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30年もの間不正を見抜けなかった ということか 解同府連「謝罪」

解放同盟大阪府連、飛鳥会事件を謝罪…報告集会で
 部落解放同盟大阪府連合会は9日、飛鳥支部長だった小西邦彦被告(起訴)が理事長の財団法人「飛鳥会」を巡る事件などについて、真相報告集会を大阪市内で開き、松岡徹委員長(参院議員)が「心から社会に対して謝罪したい」と陳謝した。また、「部落解放運動を隠れみのにした行為を是正できなかった府連の責任は重大」などとする府連見解を公表。大阪府八尾市発注工事を巡る恐喝事件でも、安中支部相談役の丸尾勇被告が逮捕、起訴されていることなどから、府連は事件の再発防止に向けて「エセ同和対策本部」(仮称)を設置する。

 集会には、府内47支部の同盟員ら約800人が参加。冒頭のあいさつで松岡委員長は、「犯罪の背景の一つは、(事件が)部落解放のためという美名のもとに行われたということ。見抜けなかった私たちの弱さを痛感する」と沈痛な表情を浮かべた。

 公表された「見解」は、事件を「『怖い』といった世間の差別意識につけこみ利権をあさるエセ同和行為」とし、「十分な組織指導ができていなかった」などと、府連内部の問題点を挙げた。

 また、「小西被告が暴力団関係者としての圧力を背景に、不当な要求を突きつけていた」と指摘し、暴力団の徹底排除を行うとした。

 一方、大阪市が同和行政の見直しを進めていることについて、「部落問題の根本的解決を目指す真の『同和行政』と『エセ同和行為』を混同しており、同和問題の解決へ向けた行政責任を放棄するもの」と批判。

 報道機関に対しては、「同和行政がすべて不正で不透明との誤った認識と理解を拡大させている」とした。

            ◇

 ◆「世間の目厳しくなった」

 事件は、飛鳥地区(大阪市東淀川区)の住民らに暗い影を落としている。

 「やっぱり、税金泥棒してるやん」。30歳代の女性は事件後、職場の同僚からこう言い放たれたという。「関係ないのに……」。世間の視線が日増しに厳しくなっていくのを感じた。

 同地区で生まれ育ったが、小西被告を見かけたことはほとんどない。財団法人「飛鳥会」の事務所前に黒塗りの車が止まっていると、「何をしているんだろう」といぶかしく思った。事件を巡るニュースは、初めて聞くことばかりだった。

 この日の集会に、女性も参加した。「(事実を)知っていると誤解され、悔しい思いをしてきた。事件は(小西被告)個人の行為だと強く言いたい」

 真相報告集会では、飛鳥支部の役員2人もあいさつに立った。女性役員は「信頼を無くしたことをおわびします」と涙で声を詰まらせた。気を取り直すように「元気よく、負けずに、したたかに支部を盛り上げていく」と決意を語ると、拍手が沸き起こった。

 ■飛鳥会事件 小西被告は、飛鳥会が大阪市開発公社から管理業務を委託された公社直営「西中島駐車場」(淀川区)の料金収入計1億3120万円を着服。さらに、市課長級職員(休職中)と共謀、山口組系暴力団元組長らが同和関連団体「飛鳥人権協会」(東淀川区)に雇用されていると偽り、社会保険事務所から元組長ら7人分の健康保険証を詐取したとして、業務上横領、詐欺の両罪で起訴された。

(2006年09月10日  読売新聞)




2006年9月10日】日経ネット関西版
部落解放同盟大阪府蓮、飛鳥会事件で集会開き謝罪

 部落解放同盟大阪府連は9日、財団法人「飛鳥会」理事長、小西邦彦被告(72)=詐欺罪などで起訴=による事件などについて報告集会を開き、「解放同盟最大の不祥事で痛恨の極み」と謝罪した。再発防止のため、暴力団の排除や、外部の専門家を含む「組織改革検証委員会」の創設などで活動をチェックする方針をまとめた。

 報告では小西被告の事件について「解放同盟支部長の肩書を利用して私腹を肥やし、差別を助長した」と批判。大阪市の施策で不正な利益を得ていたことについて「肩書と暴力を背景に行政に便宜供与を求めた結果」と分析した。

 府連の指導責任については「支部の問題をチェックする機能が十分でなかった」としたが、幹部の処分などはなかった。松岡徹府連委員長は「犯罪を防止できなかったことを謝罪したい」と述べた。





asahi.com

解放同盟大阪府連、飛鳥会事件報告集会 「心から謝罪」
2006年09月09日

 部落解放同盟大阪府連合会は9日、大阪市東淀川区の飛鳥支部長だった小西邦彦被告(72)=除名処分=が詐欺などの罪で起訴された事件を受け、府内47支部代表らを集めた「真相報告集会」を大阪市内で開いた。小西被告と暴力団関係者の不透明なつきあいを見破れず、是正できなかった指導責任は重大などとする府連の見解が示され、今後、信頼回復に向けて組織から暴力団やその力を背景にした者を徹底して排除することや、外部の有識者を交えた組織改革検証委員会をつくることを決めた。

 集会で、参院議員の松岡徹・府連委員長は「組織の中から犯罪者を生み、犯罪が部落解放のためという名のもとに行われた。それを見抜き、防止できなかった私たちの弱さを痛感し、心から謝罪したい」と述べた。北口末広・府連書記長は、府連の問題点として、不正や問題行為をチェックする機能が不十分だった▽小西被告が支部大会を開かずに長年支部長を続けていながら十分指導しなかった――などを挙げた。

 一方、大阪市にも不当な利益要求に屈し続けた責任があると指摘。事件に関するメディアの報道も被差別部落や同和行政への偏見を増幅させたとし、「誤った報道には訂正を求めていきたい」としている。

asahi.com
歴代館長の不正、30年前から 飛鳥会事件初公判
2006年09月01日

 財団法人「飛鳥会」をめぐる業務上横領・詐欺事件で、財団理事長の小西邦彦被告(72)=同罪で起訴=の知人の元暴力団組長らに健康保険証を不正に取得させていたとして、詐欺罪に問われた前大阪市立飛鳥人権文化センター館長の入江和敏被告(60)の初公判が1日、大阪地裁(杉田宗久裁判長)であった。入江被告は「間違いありません」と述べ、起訴事実を認めた。検察側は冒頭陳述で、市の同和行政に強い影響力を持つ小西被告に対し、約30年前から歴代館長らが健康保険証の詐取行為に関与していたと指摘した。

 冒頭陳述によると、小西被告は同センターの前身となる会館が建てられた後の76年ごろから、飛鳥会や部落解放同盟飛鳥支部の関係者らに社団法人「大阪市人権協会」傘下の「飛鳥人権協会」(大阪市東淀川区)で働いていることにして健康保険証を取得させるよう同センター側に指示。入江被告も、00年に同センター副館長に就く直前、当時の館長から小西被告の指示に従って健康保険証を詐取するよう引き継ぎを受けていたという。

 さらに検察側は、入江被告や元館長らの捜査段階の供述調書を読み上げた。それによると、入江被告らは小西被告について「服従しないと逆鱗(げきりん)に触れるので、すべて小西被告を中心に考えなければならなかった」、入江被告の部下だったセンター幹部は「当時の入江館長から『小西被告の言う通りにしていれば、気に入られて君も館長になれる。退職後も(小西被告が理事長の)社会福祉法人の理事として面倒を見てくれる』と言われ、不正を指示された」と供述。小西被告の圧力で、同センターが組織ぐるみの違法行為を繰り返してきた背景が明らかになった。

 小西被告は7月31日、保釈保証金3億円を納付して保釈された。初公判の期日は決まっていない。


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