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「同和地区の雇用対策に貢献」?

飛鳥会などに補助金44億円 

行政側、見直さず  5月17日 (水)

 業務上横領容疑で大阪府警に逮捕された小西邦彦容疑者(72)が理事長を務める財団法人「飛鳥会」(大阪市)と社会福祉法人「ともしび福祉会」(同)に、国と大阪府、大阪市などが交付した補助金が少なくとも約44億1000万円に上ることが17日分かった。 大阪市議会では「暴力団と関係がある人物が運営する施設に多額の補助金を出すのは問題」と度々批判されたが、行政側は「同和地区の雇用対策に貢献している」として見直さなかった。 大阪府などは小西容疑者の逮捕後、両法人に立ち入り検査しており、補助金が適正に使われたかどうかも調べている。 飛鳥会は、同市東淀川区で運営する共同浴場「あすか温泉」と「パール温泉」の建設費などとして、市同和事業促進飛鳥地区協議会(現飛鳥人権協会)を通じ大阪市から約5億4000万円を交付されたほか、1996-2004年度にも運営事業費・改修費として市から計約6000万円の補助金を受けた。


 別団体の給料ピンハネ

 飛鳥会横領で小西容疑者、7人分で月43万円  

 財団法人「飛鳥会」(大阪市東淀川区)の駐車場管理をめぐる業務上横領事件に絡み、同会理事長、小西邦彦容疑者(72)が、相談役を務める任意団体「飛鳥人権協会」(東淀川区)などの職員計7人の給与やボーナスの一部を抜き取っていた疑いのあることが17日、社団法人「大阪市人権協会」(浪速区)の調査で分かった。  飛鳥人権協会は市人権協会の団体会員。7人の給与は、市が市人権協会に払っている委託費から支給されている。  

 調査によると、抜き取られた金額で判明しているのは、今年4月給与分の計43万円。年間数百万円に上る可能性があり、少なくとも数年前から続いていたとみられる。市人権協会は、職員から事情を聴き、小西容疑者に給与の返還を求めることも検討する。  

 小西容疑者は、市人権協会から7人に対して給与が振り込まれる口座を一括管理。7人には現金で支払っていたという。4月に受け取った給与額は1人当たり14万5000円。しかし、市人権協会が支給した額はそれよりも計約43万円多く、差額は抜き取られたとみられる。



【2006年5月17日】

蝕まれた行政・中

──“事なかれ”30余年、是正機会逃す

 「長年引き継いだ仕事を断ればトラブルになる恐れがあった」。大阪市立飛鳥人権文化センターの幹部OBは、飛鳥会との癒着を説明する。

  府へ提出する同会の法人調書や決算報告書の作成、役員宅を回って稟議(りんぎ)への決裁集め――。歴代幹部は市職員としての職務を逸脱し、小西容疑者の秘書役を代々引き継いだ。会が運営する共同浴場からの集金や銀行への入金まで「なれ合い」はエスカレートしたが、是正に動く職員はなかった。  「暴力団とのパイプを恐れた」(市幹部)との弁明は「トラブルになる」というあいまいなイメージを増殖させ、様々な分野で事態の改善を阻んだ。  

 事実上の同和対策事業と位置付けられた西中島駐車場(淀川区)の運営委託でも、市側は不正を30年以上、放置した。「駐車台数や収入に関する会の報告はおかしい」などの疑念が契約翌年の1975年以降、市議会で何度も出されたが、会が一定の利益配分金を納めていることなどを理由に市側は「問題ない」とはぐらかし続けた。  

 市側は不正を知らなかったわけでも、見直す機会がなかったわけでもない。86年には、3年続けて利用台数が一致するなど明らかに不自然だったため、さすがに市の第三セクター「市開発公社」も実態を明かすよう求めた。  

 逆に同会からは報告すら上がらなくなったが、公社は正常化どころか自前で報告書のねつ造まで始めた。「体裁を整える程度の考えだった」と説明する公社幹部の言葉には、公共財産を扱っているとの自覚は見えない。  

 91年に報告のでたらめが発覚した段階では「いまさら飛鳥会に自分で作成するよう申し入れもできなかった」(公社幹部)。行政の不正を正すことよりも「事なかれ主義」を墨守することに重きが置かれた。  

 長年のゆがんだ関係は金融機関も同様だ。逮捕された釘本実紀也容疑者(42)は三菱東京UFJ銀行淡路支店から飛鳥会事務所に日参。理事長席の脇で午前11時ごろから午後4時ごろまで、書類作成や電話の応対を続けた。「体重が5―8キロも減った」と話していたという。  

 2003年に担当になった直後、釘本容疑者は仕事に疑問を抱き上司に相談した。だが返ってきた言葉は「何とかして続けろ」。違法行為を支えろとの意味だった。癒着はやまなかった。  

 官民挙げての不正行為の放置に、市の担当部局である財政局の幹部は「人権軽視との批判を恐れるなど多くの要素があり前例踏襲を繰り返したのでは」と弁明する。  

 長年続いた行政での腐敗の放置・助長は、結果的に人権救済への信頼を失いかねない事態を招いた。偏見の解消に取り組むはずの行政は、大きな十字架を背負うことになった。


 飛鳥会事件の小西容疑者、組長知人女性に「給与」 

◆長男代表の架空会社通じ、月20万円  

 大阪市開発公社から駐車場管理を委託された財団法人「飛鳥会」(同市東淀川区)を巡る業務上横領事件で、同会理事長・小西邦彦容疑者(72)(逮捕)の長男が代表取締役になっている不動産管理会社の銀行口座から、山口組系暴力団「天野組」組長の知人女性名義の口座に毎月、約20万円が振り込まれていることが、大阪府警の調べでわかった。振り込みは、今年2月までの2年間で計約500万円にのぼった。不動産管理会社は企業としての活動実態がなく、府警は、小西容疑者がペーパー会社を使って女性への給与支払いを装い、組長側に資金提供していたとみている。  

 調べでは、この不動産管理会社は、有限会社「あすか管理」。法人登記簿によると、小西容疑者が飛鳥会の法人登記上、「自宅」としている東淀川区の市営住宅の一室を本社として、2002年設立。小西容疑者も取締役になっている。  市営住宅の住民らは「小西容疑者の姿は見たことがない」「日中、ほとんど人が出入りしていない」と証言。小西容疑者の長男は日ごろ仕事をしておらず、府警は、同社の実態をペーパー会社と断定した。  

 府警によると、天野組は同市天王寺区を拠点に活動し、組員約200人。関係者によると、小西容疑者が支部長を務める部落解放同盟大阪府連合会飛鳥支部の事務所(東淀川区)が1997年に銃撃された直後、同組員2人が小西容疑者のボディーガード役をしたこともある。  

 小西容疑者は、接点があった山口組4代目組長と、別の山口組系組長が85年と96年にそれぞれ射殺された後、天野組の組長と親密な関係を築いたとされる。飛鳥会関係者の1人は読売新聞の取材に「組長は、小西容疑者が逮捕される直前まで、飛鳥会事務所によく顔を出していた」と話した。  

 こうした2人の関係から、府警は、小西容疑者が着服したとされる公社直営「西中島駐車場」(同市淀川区)の料金収入についても、「あすか管理」の振込資金に回されるなどして同組長側に流れた可能性があるとみて調べている。


 旧三和銀側が融資、飛鳥会理事長への50億不良債権化

 大阪市の財団法人「飛鳥会」を巡る業務上横領事件で、理事長の小西邦彦容疑者(72)(逮捕)個人に対する旧三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)と関連ノンバンクからの融資の残高が約50億円にのぼり、ほぼ全額が不良債権化していることが、大阪府警の調べなどでわかった。  

 小西容疑者は他の金融機関などに約40億円近い資産を実質所有しており、府警は、債権回収を逃れるため資産を分散化している疑いがあるとみている。  調べなどによると、旧三和銀から小西容疑者への融資の残高は、バブル期の80年代後半には最大で約70億円にのぼった。小西容疑者が山口組系暴力団の関係企業が所有する不動産を担保に借り入れ、暴力団側に貸し付けられたとみられる「転貸融資」も計約80億円にのぼったが、全額が回収されないまま、債権整理を終えている。現在も残る融資約50億円は、97年以前に行われた融資で、いずれも返済が滞っているという。

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