30年もの間、容認してきた組織も行政も問題ではないのか 個人の問題にすりかえてはならない 「差別の誘発 助長事件」として他を人権侵害するのでなく、自らをきちんと総括すべきである
(財)飛鳥会理事長
小西邦彦氏の逮捕に対する大阪府連の見解
5月8日、(財)飛鳥会・理事長であり部落解放同盟大阪府連合会飛鳥支部の小西邦彦支部長が「業務上横預容疑」で大阪府警に逮捕された。
事件の真相・全容が詳細になっていない段階で、府連としての見解を明らかにすることは若干の問題があると考えるが、現職の支部長が逮捕されたという重大な事実を真摯に受け止め、現段階における考え方を明らかにする。
マスコミ報道にあるように現職の支部長が逮捕された事実について、大阪府連として真摯に反省するものであり、全国の同盟員はもとより、部落解放運動に支援・協力いただいている多くの関係者に対して心からの謝罪と、大阪府連として毅然たる対応で臨んでいくごとを内外に明らかにずるものである。
また、(財)飛鳥会が運営を委託された駐車場収益の一部を着服したとされる業務上横領事件が、あたかも“事実上の同和対策事業"としておこなわれてきたとの一部報道については、明白な誤りであり、「特定の地区の特定の法人のみが駐車場の管理をするjというのば同和対策事業ではない。あくまで(財)飛鳥会による単独の委託事業であることを明確にしておきたい。
さらに、(財)飛鳥会の取引先である都銀との不透明な巨額融資の問題や、暴力団と小西氏のつながりなどは、同和事業の不正というレベルのものではなく、いわば小西氏個人の“横領・着服”容疑であり、飛鳥支部が関与していることではない。
一方、大阪市の体質といえる委託事業への評価システムの不十分さとチェックの甘さといった間題とともに、現職の部落解放同盟支部長という肩書きが本事件の背景として存在したのか、暴力への恐怖という問題が背景にあったのかは、いずれ明らかにしなければならない課題でもある。もし同和をかたり、個人が利益を得ているとすれば、部落解放同盟末端支部幹部といえどもエセ同和行為であることに間違いなく、部落問題の解決に向けた多くの人々の努力を水泡に帰す行為であり、断じて許されるものではない。
マスコミ報道にあるように、大阪府連で開催された府内各支部長を招集する会議に、「この二十数年小西氏は参加したことがない」のは事実であるが、府連として強い指導力を発褌できなかった点については、真摯に総括したい。あらためて、今回の事件に対する反省と心ある多くの方々に心配をかけたことを率直に謝罪し、部落解放と人権社会の建設に向け、これまで以上に自ら組織を律し、今回の事件でなくした信頼の回復を果たすため、府連執行部としての責任を果たすよう最大限の努力を傾注するものである。
2006年 5月13日
部落解放同盟大阪府連合会執行部一同
| 固定リンク
「んー何だか」カテゴリの記事
- 「差別されない」権利 東京新聞0925(2023.09.25)
- ネットにも「政治的公平」が必要か…国会で議論に 「立憲? 各政党は憲法を学びなおせ」A(2023.03.15)
- 「全ての佐賀県民が一人ひとりの人権を共に認め合い、支え合う人にやさしい社会づくりを進める条例(仮称)(案)」についての意見募集(2023.01.07)
- 部落さらす動画、ユーチューブが削除 「ヘイトスピーチ指針に違反」(西日本新聞)(2022.12.01)
- NHKバリバラ 「部落」を写して、ネットの「部落」映像を批判する この矛盾(2021.09.12)
最近のコメント