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不正に手を貸す行政 これでは啓発効果を期待できるわけがない

日本共産党鹿児島県議団
まつざき真琴県議会議員

2006年3月議会

http://jcp-kagoshima.com/

一般質問(要旨)
「ムダを削る」について
5点目に、同和問題についてであります。

 補正議案に、権利の放棄を含む特定調停についての議決を求めるものがありますが、これは地域改善対策事業の中小企業高度化資金として昭和60年以降県が無利子で貸し付けた6件、総額15億5,483万2,000円の内の未償還の14億8,013万3,000円と遅延損害金についての特定調停です。この調停の申立人は、この資金を借りた協同組合鹿児島食品です。この調停案は、この資金の債務者である申立人が、3月31日に4億円を返済することとし、4億円の返済がなされた場合、それ以外の債権を県は放棄し、土地建物の競売申し立てをとりさげ、抵当権の抹消登記をする、という内容です。

 県は、この調停に応ずる理由として、「4億円は、担保不動産の競売や申立人及び、利害関係人らの資産すべてに対する強制執行によって得られる回収見込額を上回っていることをふまえ、早期に最大限の債権回収を図ろうとするもの」とされていますが、私にはどう見ても、債務者に有利な調停案に思えてなりません。

 そこでおたずねしますが、この担保不動産は1号用地のほぼ中央に位置しますが、地価調査による基準価格では、平方あたり、いくらで、ここの面積では、総額いくらになるのかお答えください。

 中小企業高度化資金の債権の放棄についてですが、この問題について、わが党は、祝迫前県議の時代から問題視し、議会でも取り上げてまいりました。本当にこの中小業者高度化資金が、頑張っておられる中小業者の支援のために使われ、償還にも努力され、しかしながら努力にもかかわらず、償還が送れたときに、それに対して、県として、規則に基づいたきちんとした対応がなされた結果の上での調停であれば、県民に対しての説明もできると思うのですが、この間の経過を見れば、どう見てもそうは思えない。償還が始まってから、まともに返済されたのは2年間だけで、翌年には10万円のみ、それから6年間は、1円も返済されず、次の年から6年間、20万円ずつの返済です。

 やっと調停で、解決がはかられるのかと思えば、その調停案では、4億円と引き合えに、一切の債権を県は放棄するとしています。土地の抵当権を抹消すれば、この土地は、8億円もの価値が生まれることが予想されます。このようなことからも、この調停案は、中小業者のための資金を返済もせず、更に、債務者有利に幕引きが図られると思わずにはいられないのです。

 私がここで更に問題として指摘したいのが、利害関係者の1人、本協同組合の理事長となっている人物が代表となっている全日本同和会鹿児島県連合会へ、運営費補助として、毎年、1200万円をこえる運営費補助が支払われてきたことです。

 そもそも、地域改善特別対策措置法が廃止となった現在、同和団体への補助金は廃止すべきであります。いかがですか。

 議案第12号「特定債務等の調整の促進のための特定調停にかんする法律による調停について議決を求める件」について
 この調停案は、地域改善対策事業の中小企業高度化資金として昭和60年以降県が無利子で貸し付けた6件、総額15億5,483万2,000円の内の未償還分14億8,013万3,000円と遅延損害金について、この資金の債務者である申立人が、3月31日に4億円を返済することとし、4億円の返済がなされた場合、それ以外の債権を県は放棄し、土地建物の競売申し立てをとりさげ、抵当権の抹消登記をする、という内容です。

 この貸付について、調査すればするほど、そもそも、本当に返済が可能であると判断されて貸付をされたのだろうかという疑問を抱かずにはおれません。

 法人の登記簿謄本によると、協同組合鹿児島食品は、出資総額480万円の法人であります。ここに対して、県は、1985年に4億6187万2000円を貸し付け、翌年4月には5000万円、その3週間後に2億2192万円、翌年に3億3288万円、また翌年に1億9526万4000円、その7ヶ月後に、2億9289万6000円を貸し付けました。確かに、それぞれの貸付はその貸付対象施設一つひとつについてなされておりますが、これだけの短期間にこれだけの貸付をすれば、返済が非常にかさむことは明らかであります。「金銭消費貸借契約証書」から計算すると、償還額は年々ふくらみ、1988年には4619余万円、翌年から7338万7000円、1億667万4000円、1億2170万円と毎年増え続け、1992年から6年間は1億4421万9000円も返済し続けなければならないことになります。これは、1ヶ月に1201万円あまりもの金額です。県は、貸付について、審査する段階で、これだけの返済が本当に可能であると判断されて、貸付されたのでしょうか。

 15億円あまりも、県から無利子で貸付をうけたにも関わらず、鹿児島食品は、1988年2月22日から操業開始をして、わずか2年あまりで「経営不振により操業を中止している」と県に口答で報告をしているのです。このような事実経過から考えると、年間1億円を越える額を本気で返済しようという意志があったのか、そして、真剣に操業の努力がなされていたのか、はなはだ疑問であります。
  
 県は、鹿児島地方裁判所に競売の申し立てを2003年5月にしておりますが、わが党は、早くから、すぐにでも、資産を差し押さえるなどの実効ある措置をとるべきであると再三にわたって、主張してきました。
  
 ここにきて、ようやく競売の申し立てが行われ、それに対して債務者が直ちに調停の申し立てを行い、2年あまりをかけて話し合った結果として出されたのが今回の議案であります。しかし、その調停案は、一般質問で指摘したように、どう考えても、債務者有利の内容に思えてなりません。

 この貸付事業は、地域改善対策の一環としてなされておりますが、それ故に、返済可能な金額を悠に上回る貸付に県はいうなりに応じ、その上、返済が滞っても何ら有効な手だてを取らずに、挙げ句の果てに、10億円を越える債権を放棄して、県民に多大な損害を与えることになったのでありませんか。

 しかも、債務者である鹿児島食品の理事長が、当時、代表者となっていた全日本同和会鹿児島県連合会へ、毎年、1200万円を越える運営費補助が今日まで行われ、多少の減額はあったとしても、来年度も多額の事業費補助が予算化されています。

 一方で、多額の債権を放棄しながら、この鹿児島食品と一心同体とも言える同和団体に、多額の補助金を出すなどということは、到底県民の納得できることではありません。

 以上の理由で、この議案に反対するものであります。


 議案第14号「契約の締結について議決を求める件」について
 この契約の工事の入札について、談合情報が寄せられたことについては、一般質問で取り上げました。

 答弁では、「情報が錯綜しており、談合情報処理要領による調査をすべき状況にはない。」ということでしたが、談合の情報自体が錯綜しているわけではなく、情報について調査し、談合がなかったと確認してから契約を締結すべきであると考えます。以上の理由で賛成できません。

 第2には、人権啓発推進事業費として、1億4300余万円の予算が組まれています。内、9箇所の隣保館の運営費補助に6600余万円、3つの運動団体に2790余万円の事業費補助が組まれています。この中には、私が一般質問で指摘した、県が10億円を越える債権を放棄する債務者である協同組合鹿児島食品と一心同体と言える全日本同和会鹿児島県連合会への1012万円の補助も含まれています。

 地域改善対策特別措置法は、2001年に終了しており、人権の名をかりた同和対策事業は、きっぱりと廃止し、本当に大切な人権の問題は一般施策の中で展開すべきであります。

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