪地検に)潔白を主張するだけだ」と関与を否定していた。
ハザマ、東急の両社は、木村知事と親密な関係にあり、業者選定に影響力を持つ井山容疑者に受注を希望。さらに井山容疑者が大林組顧問に希望を伝え、両社を落札予定業者に決定したとみられる。両社は受注に成功した後、それぞれ井山容疑者に落札額の約5%に当たる5900万円と6000万円を謝礼として支払っていた。
関係者によると、水谷容疑者は県職員として土木畑の経験が長く、県発注工事を通じて土木・建設業界ににらみのきく存在だった。入札直前の04年10月、審議監(部長待遇)から出納長に抜てきされていた。
また、井山容疑者は木村知事と大阪府総務部長時代から懇意で、選挙の支援などを通じて影響力を強めたとみられている。木村知事の初当選(00年9月)後、県発注の公共工事について、井山容疑者が県側に口利きする見返りに多額の謝礼を受け取るシステムが出来たとみられ、01、02年の土木・建築工事でも、落札したゼネコンが数千万円の謝礼を支払ったことが分かっている。
(毎日新聞) - 10月12日
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