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アイヌ民族というべき人々の権利は法令上「先住民」としては認められていない

先住民族の権利保障 審議11年

…国連宣言採択 人権理事会6月末に

  北海道新聞2006/08/05


 先住民族の権利(先住権)を総括的に定めた国連宣言が6月末、11年に及ぶ審議を経て、スイス・ジュネーブの国連人権理事会で採択された。約3億人の世界の先住民族にとって、歴史的に奪われてきた諸権利が認められ、画期的な一歩になった。日本政府は採択に賛成したが、先住権の中心となる自決権などを認めない声明を発表し、権利を主張するアイヌ民族の動きにくぎを刺した(編集委員 村山健)

 宣言は前文と四十六条の本文から成り、保障されるべき権利を網羅した。柱は自決権、集団の権利、財産権の三つ。自決権は「政治的な立場を自由に決定し、経済的、社会的、文化的な発展を自由に追求する」と規定し、自治政府を持つ権利もあるとした。

 集団の権利は「民族集団として、自由、平和、安全に生活し、どんな大量虐殺、暴力も受けない権利」などと定めた。

 財産権は「伝統的に所有、占有、使用してきた土地、領土、資源を、引き続き所有、使用、管理する権利」であり、各国政府は法的に認め、保護するとうたっている。

 民族の言葉を教育する権利やメディアを持つ権利も盛り込まれた。

 外務省によると、人権理事会の四十七理事国のうち、賛成三十、反対二(カナダ、ロシア)、棄権十二、欠席三で採択された。

 日本政府の声明は、《1》自決権は分離、独立を含まないと解釈する《2》日本の国内法は集団の権利を認めていない《3》財産権は国内法の制限を受ける-との内容。英国も同様の見解を示したという。

 これらを背景に、アイヌ民族が独立運動に立ち上がるというのは「荒唐無稽(むけい)な話」(道ウタリ協会幹部)だが、賠償などの復権要求に火がつきかねず、政府はそれを恐れ、声明を発表したとみられる。

 宣言は一九九四年の総会決議に基づき、人権理事会の前身である人権委員会の作業部会が草案作りに着手。今後、国連加盟全百九十二カ国からなる第三委員会を経て、十二月の総会本会議でも採択される見通し。

 外務省は今回の採択を発表していないが、道ウタリ協会の加藤忠理事長は「日本政府が条件付きながら賛成した意義は大きい。政府がアイヌ民族を先住民族と認める第一歩になってほしい」と話している。

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